アルゴ探検隊Argonauts
『アルゴ探検隊の大冒険Jason and the
Argonauts』 1963年(昭和38年)
ステファニーの家 Stephanie’s House 2017年(平成29年)
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ステファニーの家 Stephanie’s House 2017年(平成29年)
ステファニーの家 Stephanie’s House 2017年(平成29年)
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メデイアMedeaはアイソンAesonを魔法Magicで若返らせたrejuvenates。
アイソンAeson
イオルコスの王King of Iolcus・クレテウスCretheusとテュロTyroの息子son。
イアソンJasonの父father。
イオルコスIolcusの王位throneを継ぐはずであったが、ポセイドンPoseidonとテュロTyroの息子sonのペリアスPeliasに王位throneを奪われた。
アイソンAesonはピュラコスPhylacusの娘daughter・アルキメデAlcimedeと結婚marriageした。
息子sonができたとき、2人はその子childが死んだと言って、実はひそかにケイロンChironに託して育てさせた。
イアソンJasonが金色の羊の毛皮the Golden Fleeceを取りに行っている間にアイソンAesonは死んだ。
一説によればアイソンAesonはペリアスPeliasに毒poisonを飲まされたという。
その毒poisonは牡牛の血bull's bloodとされている。
メデイアMedeaがイオルコスIolcusに戻り、魔法MagicによってアイソンAesonを生き返らせた。
Pelias,
king of Iolcos, stops on the steps of a temple as he recognises young Jason by
his missing sandal
ペリアスPelias
ペリアスPeliasとネレウスNeleusはポセイドンPoseidonとサルモネウスSalmoneusの娘daughter・テュロTyroとの双子twinsの息子sonsであった。
継母stepmother・シデロSideroの怒りを恐れたテュロTyroは幼な子childrenたちを棄てた。
子供childrenたちは馬飼いherdsmenに発見され育てられた。
ペリアスPeliasは牝馬Mareに蹴られたときにできた青あざBlue bruise(ペリオス)から、その名をつけられた。
成人した2人は、母motherが誰であるのかを知った。
テュロTyroの方は2人を中に入れて棄てた籠basketから、彼らが息子sonsであることを認知した。
ポセイドンPoseidon (ネプトゥヌスNeptune)
ゼウスZeusの次兄second elder brother 海の神god of the sea
シデロSideroが継娘Stepdaughter・テュロTyroを虐待Abuseしたということを知ってペリアスPeliasは激怒し、ヘラHeraの聖壇templeに逃げ込んだ彼女を殺した。
ヘラHeraはペリアスPeliasから受けたこの侮辱insultを決して忘れなかった。
そのうえ彼が再びヘラHeraに犠牲Sacrificeを捧げることを拒否したため、ヘラHeraの怒りはいよいよ増した。
ポセイドンPoseidonと交わったあと、テュロTyroはイオルコス王King of Iolcus・クレテウスCretheusと結婚marriageし、彼との間に3人の息子sons・アイソンAeson、ペレスPheres、アミュタオンAmythaonを産んだ。
しかしペリアスPeliasは自分には王位throneの権利がないのに、クレテウスCretheusの息子sonとして王位throneにつく権利のある異父兄弟half brother・アイソンAesonからイオルコスIolcusの王位throneを奪った。
ペリアスPeliasはビアスBiasの娘daughter・アナクシビアAnaxibiaを妻wifeとし、彼女は息子son・アカストスAcastusと、アルケスティスAlcestisら多くの娘daughterたちを産んだ。
一方、アイソンAesonはイオルコスIolcusで静かに暮らし、妻wifeが息子son・イアソンJasonをもうけると、表向きには赤子babyは死んだと思わせるふりをした。
子供childはケンタウロス族the centaursのケイロンChironに預けられた。
イアソンJasonを送り出すsends forthペリアスPelias
何年もたってペリアスPeliasは、片方だけサンダルsandalを履いたアイオロスAeolus家の見知らぬ者に命を奪われると、デルポイの神託the Delphic oracleに警告された。
その後、イアソンJasonは片方だけサンダルsandalを履いて、イオルコスIolcusへ戻った。
なぜなら老婆old
womanに扮したヘラHeraを運んで氾濫するアナウロス川the River Anaurosを渡ったときに、もう一方を失くしてしまったためである。
こうして彼はペリアスPeliasに死をもたらす手立てとなるべく、女神ヘラHeraによって運命づけられていたわけである。
さてイアソンJasonは当然の権利rightとして、彼の父fatherのものであったイオルコスIolcusの王位throneを要求した。
ペリアスPeliasはいかにも優しい口調で、もしイアソンJasonが自分を殺そうとしている男を知っているなら、その男を追い払うためにどのようなことを忠告するかと尋ねた。
するとイアソンJasonは、その男にコルキスColchisのアイエテスAeetes王Kingの国から黄金の羊の毛皮the Golden Fleeceを持って来させるだろうと答えた。
そこでペリアスPeliasは、もしイアソンJasonがイオルコス王King of Iolcusになりたいのなら、今言った通りのことをせよ、黄金の羊の毛皮the Golden Fleeceを持って帰ることができたなら、イアソンJasonを自分の後継者successorにしようと言った。
イアソンJasonができそうにも思われない難題に取り組んで留守にしている間に、ペリアスPeliasはイアソンJasonの父father・アイソンAesonと、兄弟brotherのプロマコスPromachusを殺した。
そしてイアソンJasonの母motherは自殺した。
The
Murder of Pelias by His Daughters
メデイアMedeaは、ペリアスPeliasを若返らせるrejuvenatesために、娘Daughtersたちに父親fatherを釜に入れるために切り刻むように騙して、父親fatherを殺させた。
しかし数年後、イアソンJasonは魔女witch・メデイアMedeaを妻wifeとして連れて、思いがけず戻って来た。
ペリアスPeliasを憎むヘラHeraの目的を達成したのはメデイアMedeaであった。
メデイアMedeaは、ペリアスPeliasの娘daughterたちが父fatherの若返りRejuvenationを得られると期待して、父fatherを細かく切り刻んでシチュー鍋に入れるように、彼女たちを騙したからである。
今やイアソンJasonはイオルコスIolcusを掌中におさめたが、ペリアスPelias殺しのために、彼と妻wifeはイオルコス市Iolcusを去り、ペリアスPeliasの息子son・アカストスAcastusが王位throneについた。
アカストスAcastusが父fatherのために催した葬礼競技the funeral gamesの中にはペレウスPeleusとアタランテAtalantaの格闘競技Wrestling
competitionも含まれていた。
仲好し仲間の家 Friendship House 2017年(平成29年)
仲好し仲間の家 Friendship House 2017年(平成29年)
仲好し仲間の家 Friendship House 2017年(平成29年)
仲好し仲間の家 Friendship House 2017年(平成29年)
イアソンJason
テッサリアThessalyの英雄hero。
クレテウスCretheusの息子son・アイソンAesonとピュラコスPhylacusの娘daughter・アルキメデAlcimedeとの間に生まれた長男Eldest son。
アイソンAesonはマグネシア地方Magnesiaイオルコスの王King of Iolcusとなるはずであったが、父father・クレテウスCretheusの亡きあと、ポセイドンPoseidonとテュロTyroとの間に生まれた異父兄half brother・ペリアスPeliasに王位throneを奪われ、イオルコスIolcusの一市民になり下がっていた。
あるいは別の説では、ペリアスPeliasはアイソンAesonの死後イアソンJasonの摂政regentになったとも言われる。
ケイロンChiron ケンタウロス族the centaursの1人
クロノスCronusとピリュラPhilyraの息子son
イアソンJason、アスクレピオスAsclepius、アキレウスAchillesなどの教師Mentor
しかし、いずれの説においても、イアソンJasonの母mother・アルキメデAlcimedeはペリアスPeliasを信頼せず、ケンタウロス族the centaursの賢者・ケイロンChironの住む洞窟caveへ幼いイアソンJasonを送り、その養育を任せた。
ケイロンChironとケイロンChironの母mother・ピリュラPhilyraは、イアソンJason以外にも多くの子弟Childを預かり育てたと思われる。
イアソンJasonがのちに黄金の羊の毛皮the Golden Fleeceを取りに行く遠征隊Expeditionを組んだとき、ケイロンChironのところで一緒に学んだかつての友人たちが数多く参加したのである。
「癒すもの」の意味と考えられるイアソンJasonという名は、身に付けた多くの学芸武術の中でもとりわけ医術Medicineを記念して、恩師Mentor・ケイロンChironにつけてもらった名である。
ペリアスPeliasはイアソンJasonが生きていると知っても、マグネシアMagnesiaのどこかで貧しく暮らしていることだろうと考えて、警戒することはなかった。
ピュティアPythia 巫女priestess デルポイの神託the Delphic oracle
ところがある日、デルポイの神託the Delphic oracleによって、片方だけサンダルを履いたwith one sandalアイオロスAeolusの子孫descendantsに気をつけよbeware ofと告げられ、アイオロスAeolusの血を引くものを根絶することにした。
当然イアソンJasonもその対象である。
さて、成人したイアソンJasonが父fatherの王国Kingdomの返還returnを求めてイオルコス市the city of Iolcusの中央centerにやって来たとき、ペリアスPeliasはたまたまイオルコスIolcusの海岸Coastで父father・ポセイドンPoseidonに犠牲Sacrificeを捧げる宗教儀式religious ceremonyを行っていた。
(ペリアスPeliasはイアソンJasonが生きていることを知っていたので彼をその儀式に招いた、とする説もある。)
ヘラHera (ユノJuno) ゼウスZeusの姉elder sisterで妻wife
結婚Marriage・母性Mother・貞節Chastityの女神Goddess
ペリオン山Mount Pelionからやって来る途中、水かさの増したアナウロス川the River Anaurosを1人の老婆an old womanに頼まれて背に負って渡ったイアソンJasonは、流れに片方のサンダルsandalをさらわれていたが、その老婆old womanのことも忘れて先を急ぎ、それがヘラ女神the goddess Heraの神助divine graceのしるしとは夢にも思わなかった。
ヘラHeraは自分の祭儀religious ceremonyを怠るペリアスPeliasを憎み、イアソンJasonを試したあと彼を助け、ペリアスPeliasを滅ぼすことにしたのである。
他にも、ヘラHeraが自ら女神goddessの姿でイアソンJasonの前に現れ神助divine graceを明かしたとする説、あるいはまた、泥道を楽に歩くために、サンダルsandalは片方の足にしか履かない習慣がマグネシアMagnesiaにあったとする説がある。
ヘラHeraを背負って川Riverを渡って以来、女神goddessに肩入れされるイアソンJasonは、サンダルsandalを片方だけ履いて、市場marketの立つイオルコスIolcusの中央centerへ来ると、ペリアスPelias王Kingの館mansionへ行く道を聞いた。
サンダルを片方だけしか履かない者a man wearing one sandalの出現を家来retainerたちから知らされた王Kingは、その場に急行し、その若者Youthに名前や身分を尋ねた。
イアソンJasonは尋ねられるまま率直に、自分はアイソンAesonの子childであり、自分こそ正統legitimacyな王位継承者Successor to the
throneであること、そしてその王位throneをただちに返還returnして欲しいことなどを述べた。
プリクソスPhrixus アタマスAthamusとネペレNephele(「雲」)との息子son
アタマスAthamusと再婚RemarriageしたイノInoは、プリクソスPhrixusとヘレHelleを殺そうとした。
黄金の毛をした牡羊the ram with golden woolに救われ、コルキスColchisに。
ペリアスPeliasは悩んだ。
祭儀religious
ceremonyの最中に流血は許されない。
また遠来の客は手厚くもてなさねばならない。
それに僭主tyrantである自分に反対し、アイソンAesonの子childに味方allyする者も多いはずである。
しかし、放っておけば、王位throneはおろか自分の生命も危ない。
そこで一計を思いついた。
クレテウスCretheusの兄弟brother・アタマスAthamusの息子son・プリクソスPhrixusをコルキスColchisまで運んだ金色の羊の皮the Golden Fleeceを取って来れば継承者Successorにしようと、イアソンJasonに言ったのである。
一説によれば、もし誰かがお前を殺しに来ると神託oracleに教えられたら、お前はその男をどう処理するか、とイアソンJasonに質問すると、彼はアイエテスAeetesの王国Kingdomに黄金の羊の毛皮the Golden Fleeceを取りに行かせればいい、と答えた。
そこでペリアスPeliasはそのままその難題をイアソンJasonに押しつけたという。
あるいは、アイエテスAeetesに殺されたプリクソスPhrixusがたびたび夢に現れ、黄金の羊の毛皮the Golden Fleeceを取り返すように懇願していると偽って、イアソンJasonをその気にさせた、とする説もある。
アドメトスAdmetus
テッサリアThessalyのペライPheraeの王King。
クレテウスCretheusとテュロTyroの息子son・ペレスPheresの息子son。
その説では、アイソンAesonの兄弟brotherのアミュタオンAmythaonとペレスPheres、そして彼らの息子sonsたちのメラムプスMelampusとアドメトスAdmetusに支持されて、イアソンJasonはペリアスPeliasに王権返還Return of kingshipを要求した。
イアソンJasonがペリアスPelias個人の財産の保有は認めるという条件を出したため、ペリアスPeliasは、彼の代理人Agentとして、また王位継承者Successor to the throneとして、コルキスColchisまで遠征Questして欲しいとイアソンJasonに持ちかけている。
タイタニックRoyal Mail Ship Titanic 46,328t 269.1m イギリス 1912年(明治45年)
タイタニックRoyal Mail Ship Titanic 46,328t 269.1m イギリス 1912年(明治45年)
アルゴ船the Argo
イアソンJasonとアルゴナウタイthe Argonautsが、コルキスColchisの黄金の羊の毛皮Golden Fleeceを求める冒険adventureのために、船大工shipwrightでプリクソスPhrixusの子child・アルゴスArgusが建造buildした。
アルゴナウタイthe Argonauts
アルゴ船the Argoで黄金の羊の毛皮the Golden Fleeceを求める遠征Questに出かけた英雄たちheroesのこと。
この冒険adventureについては多くの異説different viewがある。
古くホメロスHomerの時代Era、そしてピンダロスPindarの時代Eraにもこの物語taleは知られていたが、一番有名なのはヘレニズム時代the Hellenistic periodにロドス島Rhodesに住んだ詩人poet・アポロニオスApollonius
of Rhodesの『アルゴ船遠征物語The Argonautica』である。
デルポイの神託the Delphic oracle
さてデルポイの神託the Delphic oracleはイアソンJasonに好意的で、この冒険adventureには成功successの見込みがあると宣した。
この冒険adventureの間中ヘラHeraはイアソンJasonを助け、遠征Questに参加する多くの優れた若者を募るときも、ヘラHeraが力を貸した。
集まった英雄たちheroesは、古い物語では、テッサリアThessalyの若者たち(アポロニオスApolloniusは、北ボイオティアnorthern BoeotiaのオルコメノスOrchomenusにゆかりのあるミニュアス人Minyansという名でその若者たちのことを呼んでいる)となっているが、後代では、ヘラクレスHeraclesなどその他の国からも集まった英雄たちheroesも仲間に加えている。
アルゴ船the Argo
乗組員Crewのリストについては、どの国も自分たちの英雄heroを一行a partyに加えようとして、ギリシアGreece各地に伝わる伝説Legendごとにかなりの相違がある。
一致しているのは、楽士musician・オルペウスOrpheus、北風north wind・ボレアスBoreasの息子sonsで翼WingsのあるゼテスZetesとカライスCalaisの兄弟brothers、ペレウスPeleus、テラモンTelamon、ディオスクロイDioscuriとも呼ばれるカストルCastorとポリュデウケスPolydeucesの兄弟brothers、イダスIdas、万物を透視する超人的な視力を持ったリュンケウスLynceus、舵取りSteeringのティピュスTiphys、船大工shipwrightのアルゴスArgus、ペライPheraeのアドメトスAdmetus、アウゲイアスAugeasとペリクリュメノスPericlymenusなどである。
彼らはみな何らかの特技special ability、特質Characteristicsを持っていた。
なかでもイアソンJasonは女性の扱いがうまくGood treatment of women、彼のおかげでメデイアMedeaの心を捕らえ彼女を味方allyにできたことは遠征隊Expeditionにとって決定的な力となった。
モプソスMopsusの予言力Prophetic powerはキュベレCybele女神Goddessの怒りをなだめるのに役立ち、ヘラクレスHeraclesの怪力Superhuman strengthはアルクトンネソス島(「熊島bear island」)に住む巨人giantsたちから一行a partyを救った。
拳闘Boxingが得意なポリュデウケスPolydeucesはアミュコスAmycusを倒し、カライスCalaisとゼテスZetesは空を飛んでハルピュイアイHarpiesを追い払った。
アテナAthena (ミネルヴァMinerva) ゼウスZeusとオケアノスOceanusの娘Daughter・メティスMetisとの娘Daughter
知恵Wisdom、芸術Art、工芸Craft、戦略Strategyの処女神virgin goddess
一行a partyの乗るアルゴ船the ArgoはアテナAthena女神Goddessの神助divine graceを得て、船大工shipwrightのアルゴスArgusが建造Buildした。
水切りの上の船首像Figureheadは、ゼウスZeusの聖地sacred place・ドドナDodonaから言葉を話すSpeak the language樫の木Oak treeを伐り出して作られた。
乗員Crewは全部で56名、うち54名がペアを組んで櫓oarを漕いだ。
オルペウスOrpheusは舳(へさき)Bowに座って美しい歌声で荒れる海を鎮め、ティピュスTiphysが舵steerをとった。
アポロンApolloとアテナAthenaが一行a partyの守護神Guardian deityとなり、出発のとき彼らはアポロンApolloに犠牲Sacrificeを捧げて航海voyageの無事Safeを祈った。
ペリアスPeliasの息子son・アカストスAcastusが出発間際に一行a partyに加わった。
ヒュプシピュレHypsipyle レムノス島の女王Queen of Lemnos
イアソンJasonがレムノス島island of Lemnosに立ち寄ったとき、ヒュプシピュレHypsipyleはイアソンJasonを愛した。
一行a partyは最初にレムノス島the island of Lemnosに立ち寄った。
アプロディテAphroditeは島islandの女womenたちを憎んで悪臭stenchを放つようにさせたので、女womenたちは夫husbandsに棄てられたAbandoned。
棄てられたAbandoned女womenたちは島islandじゅうの男male inhabitantsたちを皆殺しにして復讐revengeした。
そのため、島islandには長い間男male inhabitantsが1人もいなかった。
そこで、寄港Port of callしたアルゴナウタイthe Argonautsは大歓迎Big welcomeを受け、ヒュプシピュレHypsipyle女王queenはイアソンJason隊長Captainと恋に落ちた。
ヘパイストスHephaestusのとりなしで女womenたちの体に染みついた悪臭stenchはアプロディテAphroditeによって取り去られていた。
島islandはやがてアルゴナウタイthe Argonautsの子供childrenで活気づいた。
男たちは島islandにまる1年滞在stayしたとも言われる。
トアスThoas レムノス島island of Lemnosの王King
ディオニュソスDionysusとアリアドネAriadneの息子son
ヒュプシピュレHypsipyleの父father
キュジコスCyzicus
一行a partyはヘレスポントス海峡the Hellespont(ヘレの海Sea of
Helle)、すなわち現在のダーダネルス海峡the Dardanellesを渡り、プロポンティスthe Propontisすなわち現在のマルマラ海the Sea of Marmaraへ入った。
そしてアルクトンネソス島、すなわち熊島bear islandに入港arrival in portしたが、そこは海峡Straitを隔ててアジア大陸the Asian Continentに接していた。
ドリオニア人the Dolioniansの市キュジコスCyzicus(ミュシアMysiaの都市)で王KingキュジコスCyzicusに歓迎welcomeされた。
ヘラクレスHeracles (ヘルクレスHercules)
ゼウスZeusとアルクメネAlcmeneとの息子son。半神Demigod。
ペルセウスPerseusの曾孫(ひまご)Great-grandchild。
その間6本の腕six armsを持つ巨人giantsたちゲゲネイスGegeines(「大地から生まれたものEarth-born men」)に留守の船shipを襲われたが、船番ship guardとして1人残っていたヘラクレスHeraclesが全員を殺し、それらの死体dead bodyを浜辺に山積みにした。
一行a partyはキュジコスCyzicus王Kingからこの航海voyageの注意を受けて出航set sailした。
しかし途中で嵐stormに遭い、逆巻く波に翻弄されて船shipはとある島islandに漂着drifting ashoreした。
一行a partyは船shipを浜に引き上げて野営Campした。
夜中に土地の住民に攻撃されて撃退したが、朝になって、倒した敵enemiesがアルゴナウタイArgonautsを海賊Pirateと間違えて襲ったキュジコスCyzicus王Kingと部下Subordinateのドリオニア人Dolioniansだったことが分かった。
一行a partyは出発した島islandに知らずに戻っていたのだ。
彼らはキュジコスCyzicus王Kingを手厚く葬りその死を悼んだ。
しかし王妃QueenのクレイテCliteは悲しみのあまり首をくくって死んだ。
キュベレCybele プリュギア(フリギア)Phrygiaの女神goddess
通常はゼウスZeusたちギリシア最大の神々の母the mother of the
gods・レアRheaと同一視され、レアRheaと同様に母なる大地the Earthを具現した。
嵐stormはなおやまず一行a partyは出発できなかったが、予言Prophecyの能力abilityを持つモプソスMopsusが、ディンデュモン山Mount Dindymonに住むプリュギア(フリギア)Phrygiaの女神goddess・キュベレCybeleの怒りを鎮めるとよいと教えてくれた。
男たちは山上の神殿templeに赴き、神像Image of godのまわりで女神goddessの従者follower・コリュバンテスCorybantesのように武器を打ち鳴らしつつ踊った。
ヒュラスHylas ドリュオプス人the Dryopiansの王KingテイオダマスTheiodamasとニンフnymphのメノディケMenodiceとの息子son。
ヘラクレスHeraclesがアルゴナウタイArgonautsに加わったときも、ヒュラスHylasを愛人として同行させた。
ビテュニアBithynia沿岸CoastでヘラクレスHeraclesが自分の櫓oarを折ってしまったため、一行a partyはその地に上陸し村民に厚くもてなされた。
ヘラクレスHeraclesが櫓oarを作っている間に、ヘラクレスHeraclesに愛されて一緒に遠征地Expeditionについて来ていた少年・ヒュラスHylasは泉に水を汲みに出かけた。
しかし、ヒュラスHylasのあまりの美しさに魅せられた泉の精たちNaiadsに水底に沈められてしまった。
半狂乱になったヘラクレスHeraclesは少年の名を呼びながら森を捜したが見つからない。
グラウコスGlaucusとスキュラscylla
そのうちアルゴ船the Argoは2人を置いたまま出航set sailしてしまった。
ヘラクレスHeraclesを置き去りにしてきたことに一行は気付いたが、海神the sea divinity・グラウコスGlaucusが波間に現れ、ヘラクレスHeraclesは十二の難業The Twelve Laborsを行うため故国Homeland・ギリシアGreeceへ帰る運命Fateにあると教えた。
ヒュラスHylasの叫び声Screamを聞いたポリュペモスPolyphemusもヘラクレスHeraclesと一緒にヒュラスHylasを捜していてやはり置き去りにされたが、彼はそこに残ってやがてキオス市the city Ciusを創建した。
ヘラクレスHeraclesはヒュラスHylasをあきらめず、故国Homeland・ギリシアGreeceへ帰るときになっても、村民に続けてヒュラスHylasを捜査するよう命じて出発した。
The
Rape of the Daughters of Leucippus
ディオスクロイDioscuri 「ゼウスZeusの息子たち」の意。
カストルCastorとポリュデウケスPolydeucesは叔父Uncle・レウキッポスLeucippusの娘Daughtersたち、ポイベPhoebe、ヒラエイラHilaeiraとの結婚marriageを望んだ。
アルゴ船the Argoの次の寄港先Port of callは、王KingアミュコスAmycusが、訪れる者すべてにボクシングBoxingの試合を挑んでは負かして殺す、というベブリュケス人the Bebryciansの国だった。
一行a partyはその話を聞いて怒った。
そしてボクサーboxerのポリュデウケスPolydeucesが、アミュコスAmycusの耳のうしろを殴りつけて頭を叩き割った。
王Kingの無惨な死を見たベブリュケス人the Bebryciansは、アルゴナウタイArgonautsに襲いかかったが、簡単に敗北した。
ピネウスPhineus トラキアThraceの王king of Thraceで予言者seer
次に立ち寄ったのはトラキアThraceの市・サルミュデッソスSalmydessusである。
サルミュデッソスSalmydessusの浜で、予言の力powers of prophesyを持つピネウスPhineus王Kingが、ゼウスZeusの人間たちへのひそかな企みを明かして罰せられ、怪鳥Phantom bird・ハルピュイアイHarpiesに苦しめられていた。
ピネウスPhineusは盲目blindnessにされた挙句、絶え間なく空を舞うハルピュイアイHarpiesに食卓の食物を奪われ、汚物を落とされていた。
ピネウスPhineusはアルゴ船the Argoの一行a partyを喜んで迎え、一行a partyの航海voyageの前途を予言prophesyする代わりに、一行a partyの中の翼Wingsを持つカライスCalaisとゼテスZetes兄弟brothersにハルピュイアイHarpiesを退治するよう願った。
カライスCalaisとゼテスZetes
北風north windの神god・ボレアスBoreasの双子twinsの息子sons
食卓の用意が整うと、上空にハルピュイアイHarpiesが現れ、カライスCalaisとゼテスZetesは怪鳥Phantom birdたちをアカルナニアAcarnaniaまで追跡した。
そこでゼウスZeusの使者messenger・イリスIrisから、ハルピュイアイHarpiesはゼウスZeusに仕える鳥birdだから退治してはならないと告げられた。
ハルピュイアイHarpiesは以後ピネウスPhineusを悩ますことはなかった。
シュムプレガデスthe Symplegades(「打ち合う岩Clashing Rocks」)を無事通過すれば航海voyageは成功するだろうという予言prophesyをピネウスPhineusから受けた一行a partyは、ボスポラス海峡the Bosphorus
straitへと船shipを進めた。
シュムプレガデスSymplegades(「打ち合う岩Clashing Rocks」)
(ボスポラス海峡Bosphorus strait)
シュムプレガデスthe Symplegadesは、風が吹くと逆巻く波濤に揺れて向き合う大きな岩Rocksが激しくぶつかり合い、船shipを粉々に砕いてしまう恐怖の瀬戸straitである。
海の上を足を濡らすことなく歩くことができるポセイドンPoseidonの子・エウペモスEuphemusが、向き合う岩Rocksの間に鳩pigeonを1羽放った。
鳩pigeonが通るとき岩Rocksはぶつかり合ったが、鳩pigeonは尻尾を少し挟まれただけだった。
アルゴ船the Argoの漕ぎ手oarsmanたちは、岩Rocksが離れるすきに、一気に櫓oarを漕いだ。
岩Rocksは再び大波に揺れてぶつかり合ったが、自ら造船shipbuildingの指揮をとったアテナ女神the goddess Athenaがアルゴ船the Argoを見守り続け、波頭に船shipを乗せたため、船尾のオールoarの先が岩Rocksに触れただけで船shipは砕けずにすんだ。
そしてその瀬戸straitの2つの岩Rocksは、以来動かなくなり、シュムプレガデスthe Symplegadesは船乗りSailorたちの恐怖の難所でなくなった。
太平輪 Taiping 2,489トン 輪とは蒸気船Steamboatのこと
太平輪沈没事故 1949年(昭和24年)1月27日に発生した海難事故
太平輪 Taiping 2,489トン 輪とは蒸気船Steamboatのこと
残るコルキスColchisまでの航路sea routeは容易に進んだ。
途中テュニアThynias沖の無人島a deserted islandでアポロンApollo神godに犠牲Sacrificeを捧げた。
また、マリアンデュノス人the Mariandyniansの王・リュコスLycusから歓迎されたが、ただこの地で、乗組員Crewの中の予言者the prophet・イドモンIdmonが、自分で予知していた通り、野猪a wild boarに突かれて死に、舵取りhelmsmanのティピュスTiphysも病死した。
そのためティピュスTiphysに代わってアンカイオスAncaeusが舵steerを取り、リュコスLycusの息子son・ダスキュロスDascylusが一行a partyに加わった。
アマゾンthe Amazons
シノペSinopeでは、ヘラクレスHeraclesのアマゾンthe Amazons攻略に加わった3人のテッサリア人the Thessaliansたちが、仲間にはいった。
アルゴナウタイthe Argonautsはアマゾンthe Amazonsの女武者Female warriorたちを避けて、テミスキュラThemiscyraを通った。
やがて一行a partyはアレス神の島Island of Aresと言われる伝説の島Legendary islandに着き、先が矢arrowに似た青銅bronzeの羽根Featherでよそ者を射つ鳥birdの群れに襲われたが、楯Shieldで頭を覆い、騒々しい物音をたててこれを追い払った。
ここで、コルキス王King of Colchis・アイエテスAeetesに父father・プリクソスPhrixusを殺されて逃げて来たプリクソスPhrixusの4人の息子sonsたちが、仲間に加わった。
4人の中の長男Eldest son・アルゴスArgusが、目的地・コルキスColchisで隊長Captain・イアソンJasonを待ち受ける苦難Hardshipの数々を語った。
メデイアMedea アイエテスAeetesとイデュイアIdyiaとの娘daughter
叔母auntのキルケCirceに似て腕のいい魔女witchで、ヘカテHecateに心服していた
アルゴナウタイthe Argonautsはパシス川the river Phasisを遡り、首都アイアAiaで錨をおろした。
ここでイアソンJasonはテラモンTelamonとアウゲイアスAugeasを連れてアイエテスAeetesの宮殿Palaceを訪れた。
一行a partyを守るヘラHeraが霧fogをかけて3人の姿figureを消したが、アイエテスAeetesの2番目の娘daughterでヘカテHecateに仕える熟練の魔女witch・メデイアMedeaにすぐに見つけられた。
しかし、ヘラHeraと一緒にアルゴナウタイthe Argonautsを守護するアプロディテAphroditeが魔力Magical
powerを働かせたため、メデイアMedeaはイアソンJasonの姿Appearanceに一目惚れlove at first sightしてしまった。
アイエテスAeetes ヘリオスHeliosとペルセイスPerseisとの息子son
キルケCirceとパシパエPasiphaeの兄弟brother メデイアMedeaの父father
黒海Black Seaの南東端Southeastern endにあるコルキスの王King of Colchis
王King・アイエテスAeetesは異国Foreign country・ギリシアGreeceの男たちが自分の王国Kingdomを乗っ取りに来たと思ったが、しばらくは敵意hostile feelingsを表に出さなかった。
そして、遠征Questの目的は黄金の羊の毛皮the Golden Fleeceを取り戻すことのみというイアソンJasonの言葉を信じるふりをしながら、彼の勇気と力を試すためと偽り、1つの難題を持ち出した。
すなわち、青銅の蹄brazen feetを持ち、鼻から火を吐くpuffed flames from their mouths and nostrils牡牛bullをくびきyokeにつないで大地を耕しplow、種として播いた竜の歯dragon's teethから生え出るarise武装した兵士たちtribe of armed menを征伐せよ、というのであった。
それはイアソンJasonを確実に、かつ一番簡単に始末する方法だった。
仲間に加わったプリクソスPhrixusの長子Eldest son・アルゴスArgusが、アイエテスAeetesの娘daughterである自分の母mother・カルキオペChalciopeに相談すると、イアソンJasonが命じられた仕事はメデイアMedeaに助けてもらうとよいと教えてくれた。
イアソンJasonに恋しているメデイアMedeaはもちろん、イアソンJasonのために彼女の魔法の力Magical powerを使うことを快く承知した。
ヘカテHecate(トリウィアTrivia) コイオスCoeusとポイベPhoebeの娘daughter
魔術を心得る女神goddess of
witchcraft 3つの体triple-bodyを持ち、松明torchを持って地獄の犬ghostly dogを連れて、夜の十字路crossroadsに現れる
翌朝早くアルゴスArgusの手引きによって、アイアAia市壁の外側にあるヘカテHecateの神殿templeで、イアソンJasonとメデイアMedeaは密会した。
イアソンJasonはメデイアMedeaをギリシアGreeceに連れて帰り結婚marriageすることを約束Promiseし、メデイアMedeaはイアソンJasonに魔法の薬草Magical herbを与え、ヘカテHecateの名を唱えながらその薬草herbを使う方法を教えた。
それからアイエテスAeetesから竜の歯dragon's teethを受け取り、細かい指示を受けた。
夜になってメデイアMedeaに教えられた通りヘカテHecateに犠牲Sacrificeを捧げると、女神goddessは姿を現し供物offeringを受け取った。
竜の歯dragon's teethを播いた大地から生まれた武装した兵士たちtribe of armed men
夜明けを待って、イアソンJasonはメデイアMedeaからもらった薬草herbを全身に塗りanoint、メデイアMedeaはイアソンJasonに力を与える呪文を唱えたcast a spell。
そしてアイエテスAeetesから命じられた仕事にかかった。
牡牛bullの吐く火puffed flamesは魔法の薬草Magical herbのおかげで恐くなかった。
猛牛raging bullをくびきyokeにつなぎ、土地を耕しplow、歩きながら竜の歯dragon's teethを播いたsow。
たちまち大地から武装した兵士たちtribe of armed menが生まれイアソンJasonに襲いかかったが、イアソンJasonはひるまず彼らの真ん中にinto their midst大きな石を投げたthrow stones。
すると彼らは互いに殺し合いを始めthey fought each other、日没の頃Around sunsetには全滅annihilationした。
ところが、アイエテスAeetesは約束Promiseを守らず、黄金の羊の毛皮the Golden Fleeceを渡そうとしない。
そればかりか、ギリシア人GreekであるイアソンJason一行a partyの力を恐れ、一刻も早く彼らを殺そうとすることばかりを考えた。
父father・アイエテスAeetesに自分がイアソンJasonを助けたことを知られたと思うメデイアMedeaは、父fatherの館Palaceを出てアルゴ船the Argoを訪れた。
アルゴ船the Argoの一行a partyは、隊長Captain・イアソンJasonを囲み、無事に大仕事を終えた祝宴Feastを開いていた。
メデイアMedeaが自分の不安anxietyと心配worryを打ち明けると、イアソンJasonは恩人benefactor・メデイアMedeaを前に、彼女と結婚marriageすることを改めてヘラHera女神goddessにかけて誓った。
黄金の羊の毛皮Golden Fleeceを手に入れたイアソンJason
メデイアMedeaは竜dragonが黄金の羊の毛皮the Golden Fleeceの不寝番sleepless vigilをしているアレスAresの森forestへイアソンJasonを案内し、魔力Magical powerで竜dragonを眠らせ、イアソンJasonはそのとぐろを巻いて眠る竜dragonの上に乗って黄金の羊の毛皮the Golden Fleeceを盗んだ。
2人が船shipへ戻ると、一行a partyは大急ぎでパシス川the river Phasisから出航set sailした。
朝になって事の次第を知ったアイエテスAeetes王Kingは一行a partyを追跡pursueさせた。
海豚クルーザー Dolphin Cruiser Yacht 2013年(平成25年)
海豚クルーザー Dolphin Cruiser Yacht 2013年(平成25年)
アルゴ号の航路 (紫が往路outward journey、赤が帰路return journey)
アルゴ船the Argoの帰路The return journeyについても幾つか異説different viewがある。
現存する最古の資料であるピンダロスPindarの作品では、船shipはパシス川the river PhasisをのぼってオケアノスOceanusの流れに出た。
そのあと船はオケアノスOceanusに沿って、アジアAsia、アフリカAfricaをまわり、ジブラルタル海峡the Strait of
Gibraltarかまたは紅海the Red Seaから地中海the Mediterranean
Seaへ入ったという。
他にも、ドン川the river Donを通りバルト海the Baltic Seaへ入り、西ヨーロッパWestern Europeからジブラルタル海峡the Strait of Gibraltarを経て地中海the Mediterranean Seaへ入ったという説もある。
アプシュルトスApsyrtus アイエテスAeetesの息子son メデイアMedeaの弟
追っ手のアイエテスAeetesの艦隊fleetが見えてくると、メデイアMedeaは、アプシュルトスApsyrtusを八つ裂きにして殺し、海へ棄てた
オウィディウスOvidの説は一番簡単で、往路outward journeyと同じ帰路return journeyをたどったとしている。
彼によると、アイエテスAeetesの幼い息子Little son・アプシュルトスApsyrtusを捕虜prisonerにして一行a partyはアイアAiaから去ったという。
黒海the Black Seaの途中で、アイエテスAeetes王Kingの船shipを認めたメデイアMedeaは、弟younger brotherを刺し殺し死体を切り刻んで海へ棄てた。
あるいは浜にさらした。
こうして追手pursuerがアプシュルトスApsyrtusの散らばった死体を集め、葬いをしているうちに、アルゴ船the Argoは追跡chaseから逃げ切った。
しかし、アポロニオスApollonius of Rhodesのとった説では、アルゴ船the Argoの追跡を父王king who is a
fatherから委ねられたのは、すでに成人しているアプシュルトスApsyrtusである。
アプシュルトスApsyrtusはボスポラス海峡the
Bosphorus straitおよびイストロス川the river Istros(ダニューブ川the river Danube)(ドナウ川Donau)の河口the mouth of a riverを含めて、黒海the Black Seaからのすべての出口Exitを封鎖し、イストロス川the river Istrosの最北端の河口the mouth of a riverだけを開けておいた。
アルゴ船the Argoはこの河口the mouth of a riverから逃れてイストロス川the river Istrosの端まで行って次の川へ入り、やがてアドリア海the Adriatic
Seaへ出た。
しかし、先回りをしたアプシュルトスApsyrtusがアドリア海the Adriatic
Seaへの出口Exitを封じて、そこで待ち伏せしていた。
アルテミスArtemis (ディアナDiana)
狩猟hunt・貞潔chastityの処女神virgin goddess
ゼウスZeusとコイオスCoeusの娘Daughter・レトLetoとの娘Daughter
アポロンApolloと双子twinsの姉elder sister
イアソンJasonはアルテミスArtemis女神goddessに捧げられた島islandに上陸し、アプシュルトスApsyrtusと談合した。
アプシュルトスApsyrtusは黄金の羊の毛皮the Golden FleeceをイアソンJasonが取ることには賛成したが、メデイアMedeaはコルキスColchisの国へ返すよう主張した。
それを聞いたメデイアMedeaはその話し合いに応じているイアソンJasonに激怒したが、イアソンJasonはアプシュルトスApsyrtusと口調を合わせているだけだと言った。
メデイアMedeaはアプシュルトスApsyrtus殺害を決心し、自分を誘拐abductionしたイアソンJasonから救い出して欲しいと口実をつくり、弟younger brotherを誘い出した。
そこへ物陰に隠れていたイアソンJasonが現れ、アプシュルトスApsyrtusを殺した。
そのあとアルゴ船the Argoはアドリア海the Adriatic
Seaを進もうとしたが、なかなか船足がのびない。
キルケCirce(「鷹hawk」) ヘリオスHeliosとペルセイスPerseisとの娘daughter
アイエテスAeetesの姉妹sister メデイアMedeaの叔母aunt
人の言葉を話すSpeak the languageドドナDodonaの樫材Oak woodで造られた船首prowが言うには、2人の残忍な行為cruel actを怒ったゼウスZeusが、2人の罪の汚れSin stainをメデイアMedeaの叔母auntでアイアイエ島the island of Aeaea(イタリアItalyの西岸沖の島)に住むキルケCirceのもとで浄めPurifyさせようとしているためであった。
そこでアルゴ船the Argoはエリダノス川The river Eridanus(現在のポー川The river Poと一部重なる)をのぼり、ローヌ川The river Rhôneを下ってテュレニア海Tyrrhenian Seaへ入った。
その間、道に迷わぬようにヘラHeraが守ってくれた。
アイアイエ島the island of AeaeaのキルケCirceの島islandにイアソンJasonとメデイアMedeaは2人だけで上陸し、キルケCirceからもらった豚の血Pig bloodと、ゼウスZeus神godと復讐の女神Goddess of revenge・エリニュエスErinyes(Furies)に捧げた贖罪の供物Offerings of
Atonementとによって、罪の汚れSin stainを浄めPurifyられた。
そのあと、2人はキルケCirceからそれぞれの名前nameと身の上their lifeを尋ねられたが、2人が語る弟殺しKilling younger brotherの残忍さcrueltyにキルケCirceは怒り、イアソンJasonはもとより姪nieceであるメデイアMedeaもすぐさま島islandから追い出された。
スキュラScylla (「犬の子Dog cub」)
ポルキュスPhorcysとクラタイイスCrataisとの娘daughter
グラウコスGlaucusがキルケCirceをはねつけると、キルケCirceは嫉妬jealousyにかられて恋敵rival in loveのスキュラScyllaを海の怪物sea monsterに変えてしまった
カリュブディスCharybdis シシリア島Sicilyのメッシナ海峡Strait of Messinaの北端North endにある伝説的な渦巻きwhirlpool ポセイドンPoseidonとガイアGaeaの娘daughterと考えられる海の怪物sea monster
セイレネスSirens ムーサイMusesの1人とポルキュスPhorcysとの間の娘たち
オルペウスOrpheusがアルゴ船the Argoに乗って通過したとき、彼は自分の音楽でセイレネスSirensたちの歌声を聞こえなくした
しかしゼウスZeusから求められていた贖罪Atonementは終わっていたので、それからは、ヘラHeraや海の女神Goddess of the sea・テティスThetisとその姉妹SistersのネレイデスNereidsに守られ、船shipは南下を続け、スキュラScyllaとカリュブディスCharybdisの怪物monster、セイレネスSirensの魔の歌声、シュムプレガデスthe Symplegades(「打ち合う岩Clashing Rocks」)などを無事通過した。
王妃Queen・アレテAreteとアルキノオスAlcinous王King
アルキノオスAlcinousの宮殿Palaceで、オデュッセウスOdysseusは、ポセイドンPoseidonの怒りによって始まった彼の放浪の物語Wandering storyをアルキノオスAlcinousに話して聞かせた。
パイアケス人Phaeaciansのスケリア島the island of
Scherieへ着くと、メデイアMedeaの帰国Return homeを要求するコルキスColchisの船shipが先に着いていた。
イアソンJasonとメデイアMedeaに好意的な王妃Queen・アレテAreteに説得されたアルキノオスAlcinous王Kingが、もし既にメデイアMedeaがイアソンJasonと結婚marriageしていればメデイアMedeaはイアソンJasonのもの、しかしまだ2人が夫婦の契りmarriage bedを結んでいなければメデイアMedeaはコルキスColchisの国へ返そう、とコルキスColchisの使者messengerに伝えた。
実際は2人はまだ床をともにしたことはなかったが、アレテAreteの計らいで、その夜2人は急ぎ洞窟caveの中でひそかに結婚marriageした。
コルキスColchisの使者messengerたちはメデイアMedeaを伴わず帰国Return homeすることになったが、アイエテスAeetesの怒りが怖く、結局国へは帰らずその地にとどまった。
灯台と灯台守Lighthouse and Lighthouse keeper’s Cottage 2016年(平成28年)
灯台と灯台守Lighthouse and Lighthouse keeper’s Cottage 2016年(平成28年)
ポセイドンPoseidonとアムピトリテAmphitriteとトリトンTriton
すでに航海Voyageも終わりに近づきギリシアGreeceも間近くなったころ、一行a partyはコースをはずれアフリカAfricaのリビュアLibyaへ流され、大波にさらわれて内陸の砂漠Inland desertに投げ出された。
喉が渇いて死にそうになっていたとき、山羊の毛皮Goat furを着た3人のニンフnymphが現れ、意味不明Unknownな次のようなことをイアソンJasonに告げた。
アムピトリテAmphitriteが夫husband・ポセイドンPoseidonの戦車chariotの馬Horseをはずせば、彼らを苦しんで産んでくれた母motherの恩に報いるreturn the favorことができる、という内容である。
モプソスMopsus(?)がそれを、今目に見えている1頭の大きな白い馬White horseがポセイドンPoseidonの神馬sacred horseであり、彼らの母their motherというのはすなわちアルゴ船the Argoをさす、と解釈した。
Hercules
steals the Apples of the Hesperides
彼ら一行a partyはアルゴ船the Argoをかついで9日間進んだ。
するとトリトニス湖Lake Tritonisのところに出た。
トリトニス湖Lake Tritonisはヘスペリデスの園the garden of the
Hesperidesの近くにあり、彼らがそこへ到着したのは、ヘラクレスHeraclesがヘスペリデスの園the garden of the
Hesperidesから黄金のりんごthe golden applesを持ち去ったすぐあとだった。
そのときヘラクレスHeraclesは岩を動かして湧き出る泉springをつくったが、その水でイアソンJasonら一行a partyは喉の渇きを潤すことができた。
トリトンTriton 半人半魚Half-human
half-fishの海神Sea god。
ポセイドンPoseidonとアムピトリテAmphitriteの息子son。
さて男たちは喉の渇きを癒すことはできたが、今度はトリトニス湖Lake Tritonisに浮かべたアルゴ船the Argoをどちらに向けて漕いだら海Seaへ出るかが分からなかった。
オルペウスOrpheusの提案proposalで、デルポイDelphiの巫女priestessが座る三脚台tripodをその地の神々Godsに捧げて祈ってみた。
祈りは聞き入れられ、エウリュピュロスEurypylusという人間の男に姿を変えた海神Sea god・トリトンTritonが、エウペモスEuphemusに友情のしるしとして土の塊a clod of earthを与え、そのあとアルゴ船the Argoを押し川riverを下って海Seaへ出してくれた。
タロスTalos クレタ島Creteの巨人青銅人間giant man of bronze
タロスTalosの仕事は、クレタ島Creteの海岸island's shoresを毎日3回three
times daily走り回って、侵入者が現れたらそれを追い払うことだった
一行a partyはリビュアLibyaの海岸沿いにクレタ島Creteに着いたが、ミノスMinosから、1日に3回島islandを回り、島islandを見張るように命じられていた青銅の男Bronze man・タロスTalosが、アルゴ船the Argoの英雄たちheroesに石stoneを投げつけてきた。
しかしメデイアMedeaが呪文をかけるCast a spellと、タロスTalosの唯一の血管The only blood vesselから血bloodが流れ出ないように踵heelのとこで止めてあった釘nailが抜けて、タロスTalosは死んだ。
エウペモスEuphemusがトリトンTritonから与えられた土の塊a clod of earthをクレタ島Creteの北の海northern seaへ投げると、テラ島the island of Theraが生まれた。
その地の支配者になるというトリトンTritonのお告げが成就されるために、エウペモスEuphemusの子孫descendantsがテラ島the island of Theraに定住した。
アポロンApollo (アポロApollo)
太陽神god of the Sun and light
ゼウスZeusとコイオスCoeusの娘Daughter・レトLetoとの息子Son
アルテミスArtemisと双子twinsの弟younger brother
そのあと、一行a partyは濃い暗闇thick darknessに包まれた。
イアソンJasonがアポロンApolloに祈ると、アポロンApolloは輝く炎の矢Shining flame arrowを放って船shipの近くを照らしてくれた。
その光lightによって彼らは小さな島Small islandを発見し、その島islandをアナペ(「啓示」)と名付けた。
その島islandに上陸した一行a partyはできる限りの供物を捧げてOffering offeringsアポロンApolloに感謝した。
やがて明るい昼間Bright daytimeが戻り、一行a partyはイオルコスIolcusへ帰り着くarrive homeことができた。
公園通りの都市住宅 Park Street Townhouse 2017年(平成29年)
公園通りの都市住宅 Park Street Townhouse 2017年(平成29年)
公園通りの都市住宅 Park Street Townhouse 2017年(平成29年)
公園通りの都市住宅 Park Street Townhouse 2017年(平成29年)
アルゴナウタイthe Argonautsの一行a partyはイオルコスIolcusに帰る途中、アルゴ船the Argo難破の噂Rumors of wreckを信じたペリアスPeliasがアイソンAesonを殺したことを知った。
ペリアスPeliasには王座throneを譲る意志がないhas no intention of
giving upと考えたイアソンJasonは、打つべき手What to doを仲間と相談Talk with friendsした。
その後のことに関してAbout after thatは幾つかの説Some theoriesがある。
黄金の羊の毛皮the Golden Fleece
ペリアスPeliasに黄金の羊の毛皮the Golden Fleeceを渡し、すぐにコリントス地峡the Isthmus of Corinthへ向かいポセイドンPoseidonにアルゴ船the Argoを捧げたとする説、あるいはメデイアMedeaの魔法magicを使ってペリアスPeliasを殺したとする説など。
いずれにしろ、メデイアMedeaの魔法magicで老いた父親aged fatherが若返るRejuvenateものと信じたペリアスPeliasの娘daughtersたちが、父fatherを細かく切り刻みFinely chop釜ゆでboiling
in an iron potにした。
そしてイアソンJasonは父fatherの王国Kingdomを奪還Recaptureした。
イアソンJasonは当然イオルコスの王King of Iolcusとなるはずだった。
しかし、伝えられるところによると、イアソンJasonはそうしなかったという。
メデイアMedeaとともにメデイアMedeaの父father・アイエテスAeetesがかつて治めたことのあるコリントスCorinthの王位throneに就き、イオルコスIolcusはペリアスPeliasの息子son・アカストスAcastusに譲ったとする説、ペリアスPeliasを惨殺したためイアソンJasonはイオルコスIolcusを追放Expulsionされ、メデイアMedeaとともにコリントス王King of CorinthのクレオンCreonのもとへ逃れたとする説などがある。
これまで陰に陽に神助divine graceの手を差し伸べていたヘラHeraは、ペリアスPeliasを罰するという目的を果たしたあとは、イアソンJasonを見捨てたAbandonedという。
グラウケGlauce
イアソンJasonはメデイアMedeaと一緒に10年間、コリントスCorinthで暮らした。
そして3人の息子sonsたち・テッサロスThessalus、アルキメネスAlcimenes、ティサンドロスTisander、あるいは2人の息子sonsたち・メルメロスMermerusとペレスPheres、あるいは息子son・メデイオスと娘daughterのエリオピス、のいずれかを得た。
10年の月日が経ったある日、クレオンCreon王Kingの娘daughter・グラウケGlauceとの結婚話the subject of
marriageが持ち上がった。
イアソンJasonはグラウケGlauceを妻wifeとすれば、コリントスCorinthで大きな影響力を持てるのである。
しかしそれは、メデイアMedeaとの縁を切るcut the connection、ということである。
メデイアMedeaは異国Foreign country・コルキスColchisの人間であるため、ギリシア人Greekとの正式な結婚の権利Formal marriage
rightsを主張するInsistことができない。
(これはメデイアMedeaがコリントスCorinthの王位継承権the right of successionを持つことと矛盾Contradictionするが。)
そこでイアソンJasonはメデイアMedeaと離婚divorceし、クレオンCreonはメデイアMedeaをコリントスCorinthから追放Expulsionした。
子childrenを殺し、戦車chariotに乗って逃げるメデイアMedea
怒りと悲しみにIn anger and sadness我を忘れたlost control of
herselfメデイアMedeaは、自分を棄てたAbandoned夫husbandへの復讐revengeを決意し、新しい結婚marriageを阻止しようとした。
入念な計画でメデイアMedeaはクレオンCreonとグラウケGlauceを殺killし、イアソンJasonとの間に生まれた自分の子供childrenたちを殺killして、有翼の蛇Winged snakeが引く戦車chariotに乗りアテナイAthensへ逃れた。
その戦車chariotはヘリオス神the god Heliosの戦車chariotだったという説もある。
また、子供childrenたちを殺killしたのはコリントス人the Corinthiansとする説もある。
その場合はコリントス人the CorinthiansがメデイアMedeaの子殺しFilicideの計画に明らかに一役買っているのである。
イアソンJasonはこうして後継ぎSuccessorをなくしたが、なかには、息子sonのテッサロスThessalusが殺戮slaughterを逃れ、のちにイオルコスの王King of IolcusとしてアカストスAcastusの跡を継いだsucceedとする説もある。
アルゴ船the Argo
イアソンJasonの最期Last Momentについては、メデイアMedeaの手にかかってコリントスCorinthで死んだとも、あるいは自害したとも言われる。
最も有力な説The most influential theoryでは、過去の栄光にとりつかれたObsessed with the
glory of the past狂人lunaticとなって各地をさまよい歩きWander around、ある日One dayコリントス地峡the Isthmus of Corinthの海岸Coastで、かつてコルキスColchisに遠征Questしたアルゴ船the Argoの残骸the wreckを見つけた。
懐かしさのあまりToo nostalgic、しばらくその下でUnder it for a whileぼんやり座っているSitting vaguelyと、ドドナDodonaの聖木Holy treeで作った人の言葉を話すSpeak the language船の舳先The bow of the shipの梁Beamが落ちてきて、その下敷きになり死んだdie in a stampede、という。
アルゴ座Argo
アルゴ船the Argoは神々Godsによって天に引き上げられlifted up to heaven、星座constellationのアルゴ座Argoとなった。