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2021年10月25日月曜日

 2 ヘラクレス Heracles

ヘラクレス Hercules 1997年(平成9年) ディズニーDisneyのアニメ映画

ヘラクレス Heracles

青果店 Green Grocer 2008年(平成20年)

青果店 Green Grocer 2008年(平成20年)

ヘラクレス Heracles

ヘルクレス Hercules

ギリシア神話Greek mythology最大の英雄The biggest hero

半神Demigod

最も人気が高く有名Most popular and famousである。

ゼウスZeusアルクメネAlcmeneとの息子son

ペルセウスPerseus曾孫(ひまご) Great-grandchild

ペロプスPelops玄孫(やしゃご) greatgreatgrandchild

ペルセウス Perseus

ペロプス Pelops

ヘラ Hera ユノ Juno

アルゴス Argos

ヘラクレスHeraclesの名は文字通りには「ヘラの栄光Glory of Hera」という意味であるが、おそらくは「ヘラからの栄光ある贈り物Glory gift from Hera」の意だったのであろう。

ヘラHera崇拝の中心地Center of worshipアルゴスArgosヘラクレスHeracles関係の深いClosely related都市Cityと考えられるのは、こうした関連relationshipからである。

アルクメネ Alcmene

しかしヘラクレスHeraclesを産んだ母親motherに対する嫉妬jealousyから、ヘラHera執拗with insistence英雄hero迫害persecutionする神話mythologyは、この関連relationship矛盾Contradictionするようである。

アルゴスArgos対抗in rivalry withして、テバイThebesも古くから英雄heroと自分たちの都市Cityを結びつけConnectようとしており、ここでは英雄誕生の地Birthplace of heroesについては、テバイThebesTheoryをとった。

ゼウス Zeus

ゼウスZeus当初at firstヘラクレスHeraclesアルゴス王King of Argosに、あるいは少なくとも、ミュケナイMycenaeティリュンスTyrinsKingにと考えていたが、ヘラHera策謀schemeにより、この計画は実現しなかった。

エウリュステウス Eurystheus

結局、ヘラクレスHeracles偉大な王Great kingになりそこねたばかりか、卑劣な男Sneaky manエウリュステウスEurystheusに仕える奴隷slaveの身となった。

ギガントマキア Gigantomachy

しかし、幾多の試練Many trialsを乗り越えたあとは、神々GodsギガンテスGigantes戦いbattleギガントマキアGigantomachy)において、神々Godsの側につき、巨人族Giants征服Conquestして神々Godsを救う運命Fateにある。

ヘラクレス Heracles

ヘラクレス Heracles

ヘラクレスHeracles誕生後After birthすぐに、偉大なゼウスZeuschildであることを示した。

生後8か月 eight months oldになったある日、双子の兄弟Twin brotherイピクレスIphiclesと一緒に揺り籠children's chamberがわりの丸い楯Round shieldの中で眠っていた。

ヘラ Hera ユノ Juno

夜も更けたころAround the end of the nightヘラクレスHeraclesを殺そうとしたTried to killヘラHeraが、揺り籠children's chamberの中にsnake2匹ほうり込んだThrown in

イピクレスIphiclesが最初に気付き、叫び声Screamをあげた。

しかし、ヘラクレスHeraclesは平然とsnakesを両の手に1匹ずつ掴み、鎌首goose-neckを握って絞め殺したstrangled

snakeを殺すヘラクレスHeraclesに驚くアムピトリュオンAmphitryonアルクメネAlcmene


騒ぎに驚いてSurprised by the commotion両親parentsが駆け付けたRushedが、父親fatherアムピトリュオンAmphitryonはすぐに、どちらがゼウスZeuschildであるかを知った。

アムピトリュオンAmphitryon自身が、2人の子供childrenの素姓identifyを確かめようとして、snakesを投げ入れたThrown in、とする説もある。

ヘラクレスHeraclesmotherアルクメネAlcmeneヘラHera嫉妬jealousyを恐れ、生まれたばかりの赤子babyfield捨てたAbandoned

ヘラHeraアテナAthena天界Heavenから地上Above groundへ降りる

しかしヘラHeraがこの近くを通ったとき、お供をしていたアテナAthena赤子babyを発見してその資質natureに驚異を感じ、赤子baby母乳milkを与えるようにとヘラHeraに頼み込んだ。

しかしヘラクレスHeracles赤子babyとは思えない力でヘラHera乳房breastをつかんだので、あまりの痛さPain女神Goddess赤子babyを突き放したPushed outが、赤子baby母乳milkを飲むのを見たアテナAthenaは、彼をアルクメネAlcmeneのもとに連れて行き、育てるよう勧めた。

天の川の起源 The Origin of the Milky Way

いくつかの文献Literature天の川の起源The Origin of the Milky Wayがこのエピソードepisodeにあると主張insistしている。

それによるとヘラクレスHeraclesmilkを与えるため、ヘルメスHermesは彼を眠っているヘラHeraの寝所bedroomに行って吸わせた。

しかし吸う力があまりに強くSucking power is too strongヘラHeraは激痛で目を覚ましWake up with severe painヘラクレスHeraclesを払いのけたbrush awayので、たくさんの母乳milkがこぼれ、天の川Milky Wayになった。

アムピトリュオン Amphitryon

ヘラクレスHeracles教育educationには、多くのその道の達人master in the fieldがあたった。

アムピトリュオンAmphitryon馬術Equestrian戦車Chariotを御す術を、オイカリアOechaliaKingエウリュトスEurytus弓術Archeryを、アウトリュコスAutolycus格闘術Martial artsを、ポリュデウケスPolydeucesフェンシングfencingを教えた。

オルペウス Orpheus エウリュディケ Eurydice

リノス Linus

楽人MusicianオルペウスOrpheus兄弟brotherリノスLinus音楽musicを担当し、竪琴lyreを教えた。

しかし、不器用awkwardヘラクレスHeraclesはなかなか上達しないIt's hard to improve

ついリノスLinusは彼を叱るScoldことになるが、ある日、カッとなったヘラクレスHeracles竪琴lyreMasterhead打ち砕いてCrushしまった。

年端も行かぬof tender years少年boyだったが、ヘラクレスHeracles殺人罪Murderで訴えられた。

ラダマンテュス Rhadamanthus

それでも、正当防衛Self-defense罪に問わずRegardless of sin、とするクレタ島Crete立法者legislatorであり死後は冥界the Underworld裁判官judgeをしているラダマンテュスRhadamanthusLawを引用して、堂々と法廷Court無罪Not guiltyを勝ち取った。

キタイロン山 Mount Cithaeron

このような事が2度と起こらないように、アムピトリュオンAmphitryon少年boyテバイThebesに近いキタイロン山Mount Cithaeronで、羊飼いshepherdの暮らしをさせた。

その地で、彼は急速に成長Rapid growthし、背は高くなかったが(と、ピンダロスPindarは言う。

しかし後代では、堂々たる偉丈夫(いじょうぶ)Imposing and strong manとされた)、強健Robustな、力あふれる逞しい若者Powerful and strong young manになった。

bowを好み、格闘wrestlingに強く、槍の名手Master of spearsでもあった。

ヘラクレスの選択 The choice of Hercules

ヘラクレスの選択 The choice of Hercules

キタイロンのライオン Cithaeronian lion Lion of Cithaeron

テスピアイ Thespiae

father家畜livestockをはじめ、隣国Neighboring countryテスピアイThespiaeKingテスピオスThespius家畜livestockも荒らしていたキタイロン山Mount Cithaeronライオンlion素手でwith bare hands退治exterminationしたのは、17歳のときだった。

キタイロンのライオンthe Cithaeronian lion)(the Lion of Cithaeron

(これは、アムピトリュオンAmphitryonfatherアルカイオスAlcaeusの手柄とする説もある。)

テスピオス Thespius

ライオン狩りLion huntingのためにヘラクレスHeraclesテスピオスThespiusKingcastleを訪れたとき、Kingは彼を歓待Hospitalityし、daughterと寝床bedをともにさせた。

50日の間、彼を引き留め、50人の娘fifty daughters1人ずつ、毎晩彼の寝室bedroomへしのばせたとする説もある。

パウサニアスPausaniasは、1夜のうちに50人の娘fifty daughtersと交わったと伝えている。

ヘラクレスHeracles酩酊状態drunkennessだったため、1人のdaughter50回交わったと考えた。

やがて、50人の娘たちfifty daughtersはそれぞれヘラクレスHeracles息子sonを産んだ。

キタイロンのライオン Cithaeronian lion Lion of Cithaeron

キタイロン山Mount Cithaeronライオン狩りLion huntingを終えてテバイThebesへ帰る途中、テバイThebes年貢tributeを取り立てに行くオルコメノスOrchomenusミニュアス人the MinyansKingエルギノスErginus使者たちemissariesに出会った。

これは、テバイThebesfatherクリュメノスClymenusを殺されて怒ったKilled and angryエルギノスErginusテバイThebesを攻め、テバイ人the Thebansから武器weaponをことごとく取り上げ、毎年Every year貢ぎ物tributeを納めるよう強いていたforced to payものである。

留守Absenceにしていた間の生まれ故郷HometownテバイThebes屈辱Humiliationを知ったヘラクレスHeracles激怒rageした。

エルギノスErginus使者たちemissaries

使者たちemissariesを捕え、彼らのearnoseを切り取り、それらをropeで彼らのneckにくくりつけて年貢tribute代わりとし、エルギノスErginusに送り返した。

そのあとアテナ女神the goddess Athenaから武器weaponを授けられて、進軍MarchしてきたエルギノスErginusを討ち、ミニュアス人the Minyans敗走Routさせた。

テバイThebespeopleは、かつて祖先ancestor神々の神殿Temple of the gods奉納Dedicationしていた武器weaponをとり、ヘラクレスHeracles助けてともに戦ったHelped and fought together

エルギノス Erginus

エルギノスErginusを討ったヘラクレスHeraclesオルコメノスOrchomenus包囲Siegeし、夜陰に乗じてunder cover of darkness 1城壁に登りClimb the rampartsエルギノス城を焼き払ったBurned down the castle

そして、オルコメノスOrchomenusには、テバイThebes課せられてimposedいた2倍の年貢tribute強要demandした。

テバイ王King of ThebesクレオンCreonメガラMegara

メガラ Megara

1度はOnceヘラクレスHeraclesエルギノスErginus引き渡そうhand overとしたテバイ王King of ThebesクレオンCreonであったが、ヘラクレスHeracles武勲military exploitsをたたえ、褒美rewardとしてdaughterメガラMegaraを彼に与えた。

メガラMegaraヘラクレスHeracles3人の息子son・テリマコス、クレオンティアデス、デイコオンを産んだ。

イピクレス Iphicles

ヘラクレスHeracles双子twin異父兄弟half-brotherイピクレスIphiclesにも、アルカトオスAlcathousdaughterアウトメドゥサAutomedusaとの間に、やがてヘラクレスHeraclesのよき従者attendantとなるイオラオスIolausが生まれた。

ヘラクレスHeraclesアムピトリュオンAmphitryon故郷HometownアルゴスArgosに居を定めるべく出かけてテバイThebes留守Absenceにしている間に、KingクレオンCreonは没し、テバイThebesエウボイアEuboeaリュコスLycusに奪われていた。

一般にはクレオンCreonリュコスLycusに殺されたと言われる。

テバイ王King of ThebesクレオンCreonメガラMegara

僭主tyrantリュコスLycusには、クレオンCreondaughterメガラMegaraとその子供childrenたちの存在を恐れ、彼らを亡き者にしようTrying to be deadとしたが、そこへ思いがけずヘラクレスHeracles帰国Return homeした。

ヘラ Hera ユノ Juno

ヘラクレスHeraclesリュコスLycusを殺したが、喜びの祝賀Celebration of joyのさなか、ヘラHeraが突然ヘラクレスHeracles狂気madness吹き込んだInfusedため、狂ったcrazedヘラクレスHeraclesbowをとると、3人の息子sonと、自らshieldとなって子供childrenたちを守ろうとしたメガラMegaraを殺してしまった。

アムピトリュオン Amphitryon

アテナ Athena ミネルウァ Minerva

つづいて養父Foster fatherアムピトリュオンAmphitryonを殺そうとしたが、アテナ女神the goddess AthenaヘラクレスHeracles胸を打って気絶させたstruck his chest and faintedため、アムピトリュオンAmphitryonは救われた。

イピクレスIphicles子供childrenたちもイオラオスIolausを除いて全員が殺された、とする説もある。

しかし、アポロドロスApollodorusでは、メガラMegaraは殺されずに、のちにヘラクレスHeraclesnephewイオラオスIolaus結婚marriageしたことになっている。

より一般的なヘラクレスHeracles物語taleでは、ヘラクレスの十二の難業The Twelve Labors of Hercules妻子Wife and child殺害murderしたことに起因すると説明されている。

テスピオス Thespius

殺人者murdererに対するLawに従ってテバイThebesを去った英雄heroは、古い友人Old friendであるテスピオスThespiusKingのもとへ逃れた。

Kingから罪を浄める儀式Ritual to purify sinを受けたが、それでもヘラクレスHeracles安息reposeを見出すことができない。

アポロンの神託所 Oracle of Apollo アポロン神殿 Temples of Apollo

デルポイの神託the Delphic oracle

エウリュステウス Eurystheus

そこでデルポイの神託the Delphic oracleを仰ぐと、ティリュンスTyrinsへ行き、領主LordエウリュステウスEurystheusの命ずる幾つかの仕事taskを行うようにとの託宣oracleが下りた。

難業Laborsの数は12とされているが、古代の語り手Ancient narratorsたちは、12のうちの2つは、満足のいく偉業Satisfactory featではないという理由reasonからエウリュステウスEurystheusが認めなかった、と伝えている。

そこで、一般には、ヘラクレスHeraclesは本来は10仕事taskをするように命じられたと考えられている。

(あるいは、エウリュステウスEurystheusに仕えた歳月Yearsが、12年間12 yearsと考えられることもある。)

ピュティア Pythia デルポイDelphi巫女priestess

一説によれば、ヘラクレスHeraclesという名は、(ヘラHera怒りを鎮めようCalm angerとするためであろうが)、このとき初めて、デルポイDelphi巫女priestessによって名づけられたという。

それまでは、アムピトリュオンAmphitryonfatherアルカイオスAlcaeusの名から、アルキデスAlcidesと呼ばれていたのである。

デルポイDelphi巫女priestessは、それらの難業Labors成し遂げachieveれば、神々の仲間入りJoin the godsが許されて不死性Immortalが与えられるとも告げた。

エウリュステウス Eurystheus

しかし、誇り高いProud英雄heroにとり、エウリュステウスEurystheus奴隷slaveとして命じられるままに仕事taskを行うという屈辱Humiliation耐え難いUnbearableものだった。

なぜならエウリュステウスEurystheus度量の狭いnarrow-minded卑劣漢bastardであるばかりか、ヘラクレスHeraclesに予定されていた王座throneに運よく横すべりして座り込んだ男A man who was lucky enough to slide sideways and sit down、と英雄heroは考えていたに違いないからである。

なかには、ヘラクレスHeracles狂乱madness妻子殺しKilling wife and childは、エウリュステウスEurystheusに仕えよと命じたデルポイの神託the Delphic oracleに起因する、という説もある。

アンドロメダを救うペルセウス Perseus rescuing Andromeda

アムピトリュオンAmphitryon

アルカイオスAlcaeus息子sonペルセウスPerseusgrandson

motherペロプスPelopsdaughterアステュダメイアAstydameiaともリュシディケともいう。

ペルセウスPerseusの死後、アムピトリュオンAmphitryon叔父UncleエレクトリュオンElectryonミュケナイMycenaeアルゴリスArgolisKingとなった。

タポス人 the Taphians

アムピトリュオンAmphitryonエレクトリュオンElectryondaughterアルクメネAlcmeneとの結婚marriageを望んだが、エレクトリュオンElectryonタポス人the Taphiansが攻めてきてcattleを奪い息子sonたちを殺した敵を討つavengeまでは結婚marriageを許さないunforgivable、と言った。

しかしこの遠征expeditionに出発する前にエレクトリュオンElectryonアムピトリュオンAmphitryonエリスElisに送って、タポス人the Taphiansがそこに預けてあったcattleを取り返させた。

アムピトリュオン Amphitryon

エレクトリュオン Electryon

cattleを連れて帰ったアムピトリュオンAmphitryonは、cattle1頭を押さえようとして手にしたstickを投げたところ、過ってエレクトリュオンElectryonに当たって殺してしまった。

エレクトリュオンElectryon兄弟brotherステネロスSthenelus殺人murderのかどでアムピトリュオンAmphitryon追放Expulsionし、自分がミュケナイMycenae王位throneについた。

テバイ王King of ThebesクレオンCreonメガラMegara

アムピトリュオンAmphitryonアルクメネAlcmeneを連れてテバイThebesに逃れ、そこでKingクレオンCreonによって罪を浄められたPurified sin

アルクメネAlcmene兄弟brotherの敵はまだ討たれていなかったが、その責任responsibilityアムピトリュオンAmphitryonが負うことになり、それが遂行carry outされるまでは彼に結婚marriage権利right認めないdenyアルクメネAlcmeneは言った。

ゼウス Zeus

クレオンCreonタポス人the Taphiansを攻めるのを援助assistanceしてくれた。

アムピトリュオンAmphitryonテバイThebesに帰ってみると、アルクメネAlcmeneは彼の姿を見て驚いた様子もなく、なぜか前日、あるいは前夜帰国したような感じでいるので、アムピトリュオンAmphitryonは不審に思った。

その上、彼女の話によると、ついに結婚marriageは実行されたという。

テイレシアス Tiresias

アムピトリュオンAmphitryonテバイThebesに住む預言者ProphetテイレシアスTiresiasに聞くと、老預言者Old prophetは、ゼウスZeusアムピトリュオンAmphitryonに姿を変えてアルクメネAlcmene1夜を過ごしたこと、さらにゼウスZeusは、立派な英雄heroを生むために夜の長さを普通の3倍に延ばしたことなどを語った。

アムピトリュオンAmphitryonはこの説明で納得した。

アルクメネAlcmeneはやがて双子twin sonsを産んだが、その1人はゼウスZeuschildヘラクレスHeraclesで、もう1人はアムピトリュオンAmphitryonchildイピクレスIphiclesである。

イピクレスIphiclesの方がヘラクレスHeraclesよりはるかに力が劣っていた。

アムピトリュオンAmphitryonは続いてテバイThebesに住み、daughterペリメデPerimedeが生まれた。

テバイ王King of ThebesクレオンCreonメガラMegara

リュコスLycusクレオンCreon王位throneを奪ったとき、ヘラクレスHeraclesの一族全員を殺すと脅したが、ヘラクレスHeracles自身が帰ってきて家族を救った。

やがてヘラクレスHeraclesは気が狂って自分の子供childrenらを殺し、一説によればwifeメガラMegaraも殺した。

アテナ Athena ミネルウァ Minerva

アムピトリュオンAmphitryonをも殺そうとしたが、アテナAthenaヘラクレスHeraclesstoneを投げてこれを妨げた。

ヘラクレスHeracles十二の難業The Twelve Laborsをしなければならなかったのはこれらの罪のためである。

アムピトリュオンAmphitryonオルコメノスの王King of OrchomenusエルギノスErginusミニュアス人the Minyansを相手に戦っているときに死んだ。

アルクメネAlcmene

エレクトリュオンElectryonアナクソAnaxodaughter

ペルセウスPerseusGrandchildペロプスPelops曾孫(ひまご)Great-grandchild

叔父であるティリュンス王King of TyrinsアムピトリュオンAmphitryonwife

ヘラクレスHeraclesmother

アルクメネAlcmene兄弟brotherたちは家畜livestock掠奪plunderに行ってタポス人the Taphiansに殺された。

アムピトリュオンAmphitryonが彼女と床をともにしようとしたが、彼女は兄弟brother復讐を先にするRevenge firstように命じた。

エレクトリュオン Electryon

アムピトリュオンAmphitryon家畜livestockを取り戻したRegainedが、それをエレクトリュオンElectryonに返すときに過ってエレクトリュオンElectryonを殺してしまった。

このために彼はエレクトリュオンElectryon兄弟brotherステネロスSthenelusによって追放Exiledされた。

アルクメネAlcmeneアムピトリュオンAmphitryonについてテバイThebesまで行ったが、それでもなお彼がタポス人the Taphianspunishmentを加えるまでは彼の恋人になろうとしなかった。

彼は軍を起こして戦いを始めたRaise the army and start the battle

ギガントマキア Gigantomachy

この騒ぎはゼウスZeusの仕業であった。

ゼウスZeusは来るべきギガンテスGigantes巨人族Giants)との戦い(ギガントマキアGigantomachy)に神々gods救うSaveような勇敢な人間Brave manを生ませようと思い、この英雄heroを産むべき最も賢明で美しい女The wisest and most beautiful womanとしてアルクメネAlcmeneを選んでいたのだった。

ゼウス Zeus

かくしてアルクメネAlcmeneゼウスZeusの最後の人間のconcubineになることになった。

アムピトリュオンAmphitryonが戦いから帰る日の夜、ゼウスZeusは彼女のhusband姿figureアルクメネAlcmeneに近づいた。

その後アムピトリュオンAmphitryon自身が帰ってきたとき、アルクメネAlcmeneがその晩すでに彼と寝たと言うので、彼はただちに何かおかしいことが起こったと知った。

預言者ProphetテイレシアスTiresiasが真相を話して聞かせたので、アムピトリュオンAmphitryonはあきらめてそのまま結婚生活Marriage lifeを続けた。

ヘラクレスHeraclesを産むアルクメネAlcmene

アルクメネAlcmeneヘラクレスHeraclesイピクレスIphicles双子twin sonsを身ごもったが、イピクレスIphiclesだけがアムピトリュオンAmphitryon息子sonであった。

出産birthのときが来ると、ゼウスZeusは、自分のchildである人間の支配者Human rulerがまもなく生まれるWill be born soon神々に自慢したBragging to the gods

ゼウスZeuswifeヘラHeraは成り行きcourseを察知Detectし、ゼウスZeusアルクメネAlcmene息子sonを彼女の故国HomelandKingにするつもりであることを知った。

ヘラ Hera ユノ Juno

エイレイテュイア Eileithyia

そこでヘラHeraお産の女神goddess of childbirthエイレイテュイアEileithyiaを遣わしてアルクメネAlcmene産室delivery roomの外に座らせ、あらゆる手段でその出産birth邪魔Disturbをさせた。

エイレイテュイアEileithyiaは指や腕や足や足の指を組むCross your fingers, arms, legs and toesまじないcharmをしてお産childbirth妨害Interferenceに取りかかった。

アルクメネAlcmeneがあわや息絶えんdieとするとき、侍女maid1人・ガリンティアスGalanthisが大声で子供childが生まれたと叫んだ。

She announced that Alcmene had safely delivered her child,

エイレイテュイアEileithyiaびっくりして様子を見に行こうと立ち上がったsurprised and stood up to see what was going onので、呪文incantationが解けてbreak双子twin sonsが生まれた。

オウィディウスOvidによればガリンティアスGalanthisという名のその侍女maidは、イタチweasel姿を変えられたtransformed

イタチ weasel

アムピトリュオンAmphitryonwife不貞Unfaithfulのかどで焼き殺そうBurn to deathとしたことがあったが、ゼウスZeusが嵐を起こしたCaused a stormので果たさfulfillなかった。

アムピトリュオンAmphitryonの死後、アルクメネAlcmeneクレタ島CreteラダマンテュスRhadamanthus結婚marriageボイオティアBoeotiaに住んだ。

別の説では、ヘラクレスHeraclesの死後、ミュケナイMycenaeティリュンスTyrinsKingで彼を迫害persecutionしたエウリュステウスEurystheusが彼女とGrandchildたちをアッティカAtticaに追い、彼らはマラトンMarathonに逃れた。

エウリュステウスEurystheusアッティカAtticaを攻めたが、戦いに敗れて捕らえられたLost in battle and captured

アルクメネAlcmeneは彼の死を要求した。

ラダマンテュス Rhadamanthus

彼女自身が死んだとき、棺Coffinの中に彼女の死体の代わりに大きな石large stoneが置かれ、彼女はヘルメスHermesによって幸福の島Island of happinessに運ばれ、そこで冥府Underworld裁判官judgeになっていたラダマンテュスRhadamanthuswifeとなった。

エウリュステウスEurystheus

あまねく強者broad strength」の意。

ステネロスSthenelusペルセウスPerseus息子son)とニキッペNicippeペロプスPelopsdaughter)もしくはメニッペとの息子son

ペルセウスPerseusgrandsonペロプスPelopsgrandson。)

ミュケナイMycenaeティリュンスTyrinsを含むアルゴリスの王King of Argolis

ヘラクレスHeraclesの最も非情なる敵であり、ヘラクレスHeraclesは彼の奴隷slaveとして十二の難業The Twelve Laborsを遂行した。

その理由は以下の如くである。

ヘラクレスHeraclesを産むアルクメネAlcmene

ゼウスZeusの卓越した人間の息子sonであるヘラクレスHeraclesアルクメネAlcmeneのもとに生まれる少し前に、ゼウスZeuswifeヘラHeraは、すべての英雄たちheroesの中で最も偉大な者の誕生に関わりあえないことを嫉妬jealousyして、その赤児babyに生まれたときから約束されているアルゴリスArgolis支配権dominionを奪おうと決意した。

ゼウス Zeus

ゼウスZeus神々Godsを前にして、ヘラクレスHeracles誕生birthが差し迫っているとつい口をすべらせ、その日こそ、ゼウスZeus自身の血族の人間が女から生まれ、やがて周りに住む人々を支配するようになる、と誇らしげに言った。

しかしながら、ステネロスStheneluswifeニキッペNicippe(あるいはメニッペ)がたまたまその時7か月の身重であり、ステネロスSthenelusペルセウスPerseuschildであったので、彼の息子sonヘラクレスHeraclesと同等にゼウスZeus予言Prophecyを満たす資格rightがあった。

しかも、アムピトリュオンAmphitryonが、ミュケナイMycenae前王Former kingステネロスSthenelus兄弟brotherエレクトリュオンElectryonを過って殺したあと、ステネロスSthenelus王位throneを手中に収めていた。

ヘラ Hera ユノ Juno

エイレイテュイア Eileithyia

そこでヘラHeraは、出産の女神goddess of childbirthエイレイテュイアEileithyiaの助けを借りて、エウリュステウスEurystheus誕生birthを早め、アルクメネAlcmene出産childbirthを遅らせた。

侍女maidガリンティアスGalanthisが策略によって女神goddessの計画を欺いたため、アルクメネAlcmeneヘラクレスHeracles出産childbirthしたが、時すでに遅く、ヘラクレスHeraclesゼウスZeus予言Prophecyを満たすことができなかった。

このようにしてエウリュステウスEurystheusアルゴリスArgolis王位throneを継承した。

テバイ王King of ThebesクレオンCreonメガラMegara

アポロンの神託所 Oracle of Apollo アポロン神殿 Temples of Apollo

デルポイの神託the Delphic oracle

そして、ヘラクレスHeracles狂気の発作Crazy seizuresのなかでwifeメガラMegara子供childrenたちを殺したとき、デルポイの神託the Delphic oracleは彼に、エウリュステウスEurystheus奴隷slaveになること、そして奴隷slaveのままで10(あるいは12)の難業Labors達成Achievementすることを命じたのだった。

エウリュステウスEurystheusヘラクレスHeraclesStrengthと彼のアルゴリスArgolis王位throneへの権利rightとを妬んで、彼に、ゼウスZeusの本当の息子sonゼウスZeusに愛されている者でなければとうてい果たし得ないような、いくつかの困難な仕事difficult taskを課した。

エウリュステウスEurystheus臆病な男Cowardly manだった。

たとえば、ヘラクレスHeraclesネメアのライオンthe Nemean Lion毛皮skinを彼のところに持って行ったとき、彼は青銅の貯蔵壺bronze winejarの中に隠れてしまった。

エウリュステウス Eurystheus

その後彼はヘラクレスHeraclesに、彼のcity(それがティリュンスTyrinsであるかミュケナイMycenaeであるかは定かでない)に入ることを禁じ、叔父Uncle伝令使heraldコプレウスCopreusを通じて、彼に指示を与えた。

エウリピデスEuripides戯曲Dramaヘラクレスの子供たちHeracleidae』においては、彼は臆病者Cowardly manというよりは、残酷な人間Cruel humanとして描かれている。

ヘラクレスHeraclesオリュムポスOlympusに上がったあとも、エウリュステウスEurystheusは彼の子供childrenたちを苦しめることによって、彼への迫害persecutionを続行Continueした。

トラキス Trachis

トラキスTrachisKingケユクスCeyxは、ヘラクレスHeracles子供childrenたちを保護することを拒んだ。

テバイ王King of ThebesクレオンCreonメガラMegara

イオラオス Iolaus

冥界the Underworldから生還SurvivalしたヘラクレスHeracles不死身Immortalはこうして保証guaranteeされたが、しかしまだ、人間として生きるべき余生rest of Life to live as a humanが残っていたleft

最終の安息Final restを得るまでには、再び奴隷slaveとして仕える一時期For a whileもあった。

さて、十二の難業the Twelve Laborsをすべて成し遂げたaccomplishあと、最初にヘラクレスHeraclesがしたことは(殺されたのは子供childrenたちだけで、メガラMegaraは殺されなかったとする説では)メガラMegara離婚divorceし、彼女をnephewイオラオスIolaus再婚Remarriageさせることだった。

メガラMegaraとの間に生まれた子供childrenたちを殺した自分には、もはやメガラMegarahusbandたる資格qualificationはない、という理由reasonからである。

イオレ Iole

エウリュトス Eurytus

そのあと、オイカリアOechaliaKingエウリュトスEurytusが主催する弓術大会the archery contestに参加した。

その勝者winner褒美rewardKingdaughterイオレIoleが与えられることになっていた。

ヘラクレスHeraclesは勝ったが、彼の不幸Unhappy結婚marriage前歴Previous historyを知ったKingは、daughterを与えることを断った。

英雄hero武勇Brave尊敬RespectするイピトスIphitusがひとり父王Father KingにとりなしてくれたIntervenedが、無駄uselessだった。

怒ったヘラクレスHeraclesオイカリアOechaliaを去った。

そのとき、Kingの所有Ownする牝馬Mareか、あるいはcattleが数頭いなくなったA few are gone

(のちにこれは、アウトリュコスAutolycusが盗んだstoleと判明Turned outした。)

イピトス Iphitus

イピトスIphitusヘラクレスHeraclesのあとを追い、それらを捜してくれるよう頼んだ。

初め快く承知し、イピトスIphitusと連れ立って進んだヘラクレスHeraclesだったが、おそらく、イピトスIphitusの依頼requestの言外にある自分への疑惑Suspicion of myselfに腹を立てたget angryのであろう、屋根の上On the roofから、あるいは城壁の上On the rampartsから、イピトスIphitusを突き落としてpushed down殺したkilled

このむごたらしい行為cruel behaviorが自発的なものSpontaneousだったか、あるいは、ヘラHera狂気madnessを吹き込まれたInfusedためだったか、いずれにしろ、ヘラクレスHeracles正常な精神状態Normal mental stateではなかった。

ネレウス Neleus

ピュロスの王King of PylosネレウスNeleus罪の汚れSin stainを浄めてPurifyくれるよう頼んだBeggedが、イピトスIphitusfatherエウリュトスEurytusの友人friendであるKingは、それを拒んだRefused

アポロンの神託所 Oracle of Apollo アポロン神殿 Temples of Apollo

デルポイの神託the Delphic oracle

ピュティア Pythia デルポイDelphi巫女priestess

神託oracleを仰ぎに行ったデルポイDelphiでは、ヘラクレスHeracles狂暴な発作Violent seizuresを嫌う巫女priestessピュティアPythiaが、彼を追い払おうDrive awayとした。

ヘラクレスHeracles巫女priestessの座る聖なるHoly三脚台tripod standを奪い、デルポイDelphi神殿the Temple of Apollo at Delphi破壊destroyすると脅したThreatened

アポロン Apollo

神殿Templeの主・アポロンApolloが現れ、ヘラクレスHeraclesと取っ組み合いになったbecame a struggleが、ゼウスZeusThunderを投げて、2the twoを引き離したSeparated

巫女priestessピュティアPythiaが、3年間3 years奴隷奉公Slave serviceを言い渡し、ヘラクレスHeraclesはそれを受けた。

エウリュトスEurytusには息子sonイピトスIphitus死の賠償金compensation for death支払うpayようにとも命じられたが、エウリュトスEurytusの方で、それを受け取らなかった。

ギリシア神話関連地図 Greek mythology related map

エペソス Ephesus

ヘルメス Hermes

ヘルメスHermesヘラクレスHeraclesリュディアLydiaトモロスTmolusKing寡婦widowであるオムパレOmphaleのところへ連れて行き、彼を奴隷slaveとして売り渡したsell over to

オムパレOmphaleに仕えるserve間、英雄heroは多くの立派な仕事Many excellent workを行った。

エペソスEphesusに住む猿のような顔をした盗人A thief with a monkey-like faceケルコペスCercopesを捕え、また旅人を捕まえてCatch the traveler自分の葡萄畑vineyard強制労働Forced laborをさせていたリュディア人the LydiansシュレウスSyleusを殺した。

この時は、自分も畑で働く振りをしながら、持っていた(くわ)hoeシュレウスSyleusを打ち殺したのである。

オムパレ Omphale

オムパレOmphaleenemyであるイトネ人Itonesを破り、そのcityを破壊した。

オムパレOmphaleヘラクレスHeraclesに女装をさせ糸車を回す仕事をさせたとする説、あるいは、オムパレOmphaleヘラクレスHeracleswifeとなり、二人の間にラモスLamosアゲラオスAgelausともいう)が生まれたとする説もある。

オムパレOmphaleのもとでの3年の年季apprenticeshipが終わるころ、ヘラクレスHeracles狂気の発作Crazy seizuresを起こす病はすっかり癒えた。

テラモン Telamon アイギナ島island of AeginaKingアイアコスAeacusエンデイスEndeisとの息子Son

さて次の仕事next taskは、これまでヘラクレスHeracles冷遇虐待したtreated coldly and abused者に対する復讐revengeだった。

まずはトロイアTroyの憎きラオメドンLaomedonからである。

サラミスSalamisテラモンTelamon副官Adjutantにして18隻からなる艦隊fleetを率い、トロイアTroyへ向け出発した。

トロイアTroy上陸landingしたあと、船の番Take care of the shipオイクレスOiclesに任せたが、彼はトロイア人the Trojansに殺され、船団fleetには火が放たれようとしていた。

ヘラクレスHeracles城下castle townを包囲Siegeし、テラモンTelamonが真っ先に城壁castle wallを破って城内within the castleへ入った。

しかし、テラモンTelamonが自分より武勇に優れているExcellent in courageと妬んだjealousヘラクレスHeraclesは、テラモンTelamonを討とうとしたが、ヘラクレスHeracles祭壇altarを築こうBuildとしたのだ、というテラモンTelamonの答えanswerを喜び、怒りを和らげた。

ラオメドンLaomedonを殺そうとしているヘラクレスHeracles

Heracles about to kill Laomedon

ヘラクレスHeraclesラオメドンLaomedonKingを殺し、またポダルケスPodarcesティトノスTithonusを除くKing息子sonたち全員を殺した。

ヘラクレスHeraclesに助けられるヘシオネHesione

ポダルケスPodarcesは、姉妹sisterヘシオネHesioneが被っていたベールVeilを脱いで代償Compensationとし、命乞いをしてくれたBegged for lifeため救われたSavedのだった。

かくして、以前与えられると約束されたままだったトロイアTroy名馬Famous horseは、ついにヘラクレスHeraclesのものになった。

テラモンTelamonにはヘシオネHesioneが与えられ、2人の間にテウクロスTeucerが生まれた。

King亡きあとのトロイアTroyは、救われた王子princeポダルケスPodarcesに与えられた。

ポダルケスPodarcesはやがて名をプリアモスPriamと改めた。

彼がヘシオネHesioneの払った代償によって命拾いをした事情から、プリアモスPriamの名は「私は買う」という意味の動詞プリマアイから派生した名前であるとする説があるが、正確には語根が似ているというだけのことである。

コス島 the island of Cos

ヘラ Hera ユノ Juno

ヘラクレスHeraclesトロイアTroyからの帰途、ヘラHeraの送った暴風Stormにより南へ流されコス島the island of Cos漂着strandingした。

ヘラ Hera ユノ Juno

このとき、ゼウスZeusは自分の息子sonに対するヘラHeraのあまりに執拗な酷いやり方を罰しPunishing too relentless and terrible ways、彼女の両手首Both wristsオリュムポスOlympusの高嶺high peakに縛り、足legsには重りになるBecome a weightように、鉄床(かなとこ)Anvilをくくりつけ、宙吊りにしたSuspended in the air

コス島the island of Cosでは、島の住人Island dwellersメロペ人たちが、海賊船pirate shipの来襲attackだと間違えて攻撃してきたmistakenly attackedが、エウリュピュロスEurypylusKingヘラクレスHeraclesに殺された。

ギガントマキアGigantomachy

ヘラクレスHeracles神々Godsに味方して、プレグライの野で繰り広げられるギガントマキアGigantomachy(巨人との戦い)に参戦したのは、この時である。

この戦いで敵を倒す死の矢を射るのは神々Godsではなく人間でなければならない、ということを知るアテナ女神the goddess Athenaが、ヘラクレスHeraclesの力と彼が持つヒュドラHydra必殺deadly毒矢Poison arrowを頼みに、英雄heroコス島the island of Cosからプレグライの野へ運んだのである。

ペロポネソス半島 Peloponnesus

アウゲイアス Augeas

次は、先にヘラクレスHeraclesdungの山積みした家畜小屋Stables掃除clean upしたとき、その報酬Rewardを支払わなかったエリスElisKingアウゲイアスAugeasである。

モリオニダイMolionidaeモリオネMolioneアクトルActorとの2人の息子son

モリオニダイMolionidaeモリオネMolioneアクトルActorとの2人の息子son)が優れた将としてアウゲイアスAugeas軍を率いていたため、1回目の遠征First expeditionヘラクレスHeracles軍が敗走Routした。

エウリュステウスEurystheusアルゴリスArgolisを追われたヘラクレスHeraclesは居をアルカディアArcadiaペネオスに移し、そこでモリオニダイMolionidaeを待ち伏せしたAmbushed

そして、イストミア祭Isthmian Gamesに参加する代表として彼らがその地を通るとき、不意打ちを食わせてby surprise殺したkilled

ピュレウス Phyleus

そのあとエリスElisを攻略し、アウゲイアスAugeasを殺し、かつて自分に有利な証言をしてくれたピュレウスPhyleus新王New Kingとした。

ヘラクレスHeraclesエリスElisオリュムピアOlympiaゼウスZeus大神に犠牲を捧げ、オリュムピア競技祭the Olympic Gamesを始めたのは、この時である。

イピトス Iphitus

次にピュロスPylosへ進軍した。

かつてイピトスIphitus殺しの罪の汚れSin stainを浄めることを拒んだネレウスNeleusKingに対する復讐revengeのためである。

ネレウス Neleus

一説では、ネレウスNeleusとその息子sonたちはヘラクレスHeraclesによってイピトスIphitusが殺された時に同じように殺されており、オムパレOmphale奴隷奉公Slave serviceすることになった狂気の発作Crazy seizuresは、その忌まわしい行為に起因するものという。

いずれにしろ、ネレウスNeleus息子sonのうち、幼少のためゲレニア人の所で育てられていて、ピュロスPylosを留守にしていたネストルNestorのみが殺害を免れ、生き残った。

ペリクリュメノス Periclymenus ネレウス Neleusの息子

テレマコス Telemachus ネストル Nestor

次はヒッポコオンHippocoonが治めるスパルタSparta攻略captureである。

ヒッポコオンHippocoonelder brotherテュンダレオスTyndareus追放Expulsion王位throneを奪ってseizeいたこと、そして、ヘラクレスHeraclesenemyとしてネレウスNeleusに味方したこと、さらに、ヘラクレスHeracles従兄弟CousinオイオノスOeonusdogstoneを投げたという口実で、ヒッポコオン息子sonたちに惨殺cruelly murderされたこと、などが攻略captureの理由である。

テュンダレオス Tyndareus

ヘラクレスHeraclesテゲアTegeaアルカディア)のKingケペウスCepheusとその息子sonたちの援軍Reinforcementを得て、スパルタSpartaへ進軍Marchした。

ヘラクレスHeraclesenemyを倒し、スパルタSparta王位throneテュンダレオスTyndareusのために奪還Regainedしたが、異父兄弟half brotherイピクレスIphiclesケペウスCepheusKing、そしてケペウスCepheusKing息子sonたちのほとんどが戦死died in battleした。

テレポス Telephus (右端) アキレウス Achilles

ケペウスCepheusdaughterステロペSteropeは、アテナ女神the goddess Athenafatherに与えたゴルゴンGorgon髪の毛hairを手に持って敵を敗走させ、テゲアTegeaの国を守った。

ヘラクレスHeraclesケペウスCepheus姉妹sisterアウゲAugeと交わり、アウゲAugeヘラクレスHeracles息子sonテレポスTelephusを産んだ。

カリュドン Calydon in Aetolia

メレアグロス Meleager

オイネウス Oeneus デイアネイラ Deianira

そのあと、ヘラクレスHeraclesメレアグロスMeleager亡霊Ghostと約束したデイアネイラDeianiraとの結婚marriageを思い出し、オイネウスOeneusが治めるカリュドンCalydon in Aetoliaへ出かけた。

デイアネイラDeianiraにはアケロオス河神the river god Achelousがすでに求婚Proposalしていたため、2人でデイアネイラDeianiraを争うことになった。

アケロオス河神the river god AchelousCattle変身Transformしたとき、ヘラクレスHeraclesはそのHornを折って負かし、デイアネイラDeianirawifeとした。

アケロオス河神 the river god Achelous

彼はカリュドン人Calydoniansを助けてテスプロティア人の国を攻め落とし、国王KingピュラスPhylasdaughterアステュオケAstyocheと交わって、トレポレモスTlepolemusfatherとなった。

デイアネイラDeianira息子sonヒュロスHyllusdaughterマカリアMacariaを産んだ。

エウノモス Eunomus

しかし、ヘラクレスHeracles夫婦husband and wifeカリュドンCalydon in Aetoliaを去らねばならなくなった。

食卓table給仕serverをしていた少年boyエウノモスEunomusが過ってヘラクレスHeraclesの膝に酒をこぼしたSpilled alcohol on his kneesことを怒り、ヘラクレスHeracles少年boyを殺したのである。

オイネウスOeneusは彼を許したForgiveが、当時の習慣に従いAccording to the customs of the time、彼はその地を追放されたExiled the land

デイアネイラDeianiraを連れたヘラクレスHeraclesトラキスTrachisへ向かった。

エウエノス川 the river Evenus

デイアネイラ Deianira

エウエノス川the river Evenusでは水かさの増した急流を、ケンタウロス族centaursネッソスNessusデイアネイラDeianiraを背に負い渡ってくれた。

しかし、先に岸に着いたネッソスNessusデイアネイラDeianiraを犯そうとしたattempted to have intercourseので、ヘラクレスHeraclesヒュドラHydra胆汁bileに浸した必殺deadly毒矢Poison arrowを放ち、ネッソスNessusを射殺した。

ネッソスNessusは死に際に、ヘラクレスHeraclesの愛が醒めたときの媚薬として自分が流した血bloodを取っておくよう、デイアネイラDeianiraに言い残した。

言われるままを信じたデイアネイラDeianiraは、こっそりそれを瓶にしまった。

ネッソス Nessus

トラキスTrachisに着いたヘラクレスHeraclesは、ケユクスCeyxKingを味方につけて、ドリュオプス人the people Dryopesラピテス人the Lapithsと交戦し、負かした。

ドリュオプス人the people Dryopesラピテス人the Lapithsの領土の一部はドリス人the DoriansKingアイギミオスAegimiusに与えた。

アイギミオスAegimiusが返礼として、自分の王国Kingdom英雄heroの館と領地を提供すると申し出ると、ヘラクレスHeraclesはそれを自分の子孫descendantsのために受け取った。

やがてこの神話から、ドリス人the Dorians先祖ancestorヘラクレスHeraclesであると信じられるようになった。

次にヘラクレスHeraclesは、テッサリアThessalyへ向かった。

アレス Ares

イトノスを通るとき、アレスAres息子sonキュクノスCycnusから挑戦を受けた。

キュクノスCycnusfather神殿Templeを建設するために、犠牲Sacrificeとして殺した人間の骨を煉瓦代わりに使ったり、デルポイの神託the Delphic oracleを仰ぎに向かう巡礼者Pilgrimたちを途中で待ち伏せして殺し、供物を取り上げたりしていた。

息子sonたちに加勢するアレスAres神が介入したが、ヘラクレスHeraclesキュクノスCycnusを討ち、このときも、ゼウスZeusThunderを落とし、組み合う2人を引き分けた。

一説によれば、この事件はヘラクレスHeraclesヘスペリデスの黄金のリンゴthe golden Apples of the Hesperidesを捜しているときのことで、舞台になった地はマケドニアMacedoniaだという。

エウリュトス Eurytus

ヘラクレスHeracles最後の戦争Last warは、エウリュトスEurytusへの復讐戦Revenge battleだった。

弓術大会the archery contest褒賞rewardとしてdaughterイオレIoleを与える約束Promiseをしておきながら、エウリュトスEurytusはその約束Promiseを果たさなかったのである。

デイアネイラDeianiraトラキスTrachisに残し、同盟軍allied forcesを擁したヘラクレスHeraclesオイカリアOechalia(おそらくテッサリアThessalyと思われるが、あるいは、エウボイアEuboeaの地かもしれない)へ進軍Marchした。

激しい戦闘Fierce battleが繰り広げられ、ケユクスCeyxKing息子sonたち2人も死んだが、結局はヘラクレスHeracles勝利victoryに終わり、エウリュトスEurytusと彼の息子sonはすべて戦死die in battleした。

イオレ Iole

イオレIoleは逃れようとして城壁から身を投げたthrew herself from the castle wallが、長衣が風をはらんだため、無傷のまま地上に落ちた。

ヘラクレスHeraclesイオレIoleconcubineとし、他の捕虜prisonerたちと一緒にトラキスTrachisへ送った。

ヘラクレスの死 Death of Hercules

そしてデイアネイラDeianiraには、ボイオティアBoeotiaケナイオン岬ゼウスZeus神に感謝の犠牲Sacrificeを捧げるため、新しい衣類を用意するよう命じた。

リカスLichas使者messengerにたち、それを取りに出かけた。

husbandの愛がイオレIoleに移ったのではないかと案ずるwifeは、しまってあったネッソスNessusbloodを新しい服に塗ってリカスLichasに託した。

服を着換えたヘラクレスHeraclesは、ゼウスZeus犠牲Sacrificeを供する儀式を始めたが、その間にも、ヒュドラHydraarrowを受けて流したネッソスNessusbloodの熱いPoisonが、しだいにヘラクレスの逞しい肉体を侵し始めた。

悶え苦しみながらヘラクレスHeraclesは、使者messengerリカスLichasを捕え海中に投げ捨てた。

リカス Lichas

衣服をかきむしり脱ぎ捨てようとしても、肌に吸いついて剥がれない。

悶え苦しみながらトラキスTrachisへ海路送られてきたhusbandを見て、デイアネイラDeianiraは初めてネッソスNessusに騙されたことを知り、絶望して自害した。

ヘラクレスHeraclesもやっと事の次第を知った。

思えば、ヘラクレスHeraclesは生きた人間によってではなく、すでに死んだ者によって殺される、という予言があったのだ。

デルポイの神託the Delphic oracleは、テッサリアThessalyオイテ山Mount Oeta火葬壇Cremation platformを築き、そこに登ってあとはすべてをゼウスZeus大神に委ねよと命じる。

ヒュロス Hyllus

息子sonヒュロスHyllusに手伝わせて、ヘラクレスHeracles神託oracleに従った。

息子son火葬壇Cremation platformを築き、ヘラクレスHeraclesはそこに横たわった。

しかし、恐れて誰一人それに火をつける者がない。

ピロクテテス Philoctetes ポイアスPoeasデモナッサとの息子son

偶然そこをsheepを連れて通りかかったテッサリアThessalyメトネの領主・ポイアスPoeasヘラクレスHeracles必殺deadly弓矢Bow and arrowを礼に与えると約束されて、火を点ずる役を引き受けた。

昇天ascension to heavenするヘラクレスHeracles

燃え上がる炎が、ヘラクレスHeraclesの人間に属する生身の部分を焼くと、激しい轟音とともに稲妻が光り、ヘラクレスHeraclesの姿は跡形もなく消えた。

ヘラクレスHeracles昇天ascension to heavenし、神々Godsの仲間入りをしたのである。

ヘベ Hebe

天上では、ヘラHeraとの和解も成立し、ヘラHeraからdaughterヘベHebeを与えられて結婚marriageした。

ゼウスZeusヘラクレスHeraclesの名を星座constellationヘルクレス座Hercules)のなかに加えた。

ヘルクレス座Hercules

神々の仲間入りをしてからも、ヘラクレスHeraclesはしばしば地上に降り、友人を助けた。

かつての宿敵・エウリュステウスEurystheusアッティカAtticaを攻略したときのことである。

イオラオス Iolaus

いまや高齢aged personになったnephewイオラオスIolausヘラクレスHeracles子供childrenたちを庇護するためには、彼には再び若さyouthが与えられねばならない。

青春の女神Goddess of youthであるwifeヘベHebeを説得したヘラクレスHeraclesは、ヘベHebeと一緒に2つの光る星に姿を変え、イオラオスIolaus戦車Chariot(ながえ)shaftを照らして彼を守った。

ピロクテテス Philoctetes ポイアスPoeasデモナッサとの息子son

また、怪我がもとでトロイアTroy遠征の途中レムノス島the island of Lemnosに置き去りにされたピロクテテスPhiloctetesのもとに姿を現し、怪我の完治を約束するとともに、彼のfatherポイアスPoeasに与えた弓矢Bow and arrowを持ってトロイアTroyに渡り、ギリシア軍Greek armyに味方するように命じた。

カクス Cacus

のちにローマRomeが建国される地を訪れたヘラクレスHeracles3つの頭を持ち口から火を噴くfire-breathing怪物MonsterカクスCacus退治killingし、エウアンドロスEvanderdaughterラウィニアLavinia結婚marriageした。

2人の間には、パラスPallasラティヌスLatinusという2人の息子sonが生まれた。

エウアンドロスEvanderと一緒にアルカディアArcadiaから来住した者たちに文字を教え、彼らのうちのある者たちをパラティヌス丘Palatine Hillに定住させたのもヘラクレスHeraclesと言われる。































































































































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