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2020年10月29日木曜日

郊外住宅 Family Villa 2017年(平成29年)

郊外住宅 Family Villa 2017年(平成29年)


プロメテウスPrometheus自身がボイオティアBoeotiaパノペイアPanopeiaで見つけた泥土clayから人類humanityを作ったcreationという。

職人芸に秀でた彼は、人間の姿を造り出し、アテナAthenaがそれに生命を吹き込んだ。

ゼウスZeusは激怒し、ヘパイストスHephaestusとともに召使いのクラトスCratosビアBiaを呼び寄せ、プロメテウスPrometheusを捕えて人間から遠く離れたオケアノスOceanusの流れの端にある山(おそらくカウカソスCaucasus山)の頂に彼を縛るように命じた。

ゼウスZeusはそこに毎日大鷲great eagleを遣わし、捕われたプロメテウスPrometheus肝臓liverをついばませたが、肝臓liverは夜ごと元通りになった。

プロメテウスPrometheusティタン神族Titansなので不死身immortalityだったからである。

ゼウスZeusの子・ヘラクレスHeraclesがやって来て大鷲great eagleを射落とし、捕われていたプロメテウスPrometheusを鎖から解放した。


プロメテウスPrometheus

ティタン神族Titans1人。

イアペトスIapetusテミスThemis(あるいはオケアノスOceanusの娘・クリュメネClymene)との息子。

神々とティタン神族との戦いthe battles between the gods and the TitansティタノマキアTitanomachy)で、ゼウスZeusが敵をタルタロスTartarusに幽閉すると、プロメテウスPrometheusはその名の示す通り将来何が起こるか分かっていたので、ティタン神族Titansに知恵を働かすように忠告した。

彼らが忠告を無視したため、彼はゼウスZeusの味方をした。

しかし戦いののち、プロメテウスPrometheusは人間に関してゼウスZeusと意見を異にし、仲違いするようになった。

ヘシオドスHesiodの物語によれば、プロメテウスPrometheus自身がボイオティアBoeotiaパノペイアPanopeiaで見つけた泥土clayから人類humanityを作ったcreationという。

職人芸に秀でた彼は、人間の姿を造り出し、アテナAthenaがそれに生命を吹き込んだ。

一説によると、プロメテウスPrometheusゼウスZeusから是認を得るため個々の造型を彼に見せたが、「光輝く」という意味のパイノンPhaenonと呼ばれる特別美しい少年を見せることは避けた。

ゼウスZeusはそれに気づくと、少年を天に連れて行き、彼を今日木星Jupiterとして知られている天体に変えたという。

しかしそうして創られた人間には色々な欠点があったため、ゼウスZeusは彼らを滅ぼし(あるいはプロメテウスPrometheusがそう思ったのだが)、代わりに新たにもっと立派な生物を創ろうとした。

いずれにせよゼウスZeusは人間の滅亡を企て、人間の食物のうち最良のものを供え物として要求し、彼らを飢えさせようとした。

だがプロメテウスPrometheusは次のような策略を使って彼の企てをくじいた。

ノコネ(のちのシキュオンSicyon)で、食物のうちどこを神々の分として取って置くべきかを決めるために、神々と人間との間で会合を開くことになった。

プロメテウスPrometheusは調停者として、牛を引き出しそれを切り分けて肉を2つの包みに包んだ。

一方の包みは内臓を脂肪で包んだものだが、もう一方は美味な肉を皮で包んだものだった。

それから彼はゼウスZeusに包みを選ぶように言った。

ゼウスZeusはごまかされまいと思ったが、結局は罠にはまってしまい、艶やかな脂肪の包みを選んだ。

それ以後人間が神々に捧げる犠牲は常に脂肪と内臓ということになった。

ゼウスZeusは腹を立て、人間mankindからfireを奪うことにした。

プロメテウスPrometheusはこの命令に背いてオリュムポスOlympusあるいはヘパイストスHephaestusの鍛冶場からひそかにウイキョウの茎fennel-stalkの中にfireを隠し人間mankindのもとに運んだ。

(彼は金属細工のような他の多くの技術も人間に教えた。)

それと同時に人間が以前から持っていた未来を知る能力を彼らから奪ったが、それはその能力があるために人間がひどく悲しむことがないようにするためであった。

夜になってゼウスZeusは地上が無数の赤く燃える灯に覆われているのを見て激怒し、ヘパイストスHephaestusとともに召使いのクラトスCratosビアBiaを呼び寄せ、プロメテウスPrometheusを捕えて人間から遠く離れたオケアノスOceanusの流れの端にある山(おそらくカウカソスCaucasus山)の頂に彼を縛るように命じた。

ゼウスZeusはそこに毎日大鷲great eagleを遣わし、捕われたプロメテウスPrometheus肝臓liverをついばませたが、肝臓liverは夜ごと元通りになった。

プロメテウスPrometheusティタン神族Titansなので不死身immortalityだったからである。

あるいは一説によると、ケイロンChironが死んだとき自分の不死身immortalityを彼に譲り渡したという。

さらにアイスキュロスAeschylusによると、ゼウスZeusは、プロメテウスPrometheusが自分のことを嘲り、ゼウスZeusの地位の安泰に関わる秘密を教えようとしないと聞くとすぐに、プロメテウスPrometheusが縛られている岩山に雷を投げつけた。

そのため彼は岩ごとタルタロスTartarusに落とされたという。

長い年月が過ぎ去ってからついに、ゼウスZeusはその重要な秘密、すなわちテティスThetisゼウスZeusポセイドンPoseidonも長年彼女を追い続けていた)から生まれる息子は父よりも偉大になるだろうという秘密と引き換えに、プロメテウスPrometheusを解き放すことにした。

ゼウスZeusの子・ヘラクレスHeraclesがやって来て大鷲great eagleを射落とし、捕われていたプロメテウスPrometheusを鎖から解放した。

この恩に報いてプロメテウスPrometheusは、ヘラクレスHeraclesがその時求めていたヘスペリデスの園the garden of the Hesperides黄金のりんごthe golden applesを一番うまく手に入れる方法を彼に教えた。

それはアトラスAtlas黄金のりんごthe golden applesを取りにやらせ、彼がいないその間は自分が代わりに天空を担ってやろうと申し出たらよいと言うものであった。

ゼウスZeusプロメテウスPrometheusから秘密を知らされていなかったら、ゼウスZeusテティスThetisと結婚し、ちょうど彼自身が父・クロノスCronusを打ち負かしたように、彼も自分より強い息子に打ち負かされていたことだろう。


パンドラPandoraヘパイストスHephaestusによって泥から形作られ、生命と衣服をアテナAthenaからもらい、人間がこの新しい厄介物を愛するようにアプロディテAphroditeから美を与えられ、ヘルメスHermesからは狡猾さと裏切りを教えられた。

ヘルメスHermesパンドラPandoraプロメテウスPrometheusの愚かな兄弟・エピメテウスEpimetheusに与えると、エピメテウスEpimetheusは彼女を花嫁として受け入れた。

パンドラの箱Pandora's box

パンドラPandoraが生まれながらの好奇心から小箱を開けると、ありとあらゆる悲しみ、病い、喧嘩、苦悩が飛び出した。


パンドラPandora

人間に対する災いとしてゼウスZeusが創った人類最初の女。

これは人間の友として行動したプロメテウスPrometheusの信用を傷つけるためで、彼女によりゼウスZeusは望んだ復讐を遂げることができた。

パンドラPandoraの名は「すべての贈り物」を意味する。

彼女はヘパイストスHephaestusによって泥から形作られ、生命と衣服をアテナAthenaからもらい、人間がこの新しい厄介物を愛するようにアプロディテAphroditeから美を与えられ、ヘルメスHermesからは狡猾さと裏切りを教えられた。

ヘルメスHermesパンドラPandoraプロメテウスPrometheusの愚かな兄弟・エピメテウスEpimetheusに与えると、エピメテウスEpimetheusは彼女を花嫁として受け入れた。

神々はパンドラPandoraの手に、人類に災いするすべての悪が入っている封をした壺または小箱(パンドラの箱Pandora's box)を持たせていた。

この容れ物に入っていた唯一の善は、底にあった「希望」であった。

エピメテウスEpimetheusプロメテウスPrometheusによって、ゼウスZeusからの贈り物は決して受けてはならないと警告されていたが、結局パンドラPandoraが人類に破滅をもたらすことになった。

パンドラPandoraが生まれながらの好奇心から小箱を開けると、ありとあらゆる悲しみ、病い、喧嘩、苦悩が飛び出した。

彼女は急いで蓋を閉めたが、諸悪の呪いが世の中に出て行くのを防ぐには遅すぎた。

その諸悪のために人間は今日まで苦しめられ続けているのである。

小箱の中に閉じ込められた希望の霊は、人類に災いをもたらすために解き放たれた種々の不幸を和らげるため、外に出して欲しいと叫んだ。

これまで人類と言えば自分たちのことと思っていた男たちは、悩みや労苦のない生活を送っていたが、こうして生きて行くために労働し苦悩しなければならなくなった。

異説によれば小箱はプロメテウスPrometheusのもので、彼が人類のために勝ち取り貯えていたすべての善なるものが中に入っていた。

パンドラPandoraが箱を家の中で見つけ、好奇心から蓋を開けると様々な恩恵が飛んで行って決して戻ることはなかった。

ただ希望のみは、他のものより鈍かったので、中に閉じ込められたままであったという。

パンドラPandoraエピメテウスEpimetheusとの間に、娘・ピュラPyrrhaを産んだ。

ピュラPyrrhaデウカリオンDeucalionと結婚し、夫とともに大洪水を生き延びた。


大地の骨bones、すなわちrocksを拾って、言いつけられた通り肩越しに投げた。

デウカリオンDeucalionの投げた石はmenに、ピュラPyrrhaの投げた石はwomenになった。


デウカリオンDeucalion

プロメテウスPrometheusプロノイアPronoiaとの息子。

エピメテウスEpimetheusパンドラPandoraとの娘・ピュラPyrrhaと結婚した。

ゼウスZeus青銅時代the Bronze Ageの人間の邪悪さのゆえに、あるいはアルカディアArcadiaの王・リュカオンLycaonとその人民たちの行った悪事のゆえに、洪水delugeによって人類を滅ぼそうと決心したとき、ティタン神族TitansプロメテウスPrometheusは息子のデウカリオンDeucalion箱船chestを建造してそれに食物を積み込むように指示した。

9昼夜漂泊したのち、船はパルナッソス山Mount Parnassusの山頂(もしくは北西ギリシアのドドナDodonaの近く)で止まった。

デウカリオンDeucalionピュラPyrrhaは船を降りて、ゼウスZeusに犠牲を捧げ、自分たちの生存を感謝した。

しかしそのとき、彼らは、自分たちだけが生き残った人間であることを知った。

彼らはボイオティアBoeotiaケピソス川the river Cephissus沿いの、あるいはのちにデルポイDelphiの神託所が置かれた場所のテミス女神Themisの神殿に行って神託oracleを求めた。

あるいはヘルメスHermesゼウスZeusから遣わされて来て、彼らの望みは何でも叶えようと申し出た。

そこで彼らは、新たな人類が欲しいと言った。

神託oracleあるいはヘルメスHermesは、デウカリオンDeucalionピュラPyrrhaに、顔をヴェールで隠し、帯を緩めて、肩越しに母の骨bones of your motherを投げるように命じた。

初め2人はそれを拒んだ。

なぜなら、死者の骨を掘り起こすことは不敬であると彼らは考えたからだった。

しかしそのときデウカリオンDeucalionは、神託oracleの言うmotherとは母なる大地Gaiaに違いないと悟った。

そこで、大地の骨bones、すなわちrocksを拾って、言いつけられた通り肩越しに投げた。

デウカリオンDeucalionの投げた石はmenに、ピュラPyrrhaの投げた石はwomenになった。

新しい人類はレレギア人と呼ばれた。

その後デウカリオンDeucalionピュラPyrrhaはオプス人の市・ロクリスLocrisに定住し、ヘレンHellenアムピクテュオンAmphictyonプロトゲネイアProtogeneaパンドラPandoraテュイアThyiaの子供たちが生まれた。

しかしアテナイ人たちAtheniansは、2人が定住したのはアテナイ市であると主張し、市内にデウカリオンDeucalionの墓と称するものを持っていた。

洪水と人類再生の物語はオウィディウスOvidの『変身物語Metamorphoses』第1巻に語られている。


ステュクスStyx 三途の川(さんずのかわ)

死者が、冥途(メイド)へ行く途中、死出の山を越えてから渡る川。

善人は橋を、軽い罪人は浅瀬を、悪人は深い所を渡るという。


ステュクスStyx

三途の川(さんずのかわ)

死者が、冥途(メイド)へ行く途中、死出の山を越えてから渡る川。

善人は橋を、軽い罪人は浅瀬を、悪人は深い所を渡るという。

ステュクスStyx

「忌むべきもの」の意。

オケアノスOceanusテテュスTethysの長女。

オケアノスOceanusの流れから分かれて

アルカディアArcadiaケルモス山から険しい峡谷を通って

冥界the Underworldに注ぎ込んでいる川を支配した。

川は冥界でコキュトスCocytus(「嘆き悲しむ」の意)などいくつかの支流に分かれて、

ハデスHadesの王国である死者の国を九重に巻いていた。

冥界UnderworldではステュクスStyxは、銀の柱のある壮麗な宮殿に住んでいた。

彼女はティタン神族TitansパラスPallasエウリュビアEurybiaの息子)と結婚して、クラトスCratos(勢力)、ビアBia(力)、ゼロスZelus(熱意)、ニケNike(勝利)を産んだ。

ゼウスZeusクロノスCronusティタン神族Titansとを相手に戦ったとき、ステュクスStyxは最初にゼウスZeusのもとに馳せ参じた。

また子供たちはゼウスZeusに勝利をもたらした戦いできわめて重要な役割を果たした。

ゼウスZeusは彼らを側近とし、ステュクス川the River Styxの流れにかけて誓った言葉は神々でさえ決して破ってはならない、と命じた。

神が誓いをたてるときは、いつもイリスIrisが水差しにステュクス川the River Styxの水を取ってきて、それを献酒として注いだ。

その誓言を破った者は、1大年間(ふつうの暦で9年と言われている)死んだような昏睡状態になり、その後さらに9大年間オリュムポスOlympusから追放された。

クラトスCratosビアBiaは、家にいるときも外に出たときも、ゼウスZeusの傍らから決して離れなかった。

ステュクスStyxの子供たちはいつも支配者ゼウスZeusにつき従っていた。

あのプロメテウスPrometheusが罰せられる悲劇の舞台で、クラトスCratosビアBiaゼウスZeusの手先となって登場する場面は誰でも思い起こすであろう。

これに対して、翼をつけた女神ニケNikeゼウスZeusの娘パラス・アテナPallas Athenaともっとも親しく結びつくことになった。


ニケNike ヴィクトリアVictoria

勝利victory女神goddess、人格神。

ティタン神族TitansパラスPallasステュクスStyxとのdaughterと言われるが、オリュムポスの神々Olympian godsティタン神族Titansの戦いでは父・パラスPallasの側を離れた。

彼女はオリュムポスOlympusまでヘラクレスHeraclesに付き添った。

勝利者たちの頭上に勝利の冠を掲げ持ち、wingsのある姿で描かれた。

ニケNike女神アテナAthenaともっとも親しく結び付くことになった。

一般には有翼wingsの女性の姿で表される。

アテナAthenaの随神acquaintanceだが、アテナAthenaの化身とする場合もある。

スポーツ用品メーカー「ナイキNike」の社名はこの女神goddessに由来する。

トレードマークはこの女神goddesswingsをイメージしたもの。


ステュクス河の水the Water of the River Styx運ぶCarryingイリスIris

(にじ) Rainbow

大気中に浮遊する水滴の中を光が通過する際に、分散することで特徴的な模様が見られる大気光学現象である

アヤメ(菖蒲)(綾目) Iris sanguinea

イリスIris

イリスIrisはギリシア語でrainbowを意味する。

英語では虹彩(こうさい)も「iris」という。

また、イリスIrisの聖花はアヤメ(アイリスiris)だが、この名もイリスIrisに由来する。

タウマスThaumasオケアノスOceanusの娘・エレクトラElectraとのdaughter

神々のメッセージを運ぶ伝令神messenger of the godsイリスIrisは「rainbow」を意味し、天と地を結ぶ架け橋と考えられたところから、この役割が与えられた。

カリコスは、ヘラHera伝令神messenger of the godsとして、いつでも伝令に飛び出せるように靴を履いたまま眠るイリスIrisの姿を描いているが、ホメロスHomerでは、いつもゼウスZeusの使い走りをしている。

夫は西風のゼピュロスZephyrである。

ハルピュイアHarpieselder sister

美術において背中にwingsを持った姿で描かれる場合が多い。

天地を結ぶrainbowとして、疾速で知られ、遠くの土地や海底でも瞬く間に移動することが出来る。

そのためヘルメスHermesゼウスZeusの腹心の部下であるように、イリスIrisヘラHeraの忠実な部下としてヘラHera伝令使messengerを務める。

神々が互いに争ったり、嘘をついて欺こうとする者がいたとき、ゼウスZeusイリスIris冥府Underworldに派遣し、誓約の証人としてステュクス河の水the Water of the River Styxを汲んでこさせる。

女神レトLetoデロスthe island of DelosアポロンApolloを出産する際、アポロンApolloの祭壇と神域がデロスthe island of Delosで末永く栄え、アポロンApolloは他の誰よりもまずデロスthe island of Delosに栄誉を与えることをステュクスStyxに誓った。

しかしレトLetoはその日から9日間産褥に苦しんだため、レトLetoのもとに集まった女神たちはイリスIrisを天に遣わして出産の女神エイレイテュイアEileithyiaを連れて来させようとした。

エイレイテュイアEileithyiaは彼女をレトLetoのもとに行かせまいとする母ヘラHeraのもとで何も知らずにいたが、イリスIrisは女神たちに言い含められたように彼女をヘラHeraのいないところに呼び出して説得し、デロスthe island of Delosに連れて行った。

するレトLetoはすぐさまアポロンApolloを出産したという。

ヘラHeraは、イリスIrisに命じて冥府UnderworldにあるヒュプノスHypnosの館に行って、ヒュプノスHypnosの息子モルペウスMorpheusを遣わしてケユクスCeyxの死んだことをアルキュオネAlcyoneの夢枕に立って伝えた。


イリスIrisに起されるモルペウスMorpheus

モルペウスMorpheus

モルペウスMorpheus(「形を変える者shaper」)

眠りの神the God of SleepヒュプノスHypnos(「眠りsleep」)の息子son

dreamを見る人に人間の姿を見せる夢の神the God of Dreams

海で死んだとも知らず夫のケユクスCeyxを待ちわびる妻・アルキュオネAlcyoneにその死を告げるため、ヘラHeraは虹の女神・イリスIrisを遣わし、ヒュプノスHypnos(「眠りsleep」)の息子son1モルペウスMorpheus(「形を変える者」)をアルキュオネAlcyoneの夢枕に立たせた。



カリスCharis Grace

カリテスCharites Graces

三美神the three Graces

輝き・喜び・開花を象徴した三人姉妹の若くて美しい女神goddesses

アプロディテAphroditeに仕える、あるいはアプロディテAphroditeと深い関わりがあると考えられる、あまり重要でない女神たちgoddesses

両親については諸説があるが、ゼウスZeusエウリュノメEurynomeとであるとする場合が多い。

数についても一定しない。

一般には3人とされ、典雅と優美と友愛の擬人神である。

詩歌、美術の主題として好まれるが、神話におけるエピソードは少ない。

ヘシオドスHesiodカリスCharis姉妹の1アグライアAglaea(「輝く女」)を、アプロディテAphroditeの代わりにヘパイストスHephaestusの妻としている。

ホメロスHomerの『イリアスIliad』では、ヘパイストスHephaestusの妻は単にカリスCharisとなっている。

またイリアスIliad』の別の個所では、カリテスCharites1人がパシテアPasitheaの名で登場する。

その場面は、ヘラHeraゼウスZeusを眠らせておいて、その間に神々がギリシア方に加勢するようにと、ヒュプノスHypnos(「眠り」)の力を借りるために、彼にパシテアPasitheaを花嫁として与えるというものである。


ホーライHorae

ホーライHoraeによって戴冠するパンドラPandora

ホーラHora(単数形)(hour

ホーライHorae(複数形)(hours

ゼウスZeusテミスThemisの娘たちで、彼女たちの名前は「1日の時間」ではなく、「1年の季節」を意味する。

数は2人から4人と説が分かれるが、通常は、春、夏、冬の3姉妹説がとられる。

彼女たちは天空の番人で、神々が戦車に乗って出かけるときは、オリュムポスOlympusの門から雲を左右にかき分ける役割をする。

ゼウスZeusテミスThemisの三人の娘で、運命の三女神モイライMoiraeの姉妹とされる。

普段はホーラHoraたちは季節の規則正しい移り変わりと人間社会の秩序の二様の女神とみなされており、気象的性格をもって自然の秩序を守護するホーラHoraたちは、また道徳秩序にも重視される。

天界と地上を結ぶ雲の門の番人でもあり、ヘラHeraの戦車から馬を外したりと、神々がオリュムポスOlympusから戦車に乗って外出する際、天界の門の雲を掻き分ける。

アプロディテAphroditeキュプロスCyprusに上陸するとホーラHoraたちが彼女を着飾らせ、オリュンポス山Olympusに連れて行った。

ゼウスZeusが人間を破滅させるため、パンドラPandoraを地上へ送った時、ホーラHoraたちは彼女の頭を花飾りのついた冠で縁どりされる。

神々の宴会でホーラHoraたちはカリスCharisたちの仲間になって踊る。

ホーラHoraたちは生まれたヘルメスHermesの保護者であり、ディオニュソスDionysusゼウスZeusの太股から生れた時、彼を引きうけた。

また、ヘラHeraを養育したのは彼女たちであった。

ヘラHeraあるいはアプロディテAphroditeの侍女であり、ディオニュソスDionysusペルセポネPersephoneデメテルDemeterアポロンApolloなどにも従ったりしている。

それゆえ彼女達は、花あるいは植物を手にした優雅な三人の美しい乙女の姿で表される。


最新式の家 Modern Home 2017年(平成29年)

最新式の家 Modern Home 2017年(平成29年)


テュポンTyphon

ゼウスZeusティタン神族Titansを打ち負かし、タルタロスTartarusに幽閉したのち、あるいはオリュムポスの神々the Olympian godsギガンテスGigantes(巨人族)を征服したのち、ガイアGaeathe Earth)(大地)は、今度はタルタロスTartarusと交わって、(小アジアAsia Minor南東の)キリキアCiliciaにあるコリュキオン洞窟Corycian Cave​で、恐ろしい怪物MonsterテュポンTyphonを産んだ。

この怪物Monster蛇の顔を100one hundred snake heads持っていたが、それぞれの顔には黒い舌がちらつく口があり、そこから恐ろしげな声が発せられた。

それは神々のような声で語るかと思えば、牡牛のような大声でほえたり、シュウシュウと音をたてたり、あるいは犬のように吠えたりした。

成長するとすぐにテュポンTyphonゼウスZeusに戦いをしかけた。

ゼウスZeusテュポンTyphonが自分の最高権力にとって脅威であることがよく分かっていたので、彼はテュポンTyphonを制圧しようと決めた。

テュポンTyphonが白昼現れたとき、ゼウスZeusは彼に雷を浴びせかけ、シリアSyriaのカシオス山まで追い返した。

その地でテュポンTyphonは反撃に移り、激しい戦いが起こった。

テュポンTyphonゼウスZeusをつかみ、ゼウスZeusの金剛の鎌を奪い、それでゼウスZeusの手足の腱を切り取ったので、ゼウスZeusは地面に横たわったまま手も足も出なかった。

それから、テュポンTyphonゼウスZeusの雷を奪い、彼の腱を一部は女、一部は蛇の姿をした別の怪物・デルピュネDelphyneに与え、コリュキオン洞窟Corycian Caveの熊の皮の下に隠して番をさせた。

また彼は、手も足も出ないでいるゼウスZeusもそこに押し込めた。

その後しばらくしてヘルメスHermesアイギパンAegipanがその洞窟にやってきて、デルピュネDelphyneを騙して関心を他にそらせ、そのすきに腱を盗み出して、再びゼウスZeusの手足につけた。

やっとゼウスZeusはそこを抜け出し翼のある戦車に乗ってオリュムポスOlympusに戻り、新たに雷を手にした。

ゼウスZeusはこれを使ってテュポンTyphonに対する攻撃を再開し、テュポンTyphonを伝説上の山・ニュサ山まで追った。

そこでテュポンTyphonエリニュエスErinyesFuries)に出会った。

彼女らがテュポンTyphonに、力を得るために人間の食物を食べるのがよいと勧めると、彼は彼女らとその言葉を信用した。

だが言われたようにしてみると、実際にはひどく力が弱まった。

それから彼はもう1トラキアThraceのハイモス山でゼウスZeusと対決した。

古代のギリシアAncient Greeceの人々は、テュポンTyphonがそこで流した血(ハイマ)がその山脈にその名を与えたのだと考えた。

いまやゼウスZeusが優勢となり、テュポンTyphonを南方のイタリアItaly沖の海まで追い、海から島を1つ拾い上げてそれを彼に投げつけた。

この新しい場所にできた島が、のちにシシリア島Sicilyとして知られるようになり、テュポンTyphonの吐く火がエトナ山Mt. Etnaになったのである。

不死身のテュポンTyphonはそうやって今も生きているのである。

彼らの戦いに関するヘシオドスHesiodの説では、テュポンTyphonに火をつけただけだという。

また全世界がその争いで打ち震え、タルタロスTartarusさえも震動したという。

それから、ゼウスZeusは彼を捕まえて、タルタロスTartarusの奥底に投げ込んだ。

テュポンTyphonはそこで幽閉されていたティタン神族Titansと一緒になった。

捕らえられたテュポンTyphonはそこで、人々に害を及ぼすすべての風の父となった。

台風typhoonという言葉が彼の名に由来するのはそのためである。

また、彼らの激しい戦いの間、他の神々は驚いてエジプトEgyptに逃れ、そこでテュポンTyphonから身を隠すために動物の形に姿を変えた。

これは、エジプト人Egyptianが彼らの多くの神々に動物の形を与えた由来である。

ギリシア人GreekテュポンTyphonを、オシリスOsirisを追跡した怪物セトSetと同一視した。

ゼウスZeusもこの逃走に同行し、牡羊に姿を変えたとすら考えられた。

これは牡羊の姿になるゼウス・アムモン(アムン)の祭式のいわれである。

古代ギリシアAncient Greeceの人々はまた、テュポンTyphonが敗北する前にエキドナEchidnaと交わり、キマイラChimeraオルトロスOrthrusラドンLadonスピンクスsphinxクロムミュオンの牝豚the Crommyonian sowネメアのライオンthe Nemean LionプロメテウスPrometheusを苦しめた大鷲great eagleを産んだと考えた。

テュポンTyphonは時にテュポエウスTyphoeusと区別され、テュポエウスTyphoeusの子であると言われる。

エキドナEchidnaと交わったのは、父というよりも息子の方だと言われることもある。


エキドナEchidna

怪物Monster(その名は「Snake」の意)で、神話的なクリュサオルChrysaorと、大洋神・オケアノスOceanusdaughterカリロエCallirhoeとのdaughter

タルタロスTartarusガイアGaeadaughterという説もあり、またケトCetoポルキュスPhorcysdaughterという説もある。

上半身は美女Beautiful woman、下半身は獰猛なSnakeであった。

テュポンTyphonと交わって、キマイラChimeraレルネLake LernaヒュドラHydra、地獄の番犬・ケルベロスCerberusなど、恐ろしい子供たちを産んだ。

ゲリュオンGeryonの牛の群れの番犬・オルトロスOrthrusも、テュポンTyphonとの間の子と言われることが多い。

続いてそのオルトロスOrthrusと交わって、スピンクスsphinxネメアのライオンthe Nemean Lionクロムミュオンの牝豚the Crommyonian sowを産んだ。

ヘスペリデスの園the garden of the Hesperidesを守っていた竜のラドンLadonプロメテウスPrometheusを苦しめた大鷲great eagleなども、エキドナEchidnaの子供と言われることがある。

最後に、100個の目hundred eyesを持つ巨人giantアルゴスArgusが、眠っているエキドナEchidnaを捕らえ、彼女を殺し、アルカディアArcadiaを彼女の災難から救った。


アルゴスArgus

多くの目eyesを持つ巨大で強力な怪物monster

背中にもいくつかのeyesのある姿で描かれたり、あるいは全身に100の眼hundred eyesがある姿で描かれたりする。

あだ名epithetパノプテスPanoptes(「すべてを見るall-seeing」)。

アルカディアArcadia地方を荒らす牡牛Bullを退治し、家畜livestockを盗もうとしたサテュロスsatyrを殺した。

イオIoが白い牝牛Cowに変身させられたときに見張りについた。

しかしそのときヘルメスHermesに殺された。

この際、ヘルメスHermes葦笛reed pipeの音を聞かせてアルゴスArguseyesをすべて眠らせて剣で首を刎ねたとも、遠くから石を当てて殺したともいう。

ヘルメスHermesはそのためしばらくアルゲイポンテスArgeiphontes(「アルゴスを退治したものArgus-slayer」)のepithetで呼ばれた。

殺されたアルゴスArgus多くの眼eyesは、ヘラHeraが自分の聖鳥Holy birdである孔雀の尾羽根peacock's tailにはめこんだ(あるいは、アルゴスArgus孔雀peacockに変えたともいう)。

アルゴスArgus息子sonイアソスIasusである。


ゲリュオンGeryon

あるいはゲリュオネウスゲリュオネス

クリュサオルChrysaorと、大洋神・オケアノスOceanusdaughterカリロエCallirhoeとの息子son

3three heads 3three bodies怪物Monsterで、ヘラクレスの柱the Pillars of Hercules(現在のジブラルタル海峡the Strait of Gibraltar)のはるか向こうの西のかなた、大洋・オケアノスOceanusの流れに近いエリュテイアErytheia(「紅色の島」)と呼ばれるislandに住み、多くのCattleを所有した。

牛飼いcowherdエウリュティオンEurytion

番犬watchdogオルトスOrthus(「真っ直ぐな」の意)、あるいはオルトロスOrthrus(「速い」)と呼ばれ、怪物MonsterエキドナEchidnaテュポンTyphonとの間に生まれた頭が2つある犬two-headed houndである。


オルトロスOrthrus

テュポンTyphonエキドナEchidna息子Son

双頭の犬two-headed dogで、ゲリュオンの牛Geryon's cattle番犬watchdog


ケルベロスCerberus

地獄の番犬Hades' loyal watchdogで、テュポンTyphonエキドナEchidnaoffspring

ヒュドラHydraキマイラChimera兄弟siblings

50の頭を持つとヘシオドスHesiodは考えていたが、通常は、3つの頭three headsを持つ姿で描かれる。

また蛇の尻尾を持ち、背中にはたくさんの蛇の頭が1列になって生えていた。

三頭three headsで、serpenttailたてがみManeを持つ

巨大Giganticdog獅子Lionの姿で描かれる怪物Monster

主な役割は逃走を試みたハデスHadesの国(死者の国underworld)の住民を捕らえて食うことだった。

彼は来たばかりの死者が冥界underworldに入るときには喜んで迎えたが、生きている人間が、彼が番をする世界に入ることを許さなかった。

そのため、オルペウスOrpheusは音楽でこのwatchdogの心をそらさねばならなかったし、クマイのシビュレsibylはその脇を通るためにソップsop(睡眠薬入りの酒に浸したパン)を投げ与えねばならなかった。

このことから「ケルベロスに与えるソップsop to Cerberus」(「面倒な者を買収するための金品」の意)という言葉が生じた。

ヘラクレスHeraclesもまたこのwatchdogと格闘を演じた。

彼の12番目の難業the Twelfth Labor冥界underworldから地上にケルベロスCerberusを連れてくることであった。


ヒュドラHydra

エキドナEchidnaテュポンTyphonの子供offspringで、アルゴスArgos近郊のレルネLerneの沼沢地帯swampアミュモネの泉the spring of Amymoneに住む水蛇water snake

巨大な胴体Huge body9つの首Nine headsを持つ大蛇monster serpent


ピュトンPython

アポロンApolloデルポイDelphiにやって来る前にそこに住んでいて、デルポイDelphiの最初の名前ピュトの起源となったfemale大蛇monster serpent

初めガイアGaeathe Earth)(大地)、次にテミスThemisポイベPhoebeの手にあったデルポイの神託所Delphic oracleを護っていたと言われる。

ピュトンPythonは時々、女神のレトLetoアポロンApolloアルテミスArtemisを身ごもったときにヘラHeraに遣わされて彼女を追ったserpentと同一視された。

このため、アポロンApolloはまだ生まれたばかりのとき、デルポイDelphiまでserpentを追い、そこで蛇を殺したが、あとで蛇を埋葬し、また蛇を讃えてピュティア葬礼競技会Pythian Gamesを開始することによって、ガイアGaeaの心をなだめた。

ピュトンPythonfemale大蛇monster serpentであったことに因んで、デルポイDelphiアポロン神殿the Temple of Apolloに仕える神官priestは、常に女性巫女priestess)であり、必ずピュティアPythiaと呼ばれた。

アポロンApolloピュトンPythonを殺したのは、アポロン神託oracleを始めるためにデルポイDelphiにあった大地の割れ目に入りたかったのだが、ピュトンPythonがそこの守護者Guardianだったからだとする説もある。





























 

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