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2021年2月12日金曜日

 

街角のカフェ Cafe Corner 2007年(平成19年)

街角のカフェ Cafe Corner 2007年(平成19年)

市場の一角 Market Street 2007年(平成19年)

市場の一角 Market Street 2007年(平成19年)


ユリシーズUlysses 1954年(昭和29年) イタリアの映画Cinema of Italy


オデュッセイアThe Odyssey 1997年(平成9年)


Ajax the Lesser in Troy drags Cassandra from Palladium before eyes of Priam


オデュッセイアThe Odyssey

オデュッセウスOdysseusオイレウスOileus息子sonアイアスAiasが、アテナ女神the goddess Athenastatue保護protectionを求めてすがってclingいたカッサンドラCassandraをそのstatue目前でIn front of犯したと知るや、アテナ女神the goddess Athena怒りangerギリシアthe Greek armyからそらそうdistractとして、アイアスAias石で打ち殺すKill with a stoneべきだと主張insistした。

その後アテナAthena復讐revengeしようとギリシア人たちthe Greeksshipstormを送ったとき、オデュッセウスOdysseusは殺されずにすんだ。

しかし彼は神々Gods、とりわけ(後述するように)ポセイドンPoseidon憎しみを招きInvite hatred10年の放浪10 years wanderingを余儀なくされ、故郷に生還Survive to homeした最後のギリシア人the Greeksとなった。


ポセイドンPoseidon


この10年の間の冒険adventureと、故郷Hometownに帰ってのちに、彼にふりかかった冒険adventureとが、ホメロスHomerの『オデュッセイアthe Odyssey』の主題subjectをなしている。


Approximate location of the Bistones


オデュッセウスOdysseusトロイアTroyからトラキアThraceケルソネソスthe Thracian Chersoneseshipを走らせた。

その地で、husbandプリアモスPriamの亡き後、今やオデュッセウスOdysseus奴隷slaveとなっていたヘカベHecabeは、息子sonポリュドロスPolydorusビストン人the BistonesKingポリュメストルPolymestorに殺されたことを知った。


Polymestor killing Polydorus


Hecuba blinds Polymestor


彼女は従者Servantsたちとともに、ポリュメストルPolymestor2人の息子sonsを殺し、Kingneedleでそのeyesを突き盲目Blindにするという計画を企て、トラキアThraceKing復讐revengeした。

ヘカベHecabe牝犬Female dogに変じ、気が狂って海に飛び込んだ。





Approximate location of the Kikones


オデュッセウスOdysseusはさらに航海Voyageを続けトラキアThraceの別の地方に赴いた。

そこで彼はキコン族the Cicones都市city略奪Pillageしたが、その後の戦いで多くの部下Subordinateを失った。

オデュッセウスOdysseusは、唯一人見逃してやったアポロンApollonの神官priest of ApolloマロンMaronから、葡萄酒wineなど多くの贈物をもらった。

のちに彼はそれでキュクロプスCyclopsポリュペモスPolyphemusを正体なく酔わせることができた。


マレア岬Cape Malea


それからイタケIthacaの家に帰ろうとしつつも、オデュッセウスOdysseusマレア岬Cape Malea沖でstormに遭い、風に吹き流されて航路sea routeをはずれ、ロトスを食べる者たちthe Lotus Eatersの住む神話上の国Mythical country上陸landingした。

オデュッセウスOdysseusが率いた水兵Sailorの何人かがロトスLotus(蓮)を味わい、そのためすべてを忘れ、至福の忘却Blissful oblivionのうちにその果実fruitを食べながら、その地に永久に留まりたいとひたすら願った。

それでオデュッセウスOdysseusは、彼らをshipまで無理やりに引き戻さねばならなかった。


ポリュペモスPolyphemus


次に彼は(のちにシシリア島Sicilyとみなされた)巨人GiantキュクロプスCyclopsislandに到着した。

そこで12人の部下SubordinateとともにポリュペモスPolyphemus歓待Hospitalityを求め、自分のNameウティスοὔτις(「誰でもないnobody」)だと語った。

しかし巨人GiantポリュペモスPolyphemusは彼らを洞穴caveに閉じ込め、入り口Entrance巨石Giant stoneで塞ぎ、部下Subordinateのうち6人を食べた。


Odysseus escaping from the cave of Polyphemus


巨石Giant stoneを動かせず外に出られなかったオデュッセウスOdysseusは、マロンMaron葡萄酒wineポリュペモスPolyphemusを酔わせ眠りに落ち込ませると、火で焼いた棍棒でポリュペモスPolyphemusの目を突いた。

ポリュペモスPolyphemusが「誰でもないnobody」が自分を殺そうとしていると叫んだので、他のキュクロプスCyclopsは誰も助けにこなかった。

夜が明けると、ポリュペモスPolyphemus羊の群れFlock of sheepを外に出そうと洞穴cave入り口Entranceを開けた。

そこでオデュッセウスOdysseusと生き残っていた6人の部下Subordinatesheepの腹の下にしがみついて逃げた。


Polyphemus attempts to crush the boat of the escaping Odysseus


shipに戻り着くとオデュッセウスOdysseusは自分の本当の名Real nameポリュペモスPolyphemusに叫ばずにはいられなかった。

これを聞いた巨人Giant巨石Giant stoneを投げつけたので、shipはもう少しで沈むところだった。

オデュッセウスOdysseus巨人Giant父親fatherであるポセイドンPoseidon怒りangerを買ったのは、ポリュペモスPolyphemusをこのようにBlindにしたからである。

だからアテナAthenaの助けがなかったならば、オデュッセウスOdysseusイタケIthacaには決して戻れなかったであろう。

事実、彼は何年もたってからようやく故郷Hometownに戻ったのであり、しかもたった一人、他人のshipに乗っての帰郷Homecomingであった。


アイオリア群島エオリア諸島the Aeolian Islands


ポリュペモスPolyphemusから逃れたあと、彼はまず風の神the god of the windsアイオロスAeolusislandであるアイオリアAioliaシシリア島Sicily北部のアイオリア群島the Aeolian Islandsであろう)に着いた。


Aeolus Giving the Winds to Odysseus


アイオロスAeolusオデュッセウスOdysseusを厚くもてなし、やさしい西風Gentle westerly windゼピュロスZephyr以外のすべてのwinds皮袋Leather bagに閉じ込めて彼に与え、無事に故郷Hometownに帰れるようにした。

しかしオデュッセウスOdysseus水夫Sailorたちはbagにはgoldが入っていると信じて、オデュッセウスOdysseusが寝ている間にそれを開けてしまった。

するとstormが起き、彼らははるばるアイオリアAioliaまで吹き戻された。

しかし今度は、オデュッセウスOdysseus神々Godsに呪われていると気づかったアイオロスAeolusは、彼らを追い払った。


オデュッセウスOdysseusの部下を襲うライストリュゴンthe Laestrygonians族長PatriarchアンティパテスAntiphatesと、そのwife


一行a partyが次に目にした陸地Land野蛮な人食い巨人Savage cannibal giantライストリュゴンthe LaestrygoniansCountryであった。

ライストリュゴンthe LaestrygoniansポセイドンPoseidon息子sonラモスLamusという者が築いたテレピュロスTelepylusと呼ばれる都市cityに住む。

彼らのCountryは夜の短さと港にできた素晴らしい停泊所で有名だった。

オデュッセウスOdysseus艦隊fleetが入港したとき、ライストリュゴンthe Laestrygonians族長PatriarchアンティパテスAntiphatesdaughter使節Envoy族長Patriarchに案内したが、族長Patriarch使節Envoy1人を食べてしまった。


Odysseus bei den Laestrygonen


一行a partyは逃げようとしたが一族全員whole familyに追跡され、shipは沈められ、兵士Sailorたちはのたうちまわるfishのように槍で刺され運び去られて、一族familyに食べられてしまった。

ただオデュッセウスOdysseusshipだけは、彼が賢明にも港の入口に停泊しておいたので免れることができた。


アイアイエ島the island of Aeaea


オデュッセウスOdysseusはこのship航海Voyageを続け、次にキルケCirce(「hawk」)の住むアイアイエ島the island of AeaeaイタリアItaly西海岸West coastのキルケイイ島?)に着いた。


Circe as musician


キルケCirce太陽神Sun godヘリオスHelios大洋の女神OceanidesペルセイスPerseisとのdaughterである。


Circe returning Ulysses' followers to human form


オデュッセウスOdysseusアイアイエ島the island of Aeaeaに来たとき、island探検explorationするために先発させた一行a partyは、危険を察したエウリュロコスEurylochusオデュッセウスOdysseus姉妹sisterhusband)以外すべてキルケCirceによってPigに変えられた。

オデュッセウスOdysseus自身は、部下followers救出rescueに取り掛かろうとしたところをヘルメスHermesに押しとどめられ、彼からキルケCirce魔法を無効にする方法How to disable magicを授けられた。


Ulysses and Circe


ヘルメスHermesオデュッセウスOdysseus薬草medicinal herbsモーリュMolyを与え、キルケCirceと寝る前に自分に危害を加えないように厳粛な誓いを立てさせるように忠告した。

オデュッセウスOdysseusキルケCirceのもとで1年を過ごした。

そのあと部下followersたちに説得されてオデュッセウスOdysseusは再び航海Voyageを続けることにした。


ハデスHadesペルセポネPersephone


彼はキルケCirceの忠告と情報を得て最初にハデスHadesの国(大洋オケアノスOceanusの端)まで行った。

そこでは死者の亡霊Ghost of the deadオデュッセウスOdysseusに会いに来たり、預言者ProphetテイレシアスTiresias亡霊GhostがどのようにしてオデュッセウスOdysseus帰国Return homeできるかを教えたりすることになっていた。

オデュッセウスOdysseus海岸seashoreditchを掘り、神酒sacred wineを供し、それから牡羊ram黒いblack牝のfemale子羊lambを殺してハデスHadesペルセポネPersephoneに捧げた。


ペルセポネPersephoneデメテルDemeter


bloodditchに流れ込むと亡霊Ghostたちがそれを飲もうと群がってきた。

しかしオデュッセウスOdysseusは、テイレシアスTiresiasがそれを飲み、語り終えるまで、剣で彼らを寄せ付けなかった。

アイアイエ島the island of Aeaeaで不慮の死に会い、埋葬されないまま放っておかれた仲間のエルペノルElpenorGhostが現れたり、またオデュッセウスOdysseusが長い間家をあけたため息子sonは死んだものと考えて、悲しみのうちに亡くなったオデュッセウスOdysseusmotherアンティクレイアAnticlea亡霊Ghostが現れたりしたが、彼は断固としてそれらを近づけなかった。

そのあとテイレシアスTiresiasが来てbloodを飲むと、オデュッセウスOdysseusが必要とした忠告を与えてくれた。


Tiresias appears to Odysseus


テイレシアスTiresias亡霊Ghost冥界Underworldでも依然として知力をそこなわずに保持していた唯一のGhostであった。

テイレシアスTiresiasオデュッセウスOdysseusに特別な警告を与えた。

すなわちトリナキエ島ThrinaciaヘリオスHelioscattleには触れてはならないこと、万一、触れればオデュッセウスOdysseus帰還Returnはほとんど不可能になり、部下followersのすべてが殺されるだろうということであった。

テイレシアスTiresiasはまたオデュッセウスOdysseusの将来について他の予言も与えてくれ、彼の家はペネロペPenelope結婚Marriageを求める求婚者suitorsたちが占拠していると話した。


ヘラクレスHeracles ヘルクレスHercules


それからオデュッセウスOdysseusmotherアンティクレイアAnticleaGhostが、家がどのような事態になっているかについてさらに情報を与えてくれた。

そのあと、オデュッセウスOdysseusトロイアTroyの仲間だった多くの英雄たちheroes亡霊Ghostと会話を交わし、また多くの美女のGhostとも話しをした。

アガメムノンAgamemnonは自分自身の恐るべき死に照らして、オデュッセウスOdysseusが家に着いたあかつきには非常に用心深くするべきだと忠告した。

それから最後にオデュッセウスOdysseusヘラクレスHeracles亡霊Ghostに会った。


Circe enticing Odysseus


死者の住家House of the deadを離れるとオデュッセウスOdysseusアイアイエ島the island of Aeaeaに戻り、そこにエルペノルElpenorを埋葬し、キルケCirceからさらに忠告を受けた。

それから彼は故郷Hometownに向かって船出set sailした。


Ulysses and the Sirens


セイレネスSirensislandが近づくと、オデュッセウスOdysseusは彼女たちの歌声Singing voice部下followers誘惑Temptationされまいとして、部下followersearswaxplugをつめた。

彼自身は歌声Singing voiceを聞いたが、その前にまず自分をマストmastにくくりつけた。

乗組員CrewたちはオデュッセウスOdysseusからあらかじめ与えられていた指示に従って、歌声Singing voiceに魅了された彼が自分を解き放つようにと命じたときも、さらにきつく縛って彼を誘惑Temptationから守った。


スキュラScyllaカリュブディスCharybdis

the Strait of Messina, the site associated with Scylla and Charybdis


彼はそれからスキュラScyllaカリュブディスCharybdis(のちにメッシナ海峡the Strait of Messinaに住むとされた)の間を通ったとき、スキュラScyllaに近い方を行くことにした。

そのため魔女witchスキュラScyllashipから6人の部下followersをさらわれた。


ヘリオスHelios (ソルSol


太陽神sun godヘリオスHeliosの住むトリナキエThrinaciaisland(のちにシシリアSicilyとみなされた)にくると、部下Subordinateたちは錨を降ろすdrop anchorようオデュッセウスOdysseusに迫った。

このためisland上陸landingした彼は、逆風Headwindにより1か月も足止めされた。


The companions of Odysseus rob the cattle of Helios


オデュッセウスOdysseus命令orderにもかかわらず、部下followersたちは飢えのため貪欲になり、オデュッセウスOdysseusが眠っている間にヘリオスHelioscattleを何頭か殺してしまった。

meatのご馳走feast6日に渡って楽しんだあと、彼らは順風favorable windに乗って出帆set sailした。

だが、islandが視界から見えなくなるや、彼らはヘリオスHeliosの頼みでゼウスZeusが送った恐ろしい嵐Horrible stormに出会い遭難Distressした。

ただmeatを食べなかったオデュッセウスOdysseusだけは生き残った。


スキュラScyllaカリュブディスCharybdis


彼はマストmastと竜骨を結び合わせ、漂流してカリュブディスCharybdisまでやって来たが、そこでshipカリュブディスCharybdis渦巻きSwirlに呑み込まれてしまった。

しかし、彼は頭上の断崖からせり出している木にしがみつき、ship残骸ruin of a shipが浮かび上がってきたところでそれに飛びついて救われた。

それから彼はマストmast円材Round materialにまたがって9日間漂いながら両手で漕いでいった。


カリュブディスCharybdis


Calypso calling heaven and earth to witness her sincere affection to Ulysses


そして、とうとう美しいオケアニスOceanis1カリュプソCalypsoが住むオギュギアthe island of Ogygiaに打ち寄せられた。

カリュプソCalypsoは彼と結婚marriageし、不死身Immortalにしたいと思うほど彼を愛した。

しかしオデュッセウスOdysseusカリュプソCalypso7年間暮らしたあとは、故郷Hometownwifeを思って泣き暮らすspend his days in tearsようになった。


Hermes Ordering Calypso to Release Odysseus


そのtears神々Godsを動かし、神々GodsヘルメスHermesを遣わし、カリュプソCalypsoに命じてオデュッセウスOdysseusオギュギアthe island of Ogygiaを離れられるよう、いかだraftの作り方を彼に教えさそうとした。

カリュプソCalypsoオデュッセウスOdysseusを探すと、彼はいつものように寂しげに海を眺めていた。


Mercury ordering Calypso to release Odysseus


彼は初め、カリュプソCalypsoに命じたという神々Gods命令orderを聞いても、その言葉を信じようとせず、彼女が自分を傷つけようとしているのではないことを誓わせてから、いかだraft作りにとりかかった。


嵐で漂流するオデュッセウスOdysseusを助けるレウコテアLeucotheaイノIno


オデュッセウスOdysseusを執拗に恨み続けるポセイドンPoseidonは、幸いエティオピア人the Ethiopiansのところへ出かけて留守だった。

そのためアテナAthena女神Goddessに守られるオデュッセウスOdysseusは無事に航海Voyageを続けることができた。

しかし17日後にエティオピアEthiopiaから戻ったポセイドンPoseidonは、激しい嵐Violent stormを送り、オデュッセウスOdysseusいかだraftを転覆させた。

そのとき海の女神Goddess of the seaレウコテアLeucotheaイノIno)が(かもめ)seagullの姿で彼のところにやって来て、死に物狂いで泳ぐようにと忠告した。

女神Goddessはまた溺れないようにと、身体を包むベールVeilをくれた。


オデュッセウスOdysseusナウシカアNausicaa


彼は2日間大波の中を泳ぎ、アテナAthenaが波を鎮めたとき、やっとパイアケス人the Phaeaciansの住むスケリア島the island of Scheriaに打ち寄せられた。

すでにレウコテアLeucotheaイノIno)から教えられていたように、彼は顔をそむけてベールVeilを水の中へと投げ返し、thicketの中で横になって体を休めた。

パイアケス人the PhaeaciansKingアルキノオスAlcinousdaughterナウシカアNausicaaに発見された。

彼女は王宮Royal palaceで使われていたリンネルLinen洗濯washingしに、侍女Handmaidensたちとriverにやって来たのである。

彼女たちがボール遊びBall playをしているときに、オデュッセウスOdysseusはその裸身naked body木の枝tree branchで隠し、thicketから這い出てきて、言葉巧みに助けを乞うた。

王女princessオデュッセウスOdysseusに服を貸し与え、父王king who is a father宮殿palaceに行く道を教えた。


Odysseus at the Court of Alcinous


彼女の指示に従ってオデュッセウスOdysseusは人目につかず宮殿palaceに入り、アレテArete王妃Queenの前にひざまずいて懇願した。

アルキノオスAlcinousKingとその廷臣CourtiersたちはオデュッセウスOdysseusの嘆願を聞き入れ、彼を賓客(ひんきゃく)guest of honorにした。

また彼らはオデュッセウスOdysseusイタケIthacaに戻るshipを与えることに同意した。

翌日、競技会Competitionがあり、その晩餐dinnerのときオデュッセウスOdysseus正体Identityを明かし、トロイアTroyを出てからこれまでの数奇な物語A strange storyを語った。

ナウシカアNausicaaは彼を称賛の眼差しでwith a look of praise見たが、彼はこれ以上ペネロペPenelopeから離れていようとは思わなかった。


Port Scene with the Departure of Odysseus from the Land of the Phaeacians


パイアケス人the Phaeaciansshipに乗せられたオデュッセウスOdysseusは、ついに夜、イタケIthacaislandに到着した。

乗組員crewたちはアルキノオスAlcinousKingから預かった宝物treasureと一緒に、眠っている彼を砂浜Sandy beachにおろした。

shipスケリア島the island of Scherieに戻る途中ポセイドンPoseidon怒りangerのためstoneに変えられてしまった。

その時アルキノオスAlcinousKingは、難破した船乗りたちWrecked sailors歓待Hospitalityしたことに対し、ポセイドンPoseidonがいつの日かパイアケス人the Phaeacians罰するpunishだろう、という予言Prophecyがあったことを思い出した。


Minerva Revealing Ithaca to Ulysses


アテナAthenaによって乞食beggarに変身させられたオデュッセウスOdysseus


オデュッセウスOdysseusが目を覚ましたとき、辺りは濃い霧Thick fogでおおわれており、彼は騙されたのではないかと疑った。

しかし彼を護るためにfogを発生させたのはアテナAthenaだったが、そのアテナAthenaが現れて、自分の正体Identityを彼に明かした。

彼女はオデュッセウスOdysseus年老いた乞食Old beggar変装disguiseさせ、まずオデュッセウスOdysseus豚飼いswineherdであったエウマイオスEumaeusに相談するようにと言った。


Telemachus departing from Nestor


その一方、アテナAthena自身は父の消息Father's fateを求めてスパルタSpartaに行っていたオデュッセウスOdysseus息子sonテレマコスTelemachusに付き添い、そこから無事にイタケIthacaへ戻るように彼に付き添った。


エウマイオスEumaeusオデュッセウスOdysseus


エウマイオスEumaeusは昔と変わらずオデュッセウスOdysseus忠実Faithfulであった。

彼はかつて主人masterにしたように、その「乞食beggar」も厚くもてなし、イタケIthacaがどういう状態にあるのか詳しく話して聞かせた。

それによれば、ペネロペPenelope結婚marriageを迫る100人以上の求婚者たちsuitorsが、オデュッセウスOdysseus宮殿palace彼の資産を食い潰しrun through his fortune、彼のwife息子son侮辱insultしながら、怠惰に時を過ごしてSpend time lazyおり、また召使いservantsの多くも彼らの欲につけ込み、いき過ぎを助長している状態だった。


Odysseus meets his father Laertes on his return to Ithaca


オデュッセウスOdysseusfatherラエルテスLaertesはといえば、嫌気がさしたということもあったが、何といっても息子sonオデュッセウスOdysseuswifeアンティクレイアAnticleaを失くしたことを悲しんで宮廷courtを去り、田舎countryside粗末な小屋Poor hutつつましい生活を営んでいるLiving a humble lifeということであった。

オデュッセウスOdysseusエウマイオスEumaeus正体Identityをまだ明かさず、トロイアTroyで戦ってきたクレタ人Cretanと称し、イタケIthacaKingのことを幾らか知っていると述べた。


Odysseus sits by the fire as Eumaeus discovers Telemachus at the entrance of his hut.


やがてアテナAthenaに導かれてテレマコスTelemachus帰国Return homeし、エウマイオスEumaeus小屋hutにやって来た。

彼は「乞食beggar」にやさしく接したが、father屋敷mansionに居座る求婚者たちsuitorsの反応を恐れて「乞食beggar」をfathermansionへは招待しなかった。

しかし、テレマコスTelemachusの到着をペネロペPenelopeに知らせるためにエウマイオスEumaeusがその場を去ると、待ち構えていたオデュッセウスOdysseus息子sonに自分の正体Identityを明かし、2人は求婚者たちsuitorsに対する作戦を練った。


メランティオスMelanthius


翌朝オデュッセウスOdysseusエウマイオスEumaeus宮殿Palaceに出かけたが、途中で主人master不実なinconstant山羊飼いgoatherdメランティオスMelanthiusと小競り合いになった。

宮殿Palaceでは猟犬hunting dogアルゴスArgus主人masterを認めたが、dogは衰弱していて、辺りの糞の山から立ち上がれなかった。

それでも主人masterに尻尾を振ってから、死んだ。


アンティノオスAntinous


乞食beggarのなりをしたまま大広間Hallに入ると、オデュッセウスOdysseus求婚者たちsuitors物乞いをしてBeggingまわった。

求婚者たちsuitorsは彼に食べ物を与えたが、ただアンティノオスAntinousだけは椅子で彼を打った。

頑健で若い乞食beggarイロスIrusが彼に争いをしかけてきたが、オデュッセウスOdysseusはただの一撃でイロスIrusを倒した。

それからペネロペPenelopeが、20年もたった今となってはもはやhusbandオデュッセウスOdysseusが戻ってくるとは思えないので、近いうちに2番目のhusbandを選ぼうと求婚者たちsuitorsに発表した。


メラントMelantho


しかし彼女は求婚者たちsuitorsに対し彼らの貪欲さGreed横柄さarroganceをなじったので、オデュッセウスOdysseusは我がwifeへの称賛の念にかられた。

メランティオスMelanthius姉妹sisterメラントMelanthoオデュッセウスOdysseus侮辱insultした。

こうして一悶着起こりそうになったが、求婚者suitorsの一人アムピノモスAmphinomusが他の者たちに家に帰るよう説得してその場はおさまった。

これはオデュッセウスOdysseus戦闘準備開始Start preparing for battleのきっかけとなり、彼と息子son大広間Hallから、すべての武器weaponを運び去り、収納部屋Storage roomにおさめた。


ペネロペPenelope


それからペネロペPenelopeは「乞食beggar」に、義父father in lawラエルテスLaertesのための棺衣pallを織り、毎夜それを秘かに解きほぐすことによって、求婚者たちsuitors3年以上も寄せ付けないできたことを語った。

棺衣pallができ上がったときに結婚marriageすると求婚者たちsuitorsに約束していたのである。

ペネロペPenelopeは「乞食beggar」がhusbandの消息を知っていると聞いたので尋ねると、オデュッセウスOdysseusはまだクレタ人Cretanのままを名乗り、husbandはすぐにも帰還Returnするであろうと語った。


エウリュクレイアEurycleia オデュッセウスOdysseus乳母nanny


彼の年老いた乳母Old nannyエウリュクレイアEurycleaは彼の足を洗ったとき、そのももthighにある傷跡から彼が主人masterだと分かった。

だがオデュッセウスOdysseus乳母nannyに、wifeペネロペPenelopeに対してすらこのことはまだ秘密にしておくことを誓わせた。

それからオデュッセウスOdysseusは、求婚者たちsuitorsの間で競技会Competitionを催そうというペネロペPenelopeの決定を聞いた。


axe


求婚者たちsuitorsは、オデュッセウスOdysseusbowを引いて1列に並んだ12axeの頭にある孔を、1本のarrowで射抜くように請われた。

オデュッセウスOdysseusが昔よくした得意の技である。

そしてそれに成功した者が、ペネロペPenelope結婚marriageできることになっていた。

オデュッセウスOdysseusは、早く競技会Competitionを開くように促し、誰も彼女の課した仕事に成功しないうちにhusbandが戻って来るだろうと請け合った。

翌朝、大広間Hallでは大宴会high feastの準備がなされ、ご馳走に供される数多くの動物が館に運び込まれた。

テレマコスTelemachusは戦略上重要な戸口付近にオデュッセウスOdysseusを配した。

求婚者たちsuitorsテレマコスTelemachusの新たな権威に気付くと、醜い騒動を引き起こした。


テオクリュメノスTheoclymenus


また預言者ProphetテオクリュメノスTheoclymenusは、その場に居合わせた者たちに死が差し迫っていることを予言Prophecyした。

食事のあと、ペネロペPenelopeオデュッセウスOdysseusエウリュトスEurytus息子sonイピトスIphitusからもらったbowを取って来て、競技会Competitionの開催を告げた。

そこですべての求婚者たちsuitorsテレマコスTelemachusに案内されて、その見事なbowを引こうとしたが、引けなかった。

その間、オデュッセウスOdysseusエウマイオスEumaeus牛飼いcowherdピロイティオスPhiloetiusにだけ、自分の正体Identityを明かした。

エウリュクレイアEurycleaピロイティオスPhiloetiusが戸にかんぬきをかけ、オデュッセウスOdysseusエウマイオスEumaeusが中に入った。

多くの反論Counterargumentはあったが、テレマコスTelemachusオデュッセウスOdysseus競技Competitionに加えられるべきだと主張し、ペネロペPenelopeに部屋に行っているように命じた。


オデュッセウスOdysseusテレマコスTelemachus


それから求婚者たちsuitorsの驚きをよそに、「乞食beggar」は立つこともなく座ったままbowを引き、axeの頭を1本のarrowで射抜いたのである。

次に、テレマコスTelemachusエウマイオスEumaeusとともに、オデュッセウスOdysseus求婚者たちsuitorsarrowで射始めた。

ただ詩人のペミオスPhemiusと使者のメドンMedonには手を出さなかった。


アテナAthena ミネルヴァMinerva


Telemachus and Mentor in the Odyssey


アテナAthenaテレマコスTelemachus教師teacherメントルMentorの姿になって、オデュッセウスOdysseusに加勢した。

テレマコスTelemachus収納部屋Storage roomに鍵をかけとかなかったので、メランティオスMelanthiusは戦いの際中、求婚者たちsuitors武具weaponを持って行った。

しかしエウマイオスEumaeusピロイティオスPhiloetiusが、メランティオスMelanthius収納部屋Storage roomで捕まえ、その場でつるし首にした。

またすべての求婚者たちsuitorsもまもなく殺され、宮殿Palaceの中に高く積まれた。

エウリュクレイアEuryclea求婚者たちsuitorsの死体を見て大喜びしようとしたが、オデュッセウスOdysseusはそれを制した。

彼は裏切りbetrayalを働いた女の召使いたちFemale servantsを集めるよう彼女に命じた。

それから女の召使いたちFemale servantsに死体を庭に運び出させ、大広間Hallを清めさせた。

そのあとでテレマコスTelemachusは彼女たちを縛り首にした。


エウリュクレイアEurycleia オデュッセウスOdysseus乳母nanny


エウリュクレイアEurycleaは自室で眠っていたペネロペPenelopeを起こし、オデュッセウスOdysseusが戻ったという良い知らせを伝えたが、ペネロペPenelopeは信じようとはしなかった。

ペネロペPenelopeを納得させるには長い時間がかかったが、オデュッセウスOdysseusペネロペPenelopeと共有していた秘密secretを明かしてやっと、彼女は納得した。

それは、オデュッセウスOdysseus自身が作ったベッドbedの脚部は、まだ地中に根を下ろしている木の幹を切って作られたもので、そのためベッドbedは動かせないということであった。


Odysseus meets his father Laertes on his return to Ithaca


翌日オデュッセウスOdysseusは、fatherラエルテスLaertesが憔悴した日々を送っている果樹園Orchardを訪れ、自分の正体Identityを明かした。

他の忠実な召使いたちFaithful servantsにもそこで出会った。


青果店 Green Grocer 2008年(平成20年)

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消防署 Fire Brigade 2009年(平成21年)

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