プラモとレゴのギャラリーヤマト Plastic Model Gallery MIKORITA 〜おやじの絵本〜

12節ポーランド侵攻

Invasion of Poland

ポーランド騎兵部隊 Polish cavalry corps

ヨーロッパ戦線 European Front

第一次世界大戦First World Warの敗北defeatから10年…

ドイツGermanyは連合国United Nationsに課せられた、多額の賠償金Compensationに苦しんでいた。

1929年（昭和4年）10月に世界大恐慌Great Depressionが起こると、ドイツ経済German economyはさらなるダメージdamageを受け…

ドイツ国民German nationの生活lifeは苦しくなる一方であった。

「これ以上、物価commodity pricesが上がったら生きていけない！」

「無策の政府do‐nothing governmentを打倒しろ！」

そのような時に登場したのが、ナチスNazis（ナチ党Nazi Party）…

国家社会主義ドイツ労働者党National Socialist German Workers Partyである。

人々の不満dissatisfactionを代弁し、現状を打破しようとする、力強い政策にドイツ国民German nationは傾倒していく。

アドルフ・ヒトラー Adolf Hitler

「我々が生き残るためには、東方the eastに目を向けなければならない！」

ヒトラーAdolf Hitlerはドイツ再建Reconstruction of Germanyのために、生存権Right to lifeの拡大を説く一方で…

「ユダヤ人Jewish nationは寄生動物Parasiteである！？」

排他的exclusiveな人種差別政策racist policiesも提唱Advocateした。

1932年（昭和7年）の国政選挙National electionで、ナチスNazis（ナチ党Nazi Party）は、第一党First partyに上り詰める。

パウル・フォン・ヒンデンブルク Paul von Hindenburg

さらに翌1933年（昭和8年）、第一次世界大戦First World War時の英雄であった、ヒンデンブルクPaul von Hindenburg大統領Presidentから、首相Prime Ministerに任命される。

アドルフ・ヒトラー Adolf Hitler

政権administrationを掌握したヒトラーAdolf Hitlerは、矢継ぎ早に行動を開始する。

「反抗する者は、片っ端から捕えろ！」

ナチスNazis（ナチ党Nazi Party）に反対する者たち、共産党員Communist Partyらの多くは逮捕され、収容所Campへ送られた。

そして1934年（昭和9年）、ヒンデンブルクPaul von Hindenburgが死去すると…

ヒトラーAdolf Hitlerは大統領Presidentの職も兼任…

ここに総統（フューラーFührer）が誕生した…

ヒトラーAdolf Hitlerは国内の基盤を固める一方で、1935年（昭和10年）にはヴェルサイユ条約Treaty of Versaillesの破棄destructionと再軍備Rearmamentを宣言declarationする。

ヒトラーAdolf HitlerがドイツGermanyで政権administrationを掌握した頃、イタリアItalyでは…

もう一人の独裁者dictatorが牙をむこうとしていた。

ベニート・ムッソリーニ Benito Mussolini

「イタリアItalyは再びかつての栄光を取り戻すだろう！」

1935年（昭和10年）10月、ムッソリーニBenito Mussoliniはエチオピアへ侵攻Invasion of Ethiopia…

7か月の苦闘の末、イタリア軍Italian Armed forcesは、首都アディスアベバAddis Ababaを占領occupationした。

一方、ヒトラーAdolf Hitlerは再軍備宣言Rearmament declarationが英仏Britain and Franceに黙認Acknowledgmentされたと見るや、1936年（昭和11年）3月、ラインラントRhinelandへの武力進駐Armed force stationを進める。

この一方的な措置に対し、英仏Britain and Franceは有効な手段を打てず、ヒトラーAdolf Hitlerはさらに増長becoming arrogantしていく。

アドルフ・ヒトラー Adolf Hitler

「大ドイツGreater Germanyの復活resurrectionである。」

1936年（昭和11年）7月、

スペインSpainでは、社会主義政権Socialist administrationである人民戦線政府Popular front governmentに対し、フランコFrancisco Franco将軍generalが、反旗を翻して内戦Civil Warが勃発outbreak…

フランシスコ・フランコ Francisco Franco

「マドリードMadridを落とせ！」

モロッコMoroccoで決起した反乱軍Rebel army側は、首都capitalを攻略captureして、一気に内戦Civil Warを終わらせるつもりであったが、これに失敗Failure…

スペイン内戦Spanish Civil Warは泥沼化していく…

ラインラント進駐Remilitarization of the Rhinelandに味を占めたヒトラーAdolf Hitlerは、次にオーストリア併合Annexation of Austriaを画策する…

アドルフ・ヒトラー Adolf Hitler

「オーストリアAustriaは我がドイツGermanyと同一である。」

第一次世界大戦First World Warを共に戦ったオーストリアAustriaは民族的・精神的に同一だと言うのがヒトラーAdolf Hitlerの理屈reasonであった。

オーストリアAustriaはヒトラーAdolf Hitlerによる恫喝外交threatening diplomacyの前に屈し、1938年（昭和13年）3月、ドイツに併合Annexation of Austria into Nazi Germanyされることになる。

ネヴィル・チェンバレン Neville Chamberlain　イギリスの首相 British Prime Minister

「オーストリアAustria自らが武力行使use of forceに出ないのであれば、仕方がない。」

エドゥアール・ダラディエ Édouard Daladier

「民族自決self-determinationの観点でいえば間違っていない。」

しかし、英仏Britain and Franceの譲歩Concessionsが、ドイツGermanyのさらなる増長becoming arrogantを促すことになる。

1938年（昭和13年）9月、

ヒトラーAdolf HitlerはオーストリアAustriaに続き、チェコスロバキアCzecho-SlovakiaのズデーテンラントSudetenlandの割譲cessionを要求する。

ズデーテンラントSudetenlandはチェコCzechの中でもドイツ系住民German inhabitantsの多い地方であった。

アドルフ・ヒトラー Adolf Hitler

「我々が欲するのは、当然の権利、すなわち民族自決権right of national self‐determinationである！」

英仏Britain and Franceは渋々戦争の準備に取り掛かったところで…

ヒトラーAdolf Hitlerは英独仏伊Britain, Germany, France and Italyによるミュンヘン会談Munich Conferenceの開催を承諾した。

ベニート・ムッソリーニ Benito Mussolini

「この問題は話し合いで解決されるべきだ。」

ミュンヘン会談Munich Conference

（1938年（昭和13年）9月29日～30日）

ミュンヘン会談Munich Conferenceにおいて、ヒトラーAdolf Hitlerの要求は、すべて認められ、ズデーテンラントSudetenlandはドイツGermanyへ割譲cessionされる。

ネヴィル・チェンバレン Neville Chamberlain　イギリスの首相 British Prime Minister

「ズデーテンラントSudetenlandだけで満足してくれるなら…」

さらに英仏Britain and Franceの弱腰weak foreign policyを見透かしたヒトラーAdolf Hitlerは…

チェコCzechを献上Offeringさせ、スロバキアSlovakiaは分離独立Separation independenceを果たした。

この一連の出来事を通じて、それまで格下lower rankと見ていたヒトラーAdolf Hitlerに、ムッソリーニBenito Mussoliniが接近を図り、枢軸同盟Axis Allianceの下地が出来上がる。

ベニート・ムッソリーニ Benito Mussolini

一方、ヒトラーAdolf Hitlerのやり口に気が付いた英仏首脳British and French Leadersだったが、時すでに遅く…

これ以後、強硬路線Hard lineを取るものの…

すでに、外交Diplomacyにより、ドイツGermanyを抑え込む時期は過ぎ去っていた。

1939年（昭和14年）8月23日、不倶戴天（ふぐ・たいてん）sworn enemyと見られていたドイツGermanyとソ連Soviet Unionが、不可侵条約Non-Aggression Pactを締結した。

ヴャチェスラフ・モロトフ Vyacheslav Molotov

ヨアヒム・フォン・リッベントロップ Joachim von Ribbentrop

独ソ不可侵条約Russo-German Non-Aggression Pact（モロトフ＝リッベントロップ協定 Molotov-Ribbentrop Pact）には秘密議定書Secret Protocolが付帯しており…

その中で、両国によるポーランドの分割Partitions of Polandもすでに決められていた。

この外交Diplomacy上の成果をもとにヒトラーAdolf Hitlerは、ポーランドPolandに対して、無理な要求unreasonable demandを突きつける…

アドルフ・ヒトラー Adolf Hitler

「ポーランドPolandはドイツGermanyに対してダンツィヒDanzig（現在のグダニスクGdańsk）を割譲cessionせよ！」

第一次世界大戦First World Warの結果、ドイツ本土German Mainlandと東プロイセンEast Prussiaを分断していたポーランド回廊（かいろう）Polish Corridorに位置する、ダンツィヒDanzigの返上を要求したのである。

ポーランドPolandは英仏Britain and Franceと締結した、相互援助条約Agreement of Mutual Assistanceを背景に、この要求を拒否する。

英仏Britain and Franceも、今までの弱腰weak foreign policyを反省して、なんとしてもポーランドPolandを守り抜く、考えであったが…

ネヴィル・チェンバレン Neville Chamberlain　イギリスの首相 British Prime Minister

エドゥアール・ダラディエ Édouard Daladier

先の独ソ不可侵条約Russo-German Non-Aggression Pact（モロトフ＝リッベントロップ協定 Molotov-Ribbentrop Pact）の発表に驚愕し、ポーランド防衛Defense of Polandどころではなくなってしまった。

そして1939年（昭和14年）9月1日、ヒトラーAdolf Hitlerはついにポーランドへ進攻German invasion of Polandを開始したのである。

1939年（昭和14年）9月1日、ドイツ軍German Armed Forcesは国境を越えCross the border、ポーランドに進攻German invasion of Polandを開始…

これによって第二次世界大戦Second World Warの幕は切って落とされた。

ポーランド侵攻Invasion of Poland

ドイツ快進撃Steady advance of Germanyの裏には、電撃戦lightning war（ブリッツクリークBlitzkrieg）と呼ばれる、新戦術New tacticsがあった。

戦車tankを中核とする装甲部隊Armored corpsが前線battlefrontを突破…

航空部隊Aviation corpsと連携をとりながら、戦線後方Behind the frontへ進出して、敵enemyの中枢centerを叩く…

こうして敵enemyの指揮系統Chain of commandを麻痺paralysisさせ、まともに抵抗fight backできないところを、後続followingの歩兵部隊Infantry corpsが制圧overwhelmしていくのである。

ポーランド軍Polish Armed Forcesもただ黙ってやられていたわけではない…

ポーランド騎兵部隊Polish cavalry corps

精強をもってなるポーランド騎兵部隊Polish cavalry corpsの突撃に、ドイツ軍歩兵部隊German infantry corpsは浮き足立ち、一時は総崩れになるかに見えた。

しかし、駆けつけた装甲車部隊Armored car corpsによって、一掃される…

軍の近代化Military modernizationを推し進めてきた、ドイツ軍German Armed Forcesの勝利victoryであった。

さらに1939年（昭和14年）9月17日、突如としてソ連軍Soviet Armed forcesがポーランド国境Polish borderを越えて進撃を開始…

ドイツ軍German Armed Forcesの先鋒部隊spearheadは、侵攻invasion開始から1週間ほどで、ワルシャワ郊外Warsaw suburbsに到達する…

その後、各地でポーランド軍Polish Armed Forcesを破ったドイツ軍German Armed Forcesが到達し…

ついにワルシャワWarsawをぐるりと包囲してしまった。

相互援助条約Agreement of Mutual Assistanceにより、ポーランドPolandを助けるはずであった英仏Britain and Franceは、身動きが取れないでいた。

ドイツ軍German Armed Forcesの進撃があまりに早すぎたことに加え、ソ連軍Soviet Armed forcesが攻め込んできたことで、部隊corpsを送り込むことを躊躇hesitationしたのである。

ネヴィル・チェンバレン Neville Chamberlain　イギリスの首相 British Prime Minister

エドゥアール・ダラディエ Édouard Daladier

ドイツGermanyだけでなくソ連Soviet Unionをも敵に回す勇気は、この時の英仏首脳British and French Leadersにはなかったのである。

この結果、ポーランドPolandは事実上、見捨てられた。

そして1939年（昭和14年）9月25日、ドイツ軍German Armed Forcesは満を持してワルシャワ攻撃Warsaw attackを開始する。

もはや救援reliefの望みも絶たれたポーランドPolandは1939年（昭和14年）9月27日に降伏Surrenderし…

中欧Central Europeの大国great nationは1か月にも満たない期間で消滅Disappearanceしたのだった。

ソ連軍Soviet Armed forcesとドイツ軍German Armed Forcesの共同勝利パレードGerman–Soviet military parade in Brest-Litovsk

German motorcyclists giving a way to rolling Soviet tanks

German troops during the fighting in the streets of Warsaw

Hitler watching German soldiers march into Poland in September 1939.

駆逐艦ブリスカヴィカ Destroyer Błyskawica　ポーランド海軍Polish Navy

駆逐艦ブルザ Destroyer Burza　ポーランド海軍Polish Navy

駆逐艦グロム Destroyer Grom　ポーランド海軍Polish Navy

1939年（昭和14年）9月のドイツ軍German Armed Forcesとの戦いBattleに使用されたポーランド陸軍Polish Land Forcesの装甲列車Armoured train。

9月1日のモクラでの戦いBattleに参加したNo.53「シミャウィŚmiały」号。

ボフォース37mm対戦車砲 Bofors 37 mm anti-tank gun

7TP軽戦車 Light tank 7TP　ポーランドPoland

P.11 PZL P.11

ポーランドPolandの航空機メーカーPZL（Państwowe Zakłady Lotnicze:国立航空機工場）で開発された戦闘機Fighter aircraft

P.37ウォシ PZL.37 Łoś

ポーランドPolandの航空機メーカーPZL（Państwowe Zakłady Lotnicze:国立航空機工場）で開発された中型爆撃機Medium bomber

1939年（昭和14年）9月1日、ヴェステルプラッテWesterplatteのポーランド軍守備隊Polish garrisonに砲撃shellfireを浴びせるドイツ戦艦German battleshipシュレスヴィヒ・ホルシュタインSchleswig-Holstein