街角のカフェ Cafe Corner 2007年(平成19年)
街角のカフェ Cafe Corner 2007年(平成19年)
市場の一角 Market
Street 2007年(平成19年)
市場の一角 Market
Street 2007年(平成19年)
ユリシーズUlysses 1954年(昭和29年) イタリアの映画Cinema of Italy
オデュッセイアThe
Odyssey 1997年(平成9年)
Ajax the Lesser in Troy drags Cassandra from
Palladium before eyes of Priam
オデュッセイアThe Odyssey
オデュッセウスOdysseusはオイレウスOileusの息子son・アイアスAiasが、アテナ女神the
goddess Athenaの像statueに保護protectionを求めてすがってclingいたカッサンドラCassandraをその像statueの目前でIn
front of犯したと知るや、アテナ女神the goddess Athenaの怒りangerをギリシア軍the Greek
armyからそらそうdistractとして、アイアスAiasを石で打ち殺すKill
with a stoneべきだと主張insistした。
その後アテナAthenaが復讐revengeしようとギリシア人たちthe Greeksの船shipに嵐stormを送ったとき、オデュッセウスOdysseusは殺されずにすんだ。
しかし彼は神々Gods、とりわけ(後述するように)ポセイドンPoseidonの憎しみを招きInvite
hatred、10年の放浪10 years wanderingを余儀なくされ、故郷に生還Survive to homeした最後のギリシア人the Greeksとなった。
ポセイドンPoseidon
この10年の間の冒険adventureと、故郷Hometownに帰ってのちに、彼にふりかかった冒険adventureとが、ホメロスHomerの『オデュッセイアthe Odyssey』の主題subjectをなしている。
Approximate location of the Bistones
オデュッセウスOdysseusはトロイアTroyからトラキアThraceのケルソネソスthe Thracian Chersoneseに船shipを走らせた。
その地で、夫husband・プリアモスPriamの亡き後、今やオデュッセウスOdysseusの奴隷slaveとなっていたヘカベHecabeは、息子son・ポリュドロスPolydorusがビストン人the Bistonesの王King・ポリュメストルPolymestorに殺されたことを知った。
Polymestor killing Polydorus
Hecuba blinds Polymestor
彼女は従者Servantsたちとともに、ポリュメストルPolymestorの2人の息子sonsを殺し、王Kingは針needleでその目eyesを突き盲目Blindにするという計画を企て、トラキアThrace王Kingに復讐revengeした。
ヘカベHecabeは牝犬Female dogに変じ、気が狂って海に飛び込んだ。
Approximate location of the Kikones
オデュッセウスOdysseusはさらに航海Voyageを続けトラキアThraceの別の地方に赴いた。
そこで彼はキコン族the Ciconesの都市cityを略奪Pillageしたが、その後の戦いで多くの部下Subordinateを失った。
オデュッセウスOdysseusは、唯一人見逃してやったアポロンApollonの神官priest
of ApolloマロンMaronから、葡萄酒wineなど多くの贈物をもらった。
のちに彼はそれでキュクロプスCyclopsのポリュペモスPolyphemusを正体なく酔わせることができた。
マレア岬Cape Malea
それからイタケIthacaの家に帰ろうとしつつも、オデュッセウスOdysseusはマレア岬Cape Malea沖で嵐stormに遭い、風に吹き流されて航路sea
routeをはずれ、ロトスを食べる者たちthe
Lotus Eatersの住む神話上の国Mythical countryに上陸landingした。
オデュッセウスOdysseusが率いた水兵Sailorの何人かがロトスLotus(蓮)を味わい、そのためすべてを忘れ、至福の忘却Blissful oblivionのうちにその果実fruitを食べながら、その地に永久に留まりたいとひたすら願った。
それでオデュッセウスOdysseusは、彼らを船shipまで無理やりに引き戻さねばならなかった。
ポリュペモスPolyphemus
次に彼は(のちにシシリア島Sicilyとみなされた)巨人Giant・キュクロプスCyclopsの島islandに到着した。
そこで12人の部下SubordinateとともにポリュペモスPolyphemusの歓待Hospitalityを求め、自分の名Nameはウティスοὔτις(「誰でもないnobody」)だと語った。
しかし巨人Giant・ポリュペモスPolyphemusは彼らを洞穴caveに閉じ込め、入り口Entranceを巨石Giant stoneで塞ぎ、部下Subordinateのうち6人を食べた。
Odysseus escaping from the cave of Polyphemus
巨石Giant stoneを動かせず外に出られなかったオデュッセウスOdysseusは、マロンMaronの葡萄酒wineでポリュペモスPolyphemusを酔わせ眠りに落ち込ませると、火で焼いた棍棒でポリュペモスPolyphemusの目を突いた。
ポリュペモスPolyphemusが「誰でもないnobody」が自分を殺そうとしていると叫んだので、他のキュクロプスCyclopsは誰も助けにこなかった。
夜が明けると、ポリュペモスPolyphemusは羊の群れFlock
of sheepを外に出そうと洞穴caveの入り口Entranceを開けた。
そこでオデュッセウスOdysseusと生き残っていた6人の部下Subordinateは羊sheepの腹の下にしがみついて逃げた。
Polyphemus attempts to crush the boat of the
escaping Odysseus
船shipに戻り着くとオデュッセウスOdysseusは自分の本当の名Real nameをポリュペモスPolyphemusに叫ばずにはいられなかった。
これを聞いた巨人Giantが巨石Giant stoneを投げつけたので、船shipはもう少しで沈むところだった。
オデュッセウスOdysseusが巨人Giantの父親fatherであるポセイドンPoseidonの怒りangerを買ったのは、ポリュペモスPolyphemusをこのように盲Blindにしたからである。
だからアテナAthenaの助けがなかったならば、オデュッセウスOdysseusはイタケIthacaには決して戻れなかったであろう。
事実、彼は何年もたってからようやく故郷Hometownに戻ったのであり、しかもたった一人、他人の船shipに乗っての帰郷Homecomingであった。
アイオリア群島(エオリア諸島)the
Aeolian Islands
ポリュペモスPolyphemusから逃れたあと、彼はまず風の神the god of the windsアイオロスAeolusの島islandであるアイオリアAiolia(シシリア島Sicily北部のアイオリア群島the
Aeolian Islandsであろう)に着いた。
Aeolus Giving the Winds to Odysseus
アイオロスAeolusはオデュッセウスOdysseusを厚くもてなし、やさしい西風Gentle westerly wind・ゼピュロスZephyr以外のすべての風windsを皮袋Leather
bagに閉じ込めて彼に与え、無事に故郷Hometownに帰れるようにした。
しかしオデュッセウスOdysseusの水夫Sailorたちは袋bagには金goldが入っていると信じて、オデュッセウスOdysseusが寝ている間にそれを開けてしまった。
すると嵐stormが起き、彼らははるばるアイオリアAioliaまで吹き戻された。
しかし今度は、オデュッセウスOdysseusが神々Godsに呪われていると気づかったアイオロスAeolusは、彼らを追い払った。
オデュッセウスOdysseusの部下を襲うライストリュゴン人the Laestrygoniansの族長Patriarch・アンティパテスAntiphatesと、その妻wife。
一行a partyが次に目にした陸地Landは野蛮な人食い巨人Savage cannibal giant・ライストリュゴン人the Laestrygoniansの国Countryであった。
ライストリュゴン人the LaestrygoniansはポセイドンPoseidonの息子son・ラモスLamusという者が築いたテレピュロスTelepylusと呼ばれる都市cityに住む。
彼らの国Countryは夜の短さと港にできた素晴らしい停泊所で有名だった。
オデュッセウスOdysseusの艦隊fleetが入港したとき、ライストリュゴン人the Laestrygoniansの族長Patriarch・アンティパテスAntiphatesの娘daughterが使節Envoyを族長Patriarchに案内したが、族長Patriarchは使節Envoyの1人を食べてしまった。
Odysseus bei den Laestrygonen
一行a partyは逃げようとしたが一族全員whole
familyに追跡され、船shipは沈められ、兵士Sailorたちはのたうちまわる魚fishのように槍で刺され運び去られて、一族familyに食べられてしまった。
ただオデュッセウスOdysseusの船shipだけは、彼が賢明にも港の入口に停泊しておいたので免れることができた。
アイアイエ島the island of Aeaea
オデュッセウスOdysseusはこの船shipで航海Voyageを続け、次にキルケCirce(「鷹hawk」)の住むアイアイエ島the
island of Aeaea(イタリアItaly西海岸West
coastのキルケイイ島?)に着いた。
Circe as musician
キルケCirceは太陽神Sun god・ヘリオスHeliosと大洋の女神Oceanides・ペルセイスPerseisとの娘daughterである。
Circe returning Ulysses' followers to human
form
オデュッセウスOdysseusがアイアイエ島the island of Aeaeaに来たとき、島islandを探検explorationするために先発させた一行a partyは、危険を察したエウリュロコスEurylochus(オデュッセウスOdysseusの姉妹sisterの夫husband)以外すべてキルケCirceによって豚Pigに変えられた。
オデュッセウスOdysseus自身は、部下followersの救出rescueに取り掛かろうとしたところをヘルメスHermesに押しとどめられ、彼からキルケCirceの魔法を無効にする方法How to disable magicを授けられた。
Ulysses and Circe
ヘルメスHermesはオデュッセウスOdysseusに薬草medicinal herbs・モーリュMolyを与え、キルケCirceと寝る前に自分に危害を加えないように厳粛な誓いを立てさせるように忠告した。
オデュッセウスOdysseusはキルケCirceのもとで1年を過ごした。
そのあと部下followersたちに説得されてオデュッセウスOdysseusは再び航海Voyageを続けることにした。
ハデスHadesとペルセポネPersephone
彼はキルケCirceの忠告と情報を得て最初にハデスHadesの国(大洋オケアノスOceanusの端)まで行った。
そこでは死者の亡霊Ghost
of the deadがオデュッセウスOdysseusに会いに来たり、預言者ProphetテイレシアスTiresiasの亡霊GhostがどのようにしてオデュッセウスOdysseusが帰国Return homeできるかを教えたりすることになっていた。
オデュッセウスOdysseusは海岸seashoreに溝ditchを掘り、神酒sacred
wineを供し、それから牡羊ramと黒いblack牝のfemale子羊lambを殺してハデスHadesとペルセポネPersephoneに捧げた。
ペルセポネPersephoneとデメテルDemeter
血bloodが溝ditchに流れ込むと亡霊Ghostたちがそれを飲もうと群がってきた。
しかしオデュッセウスOdysseusは、テイレシアスTiresiasがそれを飲み、語り終えるまで、剣で彼らを寄せ付けなかった。
アイアイエ島the island of Aeaeaで不慮の死に会い、埋葬されないまま放っておかれた仲間のエルペノルElpenorの霊Ghostが現れたり、またオデュッセウスOdysseusが長い間家をあけたため息子sonは死んだものと考えて、悲しみのうちに亡くなったオデュッセウスOdysseusの母mother・アンティクレイアAnticleaの亡霊Ghostが現れたりしたが、彼は断固としてそれらを近づけなかった。
そのあとテイレシアスTiresiasが来て血bloodを飲むと、オデュッセウスOdysseusが必要とした忠告を与えてくれた。
Tiresias appears to Odysseus
テイレシアスTiresiasの亡霊Ghostは冥界Underworldでも依然として知力をそこなわずに保持していた唯一の霊Ghostであった。
テイレシアスTiresiasはオデュッセウスOdysseusに特別な警告を与えた。
すなわちトリナキエ島ThrinaciaのヘリオスHeliosの牛cattleには触れてはならないこと、万一、触れればオデュッセウスOdysseusの帰還Returnはほとんど不可能になり、部下followersのすべてが殺されるだろうということであった。
テイレシアスTiresiasはまたオデュッセウスOdysseusの将来について他の予言も与えてくれ、彼の家はペネロペPenelopeに結婚Marriageを求める求婚者suitorsたちが占拠していると話した。
ヘラクレスHeracles (ヘルクレスHercules)
それからオデュッセウスOdysseusの母mother・アンティクレイアAnticleaの霊Ghostが、家がどのような事態になっているかについてさらに情報を与えてくれた。
そのあと、オデュッセウスOdysseusはトロイアTroyの仲間だった多くの英雄たちheroesの亡霊Ghostと会話を交わし、また多くの美女の霊Ghostとも話しをした。
アガメムノンAgamemnonは自分自身の恐るべき死に照らして、オデュッセウスOdysseusが家に着いたあかつきには非常に用心深くするべきだと忠告した。
それから最後にオデュッセウスOdysseusはヘラクレスHeraclesの亡霊Ghostに会った。
Circe enticing Odysseus
死者の住家House of the deadを離れるとオデュッセウスOdysseusはアイアイエ島the island of Aeaeaに戻り、そこにエルペノルElpenorを埋葬し、キルケCirceからさらに忠告を受けた。
それから彼は故郷Hometownに向かって船出set sailした。
Ulysses and the Sirens
セイレネスSirensの島islandが近づくと、オデュッセウスOdysseusは彼女たちの歌声Singing voiceに部下followersを誘惑Temptationされまいとして、部下followersの耳earsに蝋waxの栓plugをつめた。
彼自身は歌声Singing voiceを聞いたが、その前にまず自分をマストmastにくくりつけた。
乗組員CrewたちはオデュッセウスOdysseusからあらかじめ与えられていた指示に従って、歌声Singing voiceに魅了された彼が自分を解き放つようにと命じたときも、さらにきつく縛って彼を誘惑Temptationから守った。
スキュラScyllaとカリュブディスCharybdis
the Strait of Messina, the site associated
with Scylla and Charybdis
彼はそれからスキュラScyllaとカリュブディスCharybdis(のちにメッシナ海峡the Strait of Messinaに住むとされた)の間を通ったとき、スキュラScyllaに近い方を行くことにした。
そのため魔女witch・スキュラScyllaに船shipから6人の部下followersをさらわれた。
ヘリオスHelios (ソルSol)
太陽神sun godヘリオスHeliosの住むトリナキエThrinaciaの島island(のちにシシリアSicilyとみなされた)にくると、部下Subordinateたちは錨を降ろすdrop anchorようオデュッセウスOdysseusに迫った。
このため島islandに上陸landingした彼は、逆風Headwindにより1か月も足止めされた。
The companions of Odysseus rob the cattle of
Helios
オデュッセウスOdysseusの命令orderにもかかわらず、部下followersたちは飢えのため貪欲になり、オデュッセウスOdysseusが眠っている間にヘリオスHeliosの牛cattleを何頭か殺してしまった。
肉meatのご馳走feastを6日に渡って楽しんだあと、彼らは順風favorable windに乗って出帆set sailした。
だが、島islandが視界から見えなくなるや、彼らはヘリオスHeliosの頼みでゼウスZeusが送った恐ろしい嵐Horrible stormに出会い遭難Distressした。
ただ肉meatを食べなかったオデュッセウスOdysseusだけは生き残った。
スキュラScyllaとカリュブディスCharybdis
彼はマストmastと竜骨を結び合わせ、漂流してカリュブディスCharybdisまでやって来たが、そこで船shipがカリュブディスCharybdisの渦巻きSwirlに呑み込まれてしまった。
しかし、彼は頭上の断崖からせり出している木にしがみつき、船shipの残骸ruin of a shipが浮かび上がってきたところでそれに飛びついて救われた。
それから彼はマストmastの円材Round materialにまたがって9日間漂いながら両手で漕いでいった。
カリュブディスCharybdis
Calypso calling heaven and earth to witness
her sincere affection to Ulysses
そして、とうとう美しいオケアニスOceanisの1人カリュプソCalypsoが住むオギュギアthe island of Ogygiaに打ち寄せられた。
カリュプソCalypsoは彼と結婚marriageし、不死身Immortalにしたいと思うほど彼を愛した。
しかしオデュッセウスOdysseusはカリュプソCalypsoと7年間暮らしたあとは、故郷Hometownと妻wifeを思って泣き暮らすspend
his days in tearsようになった。
Hermes Ordering Calypso to Release Odysseus
その涙tearsが神々Godsを動かし、神々GodsはヘルメスHermesを遣わし、カリュプソCalypsoに命じてオデュッセウスOdysseusがオギュギアthe island of Ogygiaを離れられるよう、いかだraftの作り方を彼に教えさそうとした。
カリュプソCalypsoがオデュッセウスOdysseusを探すと、彼はいつものように寂しげに海を眺めていた。
Mercury ordering Calypso to release Odysseus
彼は初め、カリュプソCalypsoに命じたという神々Godsの命令orderを聞いても、その言葉を信じようとせず、彼女が自分を傷つけようとしているのではないことを誓わせてから、いかだraft作りにとりかかった。
嵐で漂流するオデュッセウスOdysseusを助けるレウコテアLeucothea(イノIno)
オデュッセウスOdysseusを執拗に恨み続けるポセイドンPoseidonは、幸いエティオピア人the Ethiopiansのところへ出かけて留守だった。
そのためアテナAthena女神Goddessに守られるオデュッセウスOdysseusは無事に航海Voyageを続けることができた。
しかし17日後にエティオピアEthiopiaから戻ったポセイドンPoseidonは、激しい嵐Violent stormを送り、オデュッセウスOdysseusのいかだraftを転覆させた。
そのとき海の女神Goddess
of the sea・レウコテアLeucothea(イノIno)が鴎(かもめ)seagullの姿で彼のところにやって来て、死に物狂いで泳ぐようにと忠告した。
女神Goddessはまた溺れないようにと、身体を包むベールVeilをくれた。
オデュッセウスOdysseusとナウシカアNausicaa
彼は2日間大波の中を泳ぎ、アテナAthenaが波を鎮めたとき、やっとパイアケス人the Phaeaciansの住むスケリア島the island of Scheriaに打ち寄せられた。
すでにレウコテアLeucothea(イノIno)から教えられていたように、彼は顔をそむけてベールVeilを水の中へと投げ返し、藪thicketの中で横になって体を休めた。
パイアケス人the Phaeaciansの王King・アルキノオスAlcinousの娘daughter・ナウシカアNausicaaに発見された。
彼女は王宮Royal palaceで使われていたリンネルLinenを洗濯washingしに、侍女Handmaidensたちと川riverにやって来たのである。
彼女たちがボール遊びBall
playをしているときに、オデュッセウスOdysseusはその裸身naked bodyを木の枝tree branchで隠し、藪thicketから這い出てきて、言葉巧みに助けを乞うた。
王女princessはオデュッセウスOdysseusに服を貸し与え、父王king who is a fatherの宮殿palaceに行く道を教えた。
Odysseus at the Court of Alcinous
彼女の指示に従ってオデュッセウスOdysseusは人目につかず宮殿palaceに入り、アレテArete王妃Queenの前にひざまずいて懇願した。
アルキノオスAlcinous王Kingとその廷臣CourtiersたちはオデュッセウスOdysseusの嘆願を聞き入れ、彼を賓客(ひんきゃく)guest of honorにした。
また彼らはオデュッセウスOdysseusにイタケIthacaに戻る船shipを与えることに同意した。
翌日、競技会Competitionがあり、その晩餐dinnerのときオデュッセウスOdysseusは正体Identityを明かし、トロイアTroyを出てからこれまでの数奇な物語A strange storyを語った。
ナウシカアNausicaaは彼を称賛の眼差しでwith a look of praise見たが、彼はこれ以上ペネロペPenelopeから離れていようとは思わなかった。
Port Scene with the Departure of Odysseus from
the Land of the Phaeacians
パイアケス人the Phaeaciansの船shipに乗せられたオデュッセウスOdysseusは、ついに夜、イタケIthacaの島islandに到着した。
乗組員crewたちはアルキノオスAlcinous王Kingから預かった宝物treasureと一緒に、眠っている彼を砂浜Sandy beachにおろした。
船shipはスケリア島the
island of Scherieに戻る途中ポセイドンPoseidonの怒りangerのため石stoneに変えられてしまった。
その時アルキノオスAlcinous王Kingは、難破した船乗りたちWrecked
sailorsを歓待Hospitalityしたことに対し、ポセイドンPoseidonがいつの日かパイアケス人the Phaeaciansを罰するpunishだろう、という予言Prophecyがあったことを思い出した。
Minerva Revealing Ithaca to Ulysses
アテナAthenaによって乞食beggarに変身させられたオデュッセウスOdysseus
オデュッセウスOdysseusが目を覚ましたとき、辺りは濃い霧Thick fogでおおわれており、彼は騙されたのではないかと疑った。
しかし彼を護るために霧fogを発生させたのはアテナAthenaだったが、そのアテナAthenaが現れて、自分の正体Identityを彼に明かした。
彼女はオデュッセウスOdysseusを年老いた乞食Old
beggarに変装disguiseさせ、まずオデュッセウスOdysseusの豚飼いswineherdであったエウマイオスEumaeusに相談するようにと言った。
Telemachus departing from Nestor
その一方、アテナAthena自身は父の消息Father's fateを求めてスパルタSpartaに行っていたオデュッセウスOdysseusの息子son・テレマコスTelemachusに付き添い、そこから無事にイタケIthacaへ戻るように彼に付き添った。
エウマイオスEumaeusとオデュッセウスOdysseus
エウマイオスEumaeusは昔と変わらずオデュッセウスOdysseusに忠実Faithfulであった。
彼はかつて主人masterにしたように、その「乞食beggar」も厚くもてなし、イタケIthacaがどういう状態にあるのか詳しく話して聞かせた。
それによれば、ペネロペPenelopeに結婚marriageを迫る100人以上の求婚者たちsuitorsが、オデュッセウスOdysseusの宮殿palaceで彼の資産を食い潰しrun
through his fortune、彼の妻wifeと息子sonを侮辱insultしながら、怠惰に時を過ごしてSpend time lazyおり、また召使いservantsの多くも彼らの欲につけ込み、いき過ぎを助長している状態だった。
Odysseus meets his father Laertes
on his return to Ithaca
オデュッセウスOdysseusの父father・ラエルテスLaertesはといえば、嫌気がさしたということもあったが、何といっても息子son・オデュッセウスOdysseusと妻wife・アンティクレイアAnticleaを失くしたことを悲しんで宮廷courtを去り、田舎countrysideの粗末な小屋Poor hutでつつましい生活を営んでいるLiving a humble lifeということであった。
オデュッセウスOdysseusはエウマイオスEumaeusに正体Identityをまだ明かさず、トロイアTroyで戦ってきたクレタ人Cretanと称し、イタケIthaca王Kingのことを幾らか知っていると述べた。
Odysseus sits by the fire as Eumaeus discovers
Telemachus at the entrance of his hut.
やがてアテナAthenaに導かれてテレマコスTelemachusが帰国Return homeし、エウマイオスEumaeusの小屋hutにやって来た。
彼は「乞食beggar」にやさしく接したが、父fatherの屋敷mansionに居座る求婚者たちsuitorsの反応を恐れて「乞食beggar」を父fatherの館mansionへは招待しなかった。
しかし、テレマコスTelemachusの到着をペネロペPenelopeに知らせるためにエウマイオスEumaeusがその場を去ると、待ち構えていたオデュッセウスOdysseusは息子sonに自分の正体Identityを明かし、2人は求婚者たちsuitorsに対する作戦を練った。
メランティオスMelanthius
翌朝オデュッセウスOdysseusとエウマイオスEumaeusは宮殿Palaceに出かけたが、途中で主人masterに不実なinconstant山羊飼いgoatherdのメランティオスMelanthiusと小競り合いになった。
宮殿Palaceでは猟犬hunting
dogのアルゴスArgusが主人masterを認めたが、犬dogは衰弱していて、辺りの糞の山から立ち上がれなかった。
それでも主人masterに尻尾を振ってから、死んだ。
アンティノオスAntinous
乞食beggarのなりをしたまま大広間Hallに入ると、オデュッセウスOdysseusは求婚者たちsuitorsに物乞いをしてBeggingまわった。
求婚者たちsuitorsは彼に食べ物を与えたが、ただアンティノオスAntinousだけは椅子で彼を打った。
頑健で若い乞食beggar・イロスIrusが彼に争いをしかけてきたが、オデュッセウスOdysseusはただの一撃でイロスIrusを倒した。
それからペネロペPenelopeが、20年もたった今となってはもはや夫husband・オデュッセウスOdysseusが戻ってくるとは思えないので、近いうちに2番目の夫husbandを選ぼうと求婚者たちsuitorsに発表した。
メラントMelantho
しかし彼女は求婚者たちsuitorsに対し彼らの貪欲さGreedと横柄さarroganceをなじったので、オデュッセウスOdysseusは我が妻wifeへの称賛の念にかられた。
メランティオスMelanthiusの姉妹sister・メラントMelanthoもオデュッセウスOdysseusを侮辱insultした。
こうして一悶着起こりそうになったが、求婚者suitorsの一人アムピノモスAmphinomusが他の者たちに家に帰るよう説得してその場はおさまった。
これはオデュッセウスOdysseusの戦闘準備開始Start
preparing for battleのきっかけとなり、彼と息子sonは大広間Hallから、すべての武器weaponを運び去り、収納部屋Storage roomにおさめた。
ペネロペPenelope
それからペネロペPenelopeは「乞食beggar」に、義父father in law・ラエルテスLaertesのための棺衣pallを織り、毎夜それを秘かに解きほぐすことによって、求婚者たちsuitorsを3年以上も寄せ付けないできたことを語った。
棺衣pallができ上がったときに結婚marriageすると求婚者たちsuitorsに約束していたのである。
ペネロペPenelopeは「乞食beggar」が夫husbandの消息を知っていると聞いたので尋ねると、オデュッセウスOdysseusはまだクレタ人Cretanのままを名乗り、夫husbandはすぐにも帰還Returnするであろうと語った。
エウリュクレイアEurycleia オデュッセウスOdysseusの乳母nanny
彼の年老いた乳母Old
nanny・エウリュクレイアEurycleaは彼の足を洗ったとき、そのももthighにある傷跡から彼が主人masterだと分かった。
だがオデュッセウスOdysseusは乳母nannyに、妻wifeのペネロペPenelopeに対してすらこのことはまだ秘密にしておくことを誓わせた。
それからオデュッセウスOdysseusは、求婚者たちsuitorsの間で競技会Competitionを催そうというペネロペPenelopeの決定を聞いた。
斧axe
求婚者たちsuitorsは、オデュッセウスOdysseusの弓bowを引いて1列に並んだ12の斧axeの頭にある孔を、1本の矢arrowで射抜くように請われた。
オデュッセウスOdysseusが昔よくした得意の技である。
そしてそれに成功した者が、ペネロペPenelopeと結婚marriageできることになっていた。
オデュッセウスOdysseusは、早く競技会Competitionを開くように促し、誰も彼女の課した仕事に成功しないうちに夫husbandが戻って来るだろうと請け合った。
翌朝、大広間Hallでは大宴会high feastの準備がなされ、ご馳走に供される数多くの動物が館に運び込まれた。
テレマコスTelemachusは戦略上重要な戸口付近にオデュッセウスOdysseusを配した。
求婚者たちsuitorsはテレマコスTelemachusの新たな権威に気付くと、醜い騒動を引き起こした。
テオクリュメノスTheoclymenus
また預言者Prophet・テオクリュメノスTheoclymenusは、その場に居合わせた者たちに死が差し迫っていることを予言Prophecyした。
食事のあと、ペネロペPenelopeはオデュッセウスOdysseusがエウリュトスEurytusの息子son・イピトスIphitusからもらった弓bowを取って来て、競技会Competitionの開催を告げた。
そこですべての求婚者たちsuitorsはテレマコスTelemachusに案内されて、その見事な弓bowを引こうとしたが、引けなかった。
その間、オデュッセウスOdysseusはエウマイオスEumaeusと牛飼いcowherdのピロイティオスPhiloetiusにだけ、自分の正体Identityを明かした。
エウリュクレイアEurycleaとピロイティオスPhiloetiusが戸にかんぬきをかけ、オデュッセウスOdysseusとエウマイオスEumaeusが中に入った。
多くの反論Counterargumentはあったが、テレマコスTelemachusはオデュッセウスOdysseusも競技Competitionに加えられるべきだと主張し、ペネロペPenelopeに部屋に行っているように命じた。
オデュッセウスOdysseusとテレマコスTelemachus
それから求婚者たちsuitorsの驚きをよそに、「乞食beggar」は立つこともなく座ったまま弓bowを引き、斧axeの頭を1本の矢arrowで射抜いたのである。
次に、テレマコスTelemachusとエウマイオスEumaeusとともに、オデュッセウスOdysseusは求婚者たちsuitorsを矢arrowで射始めた。
ただ詩人のペミオスPhemiusと使者のメドンMedonには手を出さなかった。
アテナAthena (ミネルヴァMinerva)
Telemachus and Mentor in
the Odyssey
アテナAthenaもテレマコスTelemachusの教師teacher・メントルMentorの姿になって、オデュッセウスOdysseusに加勢した。
テレマコスTelemachusが収納部屋Storage
roomに鍵をかけとかなかったので、メランティオスMelanthiusは戦いの際中、求婚者たちsuitorsに武具weaponを持って行った。
しかしエウマイオスEumaeusとピロイティオスPhiloetiusが、メランティオスMelanthiusを収納部屋Storage roomで捕まえ、その場でつるし首にした。
またすべての求婚者たちsuitorsもまもなく殺され、宮殿Palaceの中に高く積まれた。
エウリュクレイアEurycleaは求婚者たちsuitorsの死体を見て大喜びしようとしたが、オデュッセウスOdysseusはそれを制した。
彼は裏切りbetrayalを働いた女の召使いたちFemale servantsを集めるよう彼女に命じた。
それから女の召使いたちFemale
servantsに死体を庭に運び出させ、大広間Hallを清めさせた。
そのあとでテレマコスTelemachusは彼女たちを縛り首にした。
エウリュクレイアEurycleia オデュッセウスOdysseusの乳母nanny
エウリュクレイアEurycleaは自室で眠っていたペネロペPenelopeを起こし、オデュッセウスOdysseusが戻ったという良い知らせを伝えたが、ペネロペPenelopeは信じようとはしなかった。
ペネロペPenelopeを納得させるには長い時間がかかったが、オデュッセウスOdysseusはペネロペPenelopeと共有していた秘密secretを明かしてやっと、彼女は納得した。
それは、オデュッセウスOdysseus自身が作ったベッドbedの脚部は、まだ地中に根を下ろしている木の幹を切って作られたもので、そのためベッドbedは動かせないということであった。
Odysseus meets his father Laertes
on his return to Ithaca
翌日オデュッセウスOdysseusは、父father・ラエルテスLaertesが憔悴した日々を送っている果樹園Orchardを訪れ、自分の正体Identityを明かした。
他の忠実な召使いたちFaithful
servantsにもそこで出会った。
青果店 Green
Grocer 2008年(平成20年)
青果店 Green
Grocer 2008年(平成20年)
消防署 Fire
Brigade 2009年(平成21年)
消防署 Fire
Brigade 2009年(平成21年)