スクール・オブ・ロック
School of Rock (ロックの学校)
第1章 社会への奉仕
Chapter
1 Serving Society
スクール・オブ・ロック School
of Rock (ロックの学校)
2003年(平成15年) 1時間50分 110分
監督Directed by リチャード・リンクレイター Richard Linklater
脚本Screenplay by マイク・ホワイト Mike White
音楽Music by クレイグ・ウェドレン Craig Wedren
スクール・オブ・ロック School
of Rock (ロックの学校)
ジャズ・クラブ Jazz club
公演巡業バス Pop Star Tour Bus Friends 2015年(平成27年)
公演巡業バス Pop Star Tour Bus Friends 2015年(平成27年)
ビートルズ The Beatles
ア・ハード・デイズ・ナイト A Hard Day's Night
ビートルズ The Beatles
「ビートルズ物語?」の挿絵より模倣 中学二年生時?
ビートルズ The Beatles
ヘルプ! Help!
ローリング・ストーンズ The Rolling Stones
悪魔を憐れむ歌 Sympathy for the Devil
アニマルズ The Animals
朝日のあたる家 The House of the Rising Sun
ザ・ビーチ・ボーイズ The Beach Boys
サーフィン・U.S.A. Surfin' U.S.A.
School of Rock (ロックの学校)
第1章 社会への奉仕
Chapter
1 Serving Society
Club クラブ
A local band, No
Vacancy, performs at a club.
地元のバンド、ノー・ヴェイカンシーがクラブで演奏している。
No Vacancy 空き部屋なし
vacancy (ホテルなどの)空き部屋, 空室
Theo, the lead singer, loudly serenades
the audience.
リード・ボーカルのセオは、観客に声高にセレナーデを歌う。
serenade 甘美な恋歌を歌う(演奏する)こと。セレナーデを歌う[奏する]
Theo (セオ) (アダム・パスカル Adam Pascal):
Never thought
that I’d be fighting you
お前と戦うことになるなんて思ってもみなかったのに
But you stole
my heart
お前は俺のハートを盗みやがった
You cheated
and lied
お前はズルくて嘘つきで
You weren’t in
my corner
俺のコーナーにいやしなかった
You weren’t on
my side
俺サイドにいやしなかった
The gloves are
off
対戦の準備はできてる
You hit below
the belt
お前は反則したんだ
Now it’s
time-out, baby
さあタイム・アウトだ、ベイビー
And they’ve
rung the bell
ゴングは鳴ってしまった
I’m not a
fighter
俺は戦うつもりはない
I’m a lover
愛してるのに
But if you run
お前が逃げるなら
Then run for
cover
その時は隠れ家を求めて走るんだ
Fight for your
love
愛をかけて戦うんだ
Yeah
そうさ
Sticking out among the other band members is
a beer-bellied, disheveled guitarist, Dewey Finn.
他のバンド・メンバーより目立っているのは、
ビール腹でだらしない格好のギタリスト、デューイ・フィン。
stick out 目立つ, 明瞭である
beer-bellied ビール腹の
disheveled だらしない格好の
He tells the sound technician
to turn up the sound on his guitar.
彼は音響技術者に自分のギターのボリュームを上げるように言う。
turn up 音量を上げる
Dewey Finn (デューイ・フィン) (ジャック・ブラック Jack
Black):
I can’t hear.
聞こえねえよ。
Theo (セオ) (アダム・パスカル Adam Pascal):
When it’s
round two, girl
第2ラウンドには
Dewey Finn (デューイ・フィン) (ジャック・ブラック Jack
Black):
Turn… turn
this up.
こいつのボリュームを上げろ。
すぐに!
Good.
よし。
Theo (セオ) (アダム・パスカル Adam Pascal):
I get a
knockout punch
俺はノックアウト・パンチをくらうよ
With this
heartfelt song
この心からの歌で
Dewey sings backup for Theo.
デューイはセオのバック・コーラスとして歌う。
Theo (セオ) (アダム・パスカル Adam Pascal):
I know when I
count you
俺には分かっているのさ
Down from ten
10カウントするとき
I’ll find you
お前はまた愛にあふれた俺の腕に
In my loving
arms again
抱かれることになるのさ
Theo
& Dewey (セオとデューイ):
The gloves are
off
対戦の準備はできてる
You hit below
the belt
お前は反則したんだ
Now it’s
time-out, baby
さあタイム・アウトだ、ベイビー
And they’ve
rung the bell
ゴングは鳴ってしまった
Theo (セオ) (アダム・パスカル Adam Pascal):
I’m not a
fighter
俺は戦うつもりはない
I’m a lover
愛してるのに
But if you run
お前が逃げるなら
Then run for
cover
その時は隠れ家を求めて走るんだ
Fight for your
love
愛をかけて戦うんだ
Yeah
そうさ
Dewey plays a guitar solo.
デューイは、ギター・ソロを弾く。
Theo shoots an exasperated look
at Neil and
Doug, the other band
members.
セオは、他のバンド・メンバーのニールとダグに苛立った視線を向ける。
exasperate 〈人を〉怒らせる, 憤激させる
shoot an exasperated look 苛立った視線を向ける
A bored audience member is text messaging his friend,
“These guys suck. Leave?”
聴衆の一人はうんざりして友人に
「こいつらムカつく、出るか?」という文字メーセージを伝える。
Theo (セオ) (アダム・パスカル Adam Pascal):
I’m not a
fighter
俺は戦うつもりはない
I’m a lover
愛してるのに
But if you run
お前が逃げるなら
Then run for
cover
その時は隠れ家を求めて走るんだ
Fight for your
love
愛をかけて戦うんだ
Yeah
そうさ
Dewey dives from the stage into the crowd.
デューイは、ステージ上から、観客の中に飛び込む。
He lands face first on the floor,
no one bothering to catch him.
誰もわざわざ受け止めたりしないため、彼は床に顔面から落ちる。
land face first on the floor 「顔が最初に床に着地する」 → 「顔から床に突っ込む」
bother to わざわざ~する
Dewey Finn (デューイ・フィン) (ジャック・ブラック Jack
Black):
Whoa, nobody caught me.
ウワォ、誰も受け止めやしねえ。
That was lame.
ダッセーな。
lame ダサイ、野暮
Man 1(男性1):
I don’t think
he’s moving.
動いてないぞ。
Let’s cruise.
行こうぜ。
cruise 行く
Dewey’s Bedroom デューイの寝室
Dewey snores.
デューイはいびきをかいている。
snore いびきをかく
Dewey’s Apartment デューイのアパート
Dewey’s roommate, Ned Schneebly,
and Ned’s girlfriend, Patty,
stand outside Dewey’s Bedroom
preparing for confrontation.
デューイのルームメイトであるネッド・シュニーブリーと、
ネッドのガールフレンドのパティが、
対決覚悟でデューイの寝室の外に立っている。
confrontation 対決
Patty de Marco (パティ) (サラ・シルヴァーマン
Sarah Silverman):
He is a lazy freeloader,
and it’s time
for all this dysfunction to stop.
彼は怠け者の居候なんだから、
この異常な状況を、すっかりおしまいにする時なのよ。
freeloader 居候
dysfunction 機能障害
デューイとの同居で様々な不都合が生じていることを指している。
Ned Schneebly (ネッド・シュニーブリー) (マイク・ホワイト Mike
White):
Okay, but,
yeah, can’t we just do this later?
分かったよ、でもさぁ、ちょっと後回しにできないかな?
I mean, you know how he gets in the morning.
つまりさ、あいつが朝どんな状態かってことは君だって知ってるだろ。
Patty de Marco (パティ) (サラ・シルヴァーマン
Sarah Silverman):
Ned, aren’t
you tired of
letting people
push you around?
ネッド、ナメられるのにはうんざりしたんじゃなかったの?
be tired of ~に飽きる
push…around ~をあごで使う
Ned Schneebly (ネッド・シュニーブリー) (マイク・ホワイト Mike
White):
Yes.
そうだけど。
Patty de Marco (パティ) (サラ・シルヴァーマン
Sarah Silverman):
Then get in there and do
it.
じゃあ中に入って、言ってやんなさいよ。
Patty draws the curtain back
to reveal Dewey’s Bedroom.
パティがカーテンを開け放つと、デューイの寝室が現れる。
Dewey’s Bedroom デューイの寝室
Dewey sleeps.
デューイは眠っている。
His room is a disaster.
彼の部屋は散らかっている。
He wakes with a start.
彼はハッとして目を覚ます。
with a start 驚いて、ハッとして
Dewey Finn (デューイ・フィン) (ジャック・ブラック Jack
Black):
Oh. What? What is it?
おい、何? 何なんだよ?
Ned Schneebly (ネッド・シュニーブリー) (マイク・ホワイト Mike
White):
Dewey, hey, it’s the first of the month, and uh,
I would like your share of the rent now, please.
デューイ、あの、月初めだから、その、君の分の家賃を今もらいたいんだけど。
share 分担
rent 家賃
Dewey Finn (デューイ・フィン) (ジャック・ブラック Jack
Black):
Oh, man,
you know I don’t have it.
俺がそんなもん持ってないことくらい、お前、分かってるだろ。
man (俗語)お前、あんた
You wake
me up for that?
そんなことで俺を起こすのか?
Come on, man!
いい加減にしろ!
Ned Schneebly (ネッド・シュニーブリー) (マイク・ホワイト Mike
White):
Yeah, sorry.
ああ、すまない。
Dewey flops back to bed.
デューイはまたベッドにどさっと倒れ込む。
flop ばったり[どさりと]倒れる; ごろりと横になる
Ned turns to Patty,
who is unsatisfied with his efforts.
ネッドはパティの方を向くが、彼女はこの結果には不満なようである。
effort 努力の結果
She eggs
him on.
彼女は彼をけしかける。
egg… on ~を煽動する
Ned Schneebly (ネッド・シュニーブリー) (マイク・ホワイト Mike
White):
Dewey!
デューイ!
I mean, you owe me a lot of money as it is.
君は今、僕に多額の借金があるんだよ。
I mean つまり
you owe me a lot of money 君は僕にたくさんの借りがある
as it is 現状で(も), 今のままでも(すでに)
Patty de Marco (パティ) (サラ・シルヴァーマン
Sarah Silverman):
Yeah, try
twenty-two hundred dollars.
そうよ。実際、2,200ドルもあるのよ。
Dewey Finn (デューイ・フィン) (ジャック・ブラック Jack
Black):
Okay, you
guys,
the band
is about to hit it big time.
いいか、お前ら、バンドは今まさに大当たりしようってとこなんだ。
hit it big 大当たりする
big time ひじょうに、大いに
We’re gonna win Battle of the Bands.
俺たちはバンド・バトルで優勝するんだぜ。
And when I’m rolling in the Benjamins,
I will throw
you and your dog a bone.
100ドル札が有り余るようになったら、
お前とそのブスに骨を1本くれてやらあ。
roll in たくさん入る
dog (俗語)ブス
Good night. おやすみ。
Patty de Marco (パティ) (サラ・シルヴァーマン
Sarah Silverman):
Oh, give it
up!
ちょっと、いい加減あきらめなさいよ!
Your band has never made two cents.
あんたのバンドなんて2セントだって稼いだことがないくせに。
Ned Schneebly (ネッド・シュニーブリー) (マイク・ホワイト Mike
White):
Patty, come
on, I’m on this.
パティ、よしなよ、僕がやることだから。
I’m on this 私がやることだ
Patty de Marco (パティ) (サラ・シルヴァーマン
Sarah Silverman):
Oh, you’re on this?
あなたがやることですって?
You’re on
this?
あなたがやるのね?
He’s walking all over you.
彼はあなたのことをすっかりあしらってるじゃない。
walk over (人)を踏みつけにする、尻に敷く、いいようにあしらう
Dewey Finn (デューイ・フィン) (ジャック・ブラック Jack
Black):
Mommy, could
we please talk about this
later?
ママー、このお話は後にしてくれないかなあ?
Patty de Marco (パティ) (サラ・シルヴァーマン
Sarah Silverman):
Uh, no, we
can’t talk about it later
because Ned
and I have to go to work.
何言ってるのよ、後回しになんかできないわ。
だってネッドと私は仕事に行かなくちゃならないのよ。
We have jobs.
私たちは仕事をしてるの。
We contribute to society.
社会に貢献してるの。
All right?
分かるかしら?
I am an assistant to the mayor of the city.
私は市長のアシスタントなの。
Hello!
いいこと!
Dewey Finn (デューイ・フィン) (ジャック・ブラック Jack
Black):
What?
何だって?
Can you get her out of here, please?
コイツを追っ払ってくれないか?
Why?
なぜだ?
Why her?
なぜコイツなんだ?
Patty de Marco (パティ) (サラ・シルヴァーマン
Sarah Silverman):
And Ned has the most important job there is.
ネッドも一番重要な仕事をしているのよ。
Dewey Finn (デューイ・フィン) (ジャック・ブラック Jack
Black):
Temping?
派遣が?
temping 派遣社員
Ned Schneebly (ネッド・シュニーブリー) (マイク・ホワイト Mike
White):
Dewey, a substitute teacher is not a temp.
デューイ、代用教員は派遣じゃないよ。
substitute teacher 代用教員
temp 《口語》 臨時雇い
Dewey Finn (デューイ・フィン) (ジャック・ブラック Jack
Black):
He’s a babysitter.
ヤツはベビー・シッターさ。
baby-sitter ベビー・シッター、留守番子守
Ned Schneebly (ネッド・シュニーブリー) (マイク・ホワイト Mike
White):
Oh, yeah.
ああ、そうかい。
You think it’s so easy?
楽な仕事だって思ってるんだろう?
Well, I’d like
to see you try.
まあ、君がやってるところを見てみたいね。
You wouldn’t last one day.
一日と持たないさ。
Dewey Finn (デューイ・フィン) (ジャック・ブラック Jack
Black):
Dude, I service society by rocking.
お前さ、俺はロックで社会に貢献してるんだぜ。
Okay?
いいか?
dude あんた、おまえ
I’m out there on the front lines
liberating people with my music.
戦地の前線で、俺の音楽で人々を解放してるんだ。
Rockin’ ain’t no walk in the park, lady.
ロックもラクじゃないんだぜ、お嬢さん。
no walk in the park (公園を歩くように)楽ではない
Patty de Marco (パティ) (サラ・シルヴァーマン
Sarah Silverman):
All right,
this is useless, all right?
分かったわ。こんなことしてても無駄ね、でしょう?
You tell him
that
if he doesn’t come up with the rent
by the end of the week,
he’s out of here.
今週末までに家賃を工面できないんだったら
ここから出て行きなさいって彼に言ってよ。
come up with ~を工面する、用意する
Ned Schneebly (ネッド・シュニーブリー) (マイク・ホワイト Mike
White):
Dewey, I…I’m
not paying your share of the rent,
so…I don’t
know, I mean, maybe
you should sell one of your guitars or something.
デューイ、僕はさ…君の分の家賃まで払うつもりはないよ、
だからさ…よく分かんないけど、
その、ギターの一本か何かでも売るべきじゃないかな。
Dewey Finn (デューイ・フィン) (ジャック・ブラック Jack
Black):
What?
何だって?
Would you tell
Picasso to sell his guitars?
ピカソにギターを売れってのか?
Patty de Marco (パティ) (サラ・シルヴァーマン Sarah Silverman):
Oh, my God.
何てことなの。
He’s an idiot.
この人頭がおかしいわ。
Patty storms out.
パティは怒ってそこから飛び出す。
storm out 怒って飛び出す
Ned turns melancholy.
ネッドは憂鬱になる。
Dewey Finn (デューイ・フィン) (ジャック・ブラック Jack
Black):
Dude, I’ve
been mooching off you for years,
and it’s never
been a problem until she showed up.
おい、俺は長いことお前にたかってきたけど、
あの女が現れるまで、こんなこと何の問題にもならなかったんだ。
mooch
mooch off ~にたかる、ねだる
show up 現れる
Just dump
her, man. あんな女振っちまえよ、お前。
dump 捨てる
Ned Schneebly (ネッド・シュニーブリー) (マイク・ホワイト Mike
White):
Yeah, well, if
you don’t come up with some money,
she’ gonna dump
me.
ああ、そうだ。君がいくらかでもお金を工面できなかったら、
彼女は僕を振るだろうね。
She’s fed up.
彼女はうんざりしてるんだ。
be fed up うんざりしている
Dewey Finn (デューイ・フィン) (ジャック・ブラック Jack
Black):
Really?
ほんとか?
Because that
would be a good thing.
そりゃありがたいってもんだ。
She’s a nightmare.
あの女は悪夢だからな。
Ned Schneebly (ネッド・シュニーブリー) (マイク・ホワイト Mike
White):
Come on.
頼むよ。
I may never
have another girlfriend.
僕は彼女以外の女の子とは一生付き合えないかもしれないんだ。
I mean, just come on.
っていうか、ほんと頼むよ。
Come up with some
money, please.
いくらかお金を工面してくれよ。頼むよ、
Please.
お願いだからさ。
Dewey Finn (デューイ・フィン) (ジャック・ブラック Jack Black):
Okay.
分かった。
For you.
お前のためにな。
Not for her,
man.
彼女のためじゃないぞ。
For you.
お前のためだ。
Ned Schneebly (ネッド・シュニーブリー) (マイク・ホワイト Mike
White):
Thank you.
ありがとう。
Rehearsal Space 練習場
Theo and the
rest of No Vacancy are already practicing
when Dewey enters.
デューイが中に入ると、
セオと残りのノー・ヴェイカンシーのメンバーがすでに練習をしている。
Theo (セオ) (アダム・パスカル Adam Pascal):
Heal me
癒しておくれ
I’m heartsick
俺は悲嘆にくれてる
D minor.
Dマイナー
I’m hungry
俺は飢えてるんだ
And A minor,
G, on you
そしてAマイナー、G、お前が
Dewey Finn (デューイ・フィン) (ジャック・ブラック Jack
Black):
Hey.
よお。
Theo (セオ) (アダム・パスカル Adam Pascal):
Heal, my heart
俺のハートを癒しておくれ
Dewey Finn (デューイ・フィン) (ジャック・ブラック Jack
Black):
Hey!
よう!
What’s up?
どうしたんだ?
Is that a new song?
新曲か?
Who’s this guy?
コイツは誰だ?
The band stops playing.
バンドは演奏をやめる。
Theo (セオ) (アダム・パスカル Adam Pascal):
Dewey, we’re
taking the Battle of the Bands
seriously this year.
デューイ、今年はバンド・バトルに真剣に取り組むつもりなんだ。
Dewey Finn (デューイ・フィン) (ジャック・ブラック Jack
Black):
Good, ‘cause I
need the money.
そりゃいい、俺はその金がいるからな。
Now, listen.
なあ、いいか。
My feeling is
if we’re gonna win
this thing,
we gotta
actually start playing some
music.
俺が思うに、もし俺たちがそいつで優勝したら、
マジにいっぱしの音楽をやり始めなくちゃな。
Theo (セオ) (アダム・パスカル Adam Pascal):
I agree.
賛成。
You’re fired.
お前はクビだ。
Dewey Finn (デューイ・フィン) (ジャック・ブラック Jack
Black):
And your lyrics,
now don’t take this wrong way,
Theo, are lame.
それで、ほら、思い違いをして欲しくないんだが、
セオ、お前の作った歌詞はダサい。
lyrics 歌詞
lame
But I’ve been sitting on some awesome material, so…
だが俺はスッゴイ素材を今まで伏せておいた。だから…
sit on 公表しないでおく、伏せておく
awesome 《米俗》 印象的な, すばらしい
Theo (セオ) (アダム・パスカル Adam Pascal):
Dewey, did you hear what I said?
デューイ、俺の言ったことが聞こえたか?
We voted.
投票したんだ。
You’re out.
お前は追放だ。
Theo nods
toward Spider,
a guitarist
covered in tattoos.
セオは刺青で覆われたギタリスト、スパイダーの方を見て頷く。
tattoo 入れ墨, 彫り物
Theo (セオ) (アダム・パスカル Adam Pascal):
This is
Spider.
こいつはスパイダー。
He’s replacing you.
お前の後釜だ。
Spider (スパイダー) (Lucas
Babin):
What’s up, dog?
負け犬君、元気?
dog 負け犬
Dewey looks at his other bandmates.
デューイは、他のメンバーを見る。
Doug, the drummer shrugs.
ドラムのダグは肩をすくめる。
shrug (両方の手のひらを上に向けて)〈肩を〉すくめる
Dewey turns to the bassist, Neil.
デューイはベースのニールの方を見る。
Neil (ニール) (Lucas
Papaelias):
Oh, I was
gonna tell you last
night,
Dewey, but you passed out, man.
ほら、昨日の夜に言おうとしたけど、デューイ、お前は気を失ってたしな。
pass out 気絶する
Dewey Finn (デューイ・フィン) (ジャック・ブラック Jack
Black):
Okay, you’re
gonna kick me out of the band?
分かった、俺をこのバンドから追い出そうってんだな?
Huh?
だろ?
You’re gonna fire me?
俺をクビにしようってんだな?
Well, this is my band.
いいか、これは俺のバンドだ。
I brought us together.
俺がみんなを集めたんだ。
Neil (ニール) (Lucas
Papaelias):
Theo wanted you out, man.
セオがお前を追い出したかったんだよ。
There was nothing I could do.
俺にはどうしようもなかったのさ。
He…
こいつは…
Theo (セオ) (アダム・パスカル Adam Pascal):
Oh, shut up, man.
おい、お前は黙ってろ。
You voted
him out too.
お前だってあいつを追い出す方に入れたんだ。
I didn’t tell
you what to do.
俺はお前に指図してないからな。
Dewey, listen to me.
聞けよ、デューイ。
You’re a good guitar player,
but it’s, it’s
the twenty minutes solos.
お前はいいギタリストだが、あの20分間のソロ。
It’s the stage dives.
あのダイヴだ。
We’re trying
to land a record
deal here, man,
and you’re an embarrassment.
今、俺たちはレコード契約を手に入れようとしてて、いいか、
そしてお前はその邪魔なんだ。
land (仕事を)見つける、獲得する
embarrassment 邪魔者、困惑させる人
Dewey throws up his three middle fingers.
デューイは、自分の真ん中の指3本を立てる。
Dewey Finn (デューイ・フィン) (ジャック・ブラック Jack
Black):
Read between
the lines, Theo.
行間を読めよ、セオ。
Read between
the lines!
行間を読め!
Read between the lines 言外の意味を読み取る、発言などの真意を理解する
Neil (ニール) (Lucas
Papaelias):
Dewey, man, I
hope this doesn’t come
between us.
いいか、デューイ、このことで俺たちの仲が悪くなって欲しくはないんだ。
come between ~の間を裂く、仲を裂く
Like, I care
about you, man.
そのぉ、お前のことは気にかけてるよ。
like そのぉ~、まあ
Dewey Finn (デューイ・フィン) (ジャック・ブラック Jack
Black):
You guys, you know what?
お前ら、いいか?
you know what ねえ、知ってる
You’re nuts.
お前らはバカだ。
You’re all
nuts.
みんなバカだ。
nut バカ、間抜け
You’ve been focused so hard on making
it,
you forgot about one little thing.
成功しようってことに集中しすぎて、ちっぽけな一つのことを忘れちまってる。
focus +on 〔…に〕考えを集中する
make it 成功する、出世する
It’s called
the music.
そいつは音楽だ。
And I don’t even care.
俺だってどうだっていいさ。
You know what?
いいか?
So what.
まあいいさ。
(それがどうした)
Dewey picks up his guitar and starts to exit.
デューイは、ギターを持ち上げて、出て行こうとする。
Dewey Finn (デューイ・フィン) (ジャック・ブラック Jack
Black):
I don’t wanna hang out with
a bunch of
wanna be corporate sellouts.
ツルんで裏切り者になりたがってるヤツらと付き合いたくはねえよ。
hang out with ~と付き合う、一緒に時間を過ごす
a bunch of たくさんの
corporate 団結した
sellout 裏切り者
I’m gonna form my own band.
俺は俺のバンドを組むさ。
And we are
gonna start a revolution.
そして革命を起こすんだ。
Okay?
いいか?
And you’re
gonna be
a funny little
footnote on my epic
ass.
そしたらお前らは、俺の叙事詩のケツの、笑えるチンケな脚注になっちまうのさ。
footnote 脚注
epic 叙事詩、大作
Dewey kicks a drum cymbal, knocking it over.
デューイは、ドラムセットのシンバルを蹴り倒す。
Dewey Finn (デューイ・フィン) (ジャック・ブラック Jack
Black):
I feel sorry for you guys.
お前らには同情するよ。
Dewey leaves.
デューイは出て行く。
Dewey’s Apartment デューイのアパート
Dewey is on the phone with a music shop.
デューイは楽器店と電話中である。
Dewey Finn (デューイ・フィン) (ジャック・ブラック Jack
Black):
Uh-huh.
ああ。
Yes.
そうだ。
Mm-hmm.
うん。
Yeah, it’s a
nineteen sixty-eight Gibson
SG,
mint condish.
そう。1968年製のギブソンSGで、新品同様だ。
SG Solid Guitar
mint condish mint condition 新品同様
mint
in mint condition 〈貨幣・切手・書籍など〉真新しい, 新品同様の
No.
まさか。
That’s all?
それだけかよ?
Well, that’s a
mistake.
ちょっと、それは何かの間違いだ。
ジミ・ヘンドリックス Jimi Hendrix
パープル・ヘイズ (紫のけむり) Purple Haze
No, Hendrix played this guitar.
ちょっと、このギターをヘンドリックスが弾いたんだぜ。
He…
彼は…
Hello?
もしもし?
Dewey hangs up the phone.
デューイは電話を切る。
He looks at his guitar.
自分のギターを見る。
The phone rings.
電話が鳴る。
Dewey Finn (デューイ・フィン) (ジャック・ブラック Jack
Black):
Yeah?
もしもし?
A woman’s
voice can be heard on
the other end.
電話の向こうから女性の声が聞こえる。
Rosalie
Mullins (マリンズ校長) (ジョーン・キューザック Joan Cusack):
(on
the phone) (電話で)
Is this Mr. Schneebly?
シュニーブリー先生でしょうか?
Dewey Finn (デューイ・フィン) (ジャック・ブラック Jack
Black):
No, he’s not
there.
いや、ヤツならいないぜ。
Rosalie
Mullins (マリンズ校長) (ジョーン・キューザック Joan Cusack):
(on
the phone) (電話で)
Oh, could you take a message for me?
では、伝言をお伝え願えますか?
take a message 伝言を承る
Dewey Finn (デューイ・フィン) (ジャック・ブラック Jack
Black):
Um, yeah.
ああ、いいよ。
Dewey half-heartedly looks for a pen.
デューイは気が乗らない様子でペンを探す。
half-heartedly 気が乗らない様子で
Rosalie
Mullins (マリンズ校長) (ジョーン・キューザック Joan Cusack):
Hi.
どうも。
My name’s Rosalie Mullins.
私はロザリー・マリンズと申します。
Horace Green Preparatory, Principal’s Office
私立ホレス・グリーン小学校の校長室
The harried Principal of Horace Green,
Rosalie Mullins, in on the phone.
ホレス・グリーンの校長であるロザリー・マリンズはイライラして電話をしている。
harried イライラした
Rosalie
Mullins (マリンズ校長) (ジョーン・キューザック Joan Cusack):
Um, I’m the Principal here at Horace
Green Prep.
あのう、私立ホレス・グリーン小学校の校長をしております。
prep. = preparatory school 私立小学校
And we’re
having a little emergency here.
今ちょっとした緊急事態が起こってるんです。
One of our
teachers broke her leg
on the way to
school this morning…
本校の教師一名が今朝出校中に足の骨を折りまして…
Dewey’s Apartment デューイのアパート / Mullins’ Office マリンズ校長の校長室
Rosalie
Mullins (マリンズ校長) (ジョーン・キューザック Joan Cusack):
(on
the phone) (電話で)
…and all of
our subs are already working.
…しかも私たちの代用教員はすでに全員働いております。
subs substitute teacher 代用教員
Pat Wickam at
Milton Prep…
recommended I give Mr. Schneebly a call.
ミルトン私立学校のパット・ウィッカムが…
シュニーブリー先生にお電話してみたらと勧めて下さいました。
recommended… do ~が~することを薦める
give… a
call ~に電話をする
Do you know if
he’s available?
先生のご都合をご存知でしょうか?
be available 手が空いている、忙しくない
Dewey Finn (デューイ・フィン) (ジャック・ブラック Jack
Black):
Uh, how long’s
the gig?
ええっと、演奏の時間は?
gig (芸人・音楽家による)仕事、演奏、出演
Rosalie
Mullins (マリンズ校長) (ジョーン・キューザック Joan Cusack):
(on
the phone) (電話で)
Excuse me?
何とおっしゃいました?
Dewey sits down.
デューイは腰掛ける。
Dewey Finn (デューイ・フィン) (ジャック・ブラック Jack
Black):
Uh, how long
is the job?
あの、仕事の期間は?
Rosalie Mullins (マリンズ校長) (ジョーン・キューザック Joan Cusack):
My guess is as much as a few weeks,
長くても2、3週間だと思いますが、
but we do need
somebody to start immediately.
早急に勤務していただける方が必要なんです。
Dewey Finn (デューイ・フィン) (ジャック・ブラック Jack
Black):
Mm-hmm.
ふむ、ふむ。
So how much are we talking here?
では、その給料の方は?
Rosalie
Mullins (マリンズ校長) (ジョーン・キューザック Joan Cusack):
We pay
our substitutes six
fifty a week.
代用教員には週650ドルお支払いします。
(on
the phone) (電話で)
Now, do you
know when Mr. Schneebly will be back?
シュニーブリー先生がいつお戻りになるかお分かりになります?
Dewey Finn (デューイ・フィン) (ジャック・ブラック Jack
Black):
Hold on a sec.
ちょっと待って。
Oh, you know
what?
おや、いいかい?
I think he’s just coming in right…
本人がちょうど戻ってきたようで…
Ned, phone!
ネッド、電話だぜ!
Dewey pretends to hand the phone to Ned.
デューイは電話をネッドに渡すふりをする。
He disguises his voice.
彼の声色を真似る。
Dewey Finn (デューイ・フィン) (ジャック・ブラック Jack
Black):
Hello, this is
Ned Schneebly.
もしもし、ネッド・シュニーブリーですが。
Horace Green Preparatory 私立ホレス・グリーン小学校
Dewey’s beat-up van heads up the driveway
toward the private elementary school.
デューイのおんぼろのバンが私立小学校に向かって私道を進んでいる。
beat-up ボロボロの、おんぼろの
van バン、ライトバン
Horace Green Hallway ホレス・グリーンの廊下
Dewey walks through the halls with Ms. Mullins.
デューイは廊下をマリンズ校長と一緒に歩いている。
He has made a
small attempt to groom
himself
by shaving and
wearing a jacket and bow
tie.
彼は、髭を剃ってジャケットと蝶ネクタイを身につけて、
ちょっとした身づくろいを試みている。
groom きちんと身づくろいをする
bow tie 蝶ネクタイ
Rosalie
Mullins (マリンズ校長) (ジョーン・キューザック Joan Cusack):
Pat faxed
me your resume.
パットがあなたの履歴書をファックスしてくれました。
fax ファックス, 電送写真. 〈書類などを〉ファックスで送る
facsimile 模写電送, ファクシミリ, ファックス
resume 履歴書
It’s very impressive.
とてもすばらしいですね。
impressive すばらしい、強い印象を与える, 深い感銘を与える, 印象的な
Dewey Finn (デューイ・フィン) (ジャック・ブラック Jack
Black):
Mm-hmm.
ええ。
Rosalie
Mullins (マリンズ校長) (ジョーン・キューザック Joan Cusack):
We’ve never
been in a bind like this before…
このような窮地に陥ったことはこれまでになかったものですから…
bind 《口語》 困った立場, 苦境
Dewey Finn (デューイ・フィン) (ジャック・ブラック Jack
Black):
Mmm.
ええ。
Rosalie
Mullins (マリンズ校長) (ジョーン・キューザック Joan Cusack):
…so thank you
so much.
ですから、とても感謝しています。
Dewey Finn (デューイ・フィン) (ジャック・ブラック Jack
Black):
So how’s this
gonna work?
では、このことはどうなるんでしょうか?
Are you gonna pay
me upfront?
前払いしてもらえますか?
upfront 前払いで
Rosalie
Mullins (マリンズ校長) (ジョーン・キューザック Joan Cusack):
I, I don’t
understand.
よく分かりかねますが。
Dewey Finn (デューイ・フィン) (ジャック・ブラック Jack
Black):
It’d be really
great if I could get
paid now in cash.
今現金でお支払いしてもらえると非常に有難いのですが。
get paid 支払いを受ける
in cash 現金で
Rosalie
Mullins (マリンズ校長) (ジョーン・キューザック Joan Cusack):
Oh, well, we don’t do that.
ええ、ああ、私どもの所ではそういうことはやっておりません。
Dewey Finn (デューイ・フィン) (ジャック・ブラック Jack
Black):
Okay, well,
when you cut my check,
just make it payable to Dewey Finn,
for tax reasons.
分かりました、じゃあ、小切手を切る時には、
税金上の都合で、デューイ・フィンを受取人にしておいて下さい。
cut one’s check 小切手を切る
make it payable to 小切手の受取人を~にする
for tax reasons 税金上の都合で
Rosalie
Mullins (マリンズ校長) (ジョーン・キューザック Joan Cusack):
You can discuss all of that
with Candice
in Administration
at the end of
the day.
そういったことは全て、本日終了しましたら、
事務のキャンディスとお話し合い下さい。
administration 経理、管理、本部、事務
They stop
outside a classroom.
二人は教室の外で立ち止まる。
Dewey Finn (デューイ・フィン) (ジャック・ブラック Jack
Black):
Okay, when’s the end of the day?
分かりました、今日はいつ終わるんですか?
Rosalie
Mullins (マリンズ校長) (ジョーン・キューザック Joan Cusack):
We commence at eight fifteen,
school lets out at three.
我が校は8時15分に始まり、3時に終わります。
commence 〈…を〉開始する, 始める(beginの形式ばった語)
Dewey Finn (デューイ・フィン) (ジャック・ブラック Jack
Black):
Oh.
そうですか。
Uh-oh.
あらら。
You know what?
あのう?
Uh, you think
I could cut out a
little early today?
あの、今日は少し早めに切り上げてもいいですか?
I got some stuff I
gotta do.
やらなくてはならないことがありまして。
stuff 事柄、物事
Ms. Mullins gives him a confused look.
マリンズ校長は、当惑したような表情を見せる。
Dewey Finn (デューイ・フィン) (ジャック・ブラック Jack
Black):
It’s cool.
分かりました。
It’s cool. オーケー、ああ、いいよ、よし分かった
I can stay.
残ります。
Rosalie
Mullins (マリンズ校長) (ジョーン・キューザック Joan Cusack):
Mr. Schneebly…
シュニーブリー先生…
this is considered the best elementary
school in the state,
我が校はこの州随一の小学校であるとみなされておりまして、
and we maintain that reputation
by adhering to a strict code of conduct,
faculty included.
教師を含めまして、厳格な行動規範を遵守することで
その評価を保ち続けております。
elementary 基本の, 初歩の, 初等の
elementary school 小学校
reputation 評判
adhere 〔信仰・考え・計画などに〕執着[固執]する
code 礼儀作法
conduct (道徳上から見た人の)行為, 品行
faculty 教職員
Dewey Finn (デューイ・フィン) (ジャック・ブラック Jack
Black):
You know what?
いいですか?
You don’t have
to worry about me
because I’m a hard-ass.
私のことは心配なさらなくて結構ですよ、私は厳しいですから。
hard-ass 融通の利かない人間
And if a kid gets out of line,
I got no
problem smacking him in the head.
規則に従わない子がいたら、頭を叩くことも厭わないですから。
get out of line 規則に従わない
smack…in the head ~の頭を叩く
smack 〈…を〉ぴしゃりと打つ
Rosalie
Mullins (マリンズ校長) (ジョーン・キューザック Joan Cusack):
No, no.
いえ、ダメです。
No.
ダメです。
We don’t use corporal punishment here.
ここでは体罰は使っておりません。
corporal punishment 体罰
Dewey Finn (デューイ・フィン) (ジャック・ブラック Jack
Black):
Okay, so just verbal abuse.
分かりました、それでは言葉による虐待だけですね。
verbal abuse 言葉による虐待
abuse 虐待, 酷使; そまつに扱うこと
child abuse 児童虐待
Rosalie
Mullins (マリンズ校長) (ジョーン・キューザック Joan Cusack):
Mr. Schneebly
シュニーブリー先生、
if you have any problems
with any of your students,
ご担当の生徒に何か問題がございましたら、
you just send them to me.
私の所によこして下されば結構です。
I will do the disciplining.
私が規律を守らせますから。
do the disciplining しつけをする
discipline しつけ; 規律, 統制; 戒律
Dewey Finn (デューイ・フィン) (ジャック・ブラック Jack
Black):
Check.
分かりました。
check 賛成、よろしい
Ms. Mullins opens a classroom door and enters.
マリンズ校長は教室のドアを開け、中に入る。